●接近禁止命令の女。

 

 


このお話は、昨日のブログ(呪いのGPS(ジーピーエス)の続きです。

 


 

従って、昨日のブログ(https://ameblo.jp/hirosu/entry-12499155461.html


を先にお読みください。


そしてから下をお読み下さい。
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


[前回までのあらすじ

 

GPSとは、空から貴方の位置が分かってしまうという機能です。

 

 

ある時、霊能者の所に結婚してまだ1年半という奥さんが相談に見えました。

 

話を聞くと、結婚してから不運な出来事や嫌な事が続くと言うのです。

 

結婚を期に、新しく一軒家を借りて住み始めました。

 

ところが、その家に引っ越してから不運な出来事が相次いで起きたのです。

 

最初は、その家に引っ越して来て2週間経った時でした。彼女が料理をしている時、

 

熱湯を入れた鍋をこぼしてしまい、危うく大やけどをする所でした。

 

それだけではありません、うっかり包丁を落として、足に刺さりそうになったのです。

 

そして翌日には、2階の廊下を掃除していると、一階の台所で音がしたので、

 

降りて見に行ってみると、スッと人影が見えた様な気がしたそうです。

 

勿論夫は会社に行っていて、家には彼女しかいないはずです。

 

その日以来、彼女は家に居ると、誰かから見られている感じがするといいます。

 

そして、そんな時は、決まって頭痛がしたり、気持ちが悪くなったり、

 

気分が重くなるのだそうです。「絶対、何かこの家に居る!」

 

視線を感じるのは、少し霊感があるという彼女だけなのです。

 

その後、飼っていた猫が、不気味な目線を怖がってか家から逃げてしまったのです。

 

住み始めて1年が経った時、その日も誰かに見られているという視線を感じて、

 

気持ちが悪かった彼女でしたが、階段から落ちて怪我してしまったのです。

 

さすがにもうここには住めないと夫に訴え、引っ越す事になったそうです。

 

ところが、引っ越して来て、やはり2週間が過ぎた時でした。

 

またあの不気味な視線を感じるようになったのです。

 

「あいつが、あの家から私を追って来たのだ!」

 

彼女は失神して、その場で倒れてしまったといいます。

 

こうして彼女は悩んだあげく、霊能者の所に相談に来たのでした。

 

はたして、彼女を追ってきたという物とは、いったい何なのでしょうか?

 

不気味な視線の正体とは?  

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さっそく霊視が始まりました。

 

 

ただ、今度はどうもかってが違う様です。

 

 

いつもなら、すぐに何かしらの霊が現れるのですが、

 

 

なかなか霊が現れません。

 

 

 

 

 

 

そこで、家のカギを出してもらい、霊能者の方はそのカギを触り始めました。

 

 

目をつぶってカギや家の写真を触りながら、5分位経った頃でしょうか。

 

 

突然、こんな事を言ったのです。

 

 

「誰かから見られてる感じって、

 

 特に台所と居間にいる時に感じませんか?」

 

 


「はい。そうです。」と彼女。

 

 


どうやら、霊能者は彼女の自宅を遠隔霊視していた様でした。

 

 


とても気性が激しく、髪がブロンドの女性が見えるんですけど、

 

 心当たりはありますか?」

 

 

 

 

「いえ、心当たりありません。

 

 前に住んでいた家にいた地縛霊か何かですか?」

 

 

 


それ対して、霊能者が言った言葉は、とても意外な事でした。

 


「いえ、死んでる人じゃないの。」

 

 

 

 

「えっ・・・」と少し驚く彼女に、

 

 


生霊なの。」

 


霊能者いわく、確かに家に霊の気配があるというのですが、

 

 

死んだ人の霊では無く、生きた人の怨念、つまり生霊を感じるというのです。

 

 

それも、とても気性が激しい、髪がブロンドの女性だという事でした。

 

 

 

すると、相談者の女性は、思い出したかの様に、「ああ・・」と言ったのです。

 

 

心当たりがあるようでした。

 

 

 


霊能者の方が、追い打ちをかけるように、

 

 

「ご主人に関係する女性です。」 と言うと、

 

 

彼女の心当たりは確信に変わったようでした。

 

 

 


実は、ご主人は彼女と結婚する前、ケリーという女性と付き合っていたのです。

 

 

しかし、ご主人はケリーとは結婚せず、彼女と結婚したのでした。

 

 

あきらめられないケリーは、その後何度も彼の実家や職場に現れては、

 

 

もう一度やり直せないかと、彼に迫ったのでした。

 

 

ただ毎日の様に待ち伏せされ、仕事にも影響するので、

 

 

接近禁止命令(restraining order)を出してもらったのでした。

 

 

接近禁止命令とは、特定の人物につきまとったり、

 

付近をうろついたりすることを禁止する法律です。

 

 

 

 

 


そんなケリーの生霊が家に居るというのである。

 

 

そして、その生霊は特に台所と居間にいる彼女や夫妻をじっと見つめているらしいのです。

 

 

しかも、ケリーの生霊は、前の家に現れただけでは無く、

 

 

引っ越した家にも、付きまとって来ていると言うのです。

 

 

 


しかし、ここで1つの疑問が浮かびます。

 

 

御主人は用心してて、家を付けられたしないようにして帰宅したり、

 

 

会社や友人にも、新しい住所を教えない程注意していました。

 

 

だから、ケリーは彼女たちの住所は知らないはずです。

 

 

それなのに、前の家ばかりか、

 

 

引っ越したばかりの家にもケリーの生霊は現れたのです。

 

 

これでは、世界中どこに行っても、生霊からは逃げられないのでしょうか?

 

 

 

 

 


その疑問に対して、霊能者の方は、

 

 

「そんな事、無いわよ。」と言って、

 

 

いくつか生霊対策をアドバイスしました。

 

 

■まず、玄関に向かって小さくてもいいから鏡を置いておく。

 

玄関から入って来た人が、その鏡に映る感じに置く。

 

 

■視線を感じる場所を、よく掃除して盛塩を小皿に入れて置いておく。

 

 

■玄関に実が成る植物(みかんとかレモンとか)を植えるとか、

 

赤い花が咲く植物を植える。

 

 

■あと、これは大切なんだけど、

 

御主人、そのケリーという女性からもらった物やプレゼントされた物や、

 

生きている植物や動物をもらってないかしら。

 

それにケリーさんの写真を持っていたら、捨てるか、

 

まったく別の場所に保管して、今住んでいる場所には置かない事です。

 

なぜなら、ケリーさんからもらった物や、

 

ケリーさんの写真を持っていると、それらが、

 

まるでGPS(ジーピーエス)機能の様になって、

 

生霊に場所を教えて呼び寄せてしまうのだそうです。

 

 

 

 

 

 

 

 

その後、彼女は玄関に赤い花をたくさん植え、

 

 

御主人は、かつての恋人だったケリーからもらったネクタイと時計を、

 

 

すぐに売って、ケリーが写っている写真を全部焼いたと言います。

 

 

(生霊の場合、本人の関係者以外には危害は及ばないので、

 

 他人に売っても大丈夫です。)

 

 

 

すると、それ以降、

 

 

彼女は家で、不気味な視線を感じる事は無くなったといいます。

 

 

END