●図に書いてみないと分からない事もある。
このお話は、昨日のブログ(●子供の幽霊が出る家)の続きです。
従って、昨日のブログ(https://ameblo.jp/hirosu/entry-12444685483.html)
を先にお読みください。
そしてから下をお読み下さい。
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[前回までのあらすじ]
Aさんはご主人と2人の娘さんとの4人暮らし。
1年前に千葉県の○市に土地を買い、新築の2階建ての家を建てました。
ところが、家が完成後、家族が引越すと不思議な現象が起き始めたといいます。
最初の異変は、1階のリビングの隣にある和室からでした。
家族が食事をしていると、隣の和室から何やら音がするのです。
そこで、夫が和室を覗きに行くと、特に何もありません。
しかし、リビングに戻って食べ始めると、再び和室から音がします。
ある日などは、タンスの上にあった人形が畳の上に落ちていたり、
タンスの上の人形の位置や顔が向いている方向が違っていたりするといいます。
そして、家族が住み始めて約1ヵ月後の事でした。それは2階の長女の部屋でした。
長女が夜中、何気なく目が覚めて、目を開けると、
知らない女の子がベットの脇に居て、立って彼女の方を見ているというのです。
最初は妹かと思って目を凝らして見てみると髪の短い子で妹とは全然違う子でした。
怖くなって両親を呼ぼうとしたそうですが、声が出なかったそうです。
やがて声が出る様になって両親を呼ぶと、すぐに駆け付けてくれたそうですが、
もうその時には、髪の短い女の子はいなかったそうです。
それ以来、長女の部屋では不思議な現象が起きる様になったそうです。
例えば、夜クローゼットを閉めて寝るのですが、朝起きてみると、
その閉めたはずのクローゼットのドアが開いているのです。
そんな事が何度もあって絶対おかしいと思っていたある日、
夜中にクローゼットが自然に開く音がしたので、そっちの方を見ていると、
開いたクローゼットから小さな男の子の幽霊が顔を見せたそうです。
またある時は、クローゼットの中の服が下に落ちていたり、
夜寝ている時に、クローゼットの中から音がしたりするそうです。
現在長女は怖くて自分の部屋では寝られず、隣の次女の部屋で寝ているそうです。
次女も夜中にトイレに行った時に、階段を上っていくマルコメ味噌のCMに出て来る様な、
坊主の男の子の幽霊を見たといいます。また、ある夜はトイレに行った後、喉が渇いたので、
冷蔵庫から飲み物を出して飲んでいると、和室から音がするので、
和室の方を見ると、和室の中から女の子の幽霊がこっちを見ていたといいます。
不思議と彼女ら目撃したのは、男の子と女の子の子供の幽霊だけだと言います。
和室でのラップ音や2階のクローゼットからのラップ音は、
両親も聞いていて、床に落ちた人形を目撃したのは家族全員でした。
いったい、この家で何が起きてるのだろうか?
相談者のAさんは、子供の霊ばかり出るというのは、
「もしかして、この家の下に、多くの子供の遺体が埋まっているとかでしょうか?」
と、不安がっていた。勿論、今、話を聞いた限りでは、その可能性も否定できない。
なぜ、子供の幽霊だけ出るのか?そして、なぜ次女の部屋や両親の部屋には出ないのか?
この時点では、さっぱり分からなかった。
Aさんの話では、この1年間で幽霊が目撃されたのは、
1階では居間だけ。 そして階段を上っていく坊主頭の男の子の霊。
そして、2階では長女の部屋と長女のクローゼットだけ。
と言う事になる。
つまり幽霊は他の部屋には現れないのだ。
だから何? と聞かれても答えられないが、何か理由があるはずである。
最初は何か長女に関係しているんじゃないかと、あれこれAさんに聞いたのだが、
特に気にかかる様なエピソードは無かった。
長女の部屋のクローゼットからする音や声からして、
何かクローゼットの中にいわく憑きの物が仕舞い込まれているのかとも思ったが、
長女のクローゼットの中には、ありきたりの服しか無いという。
通常、その家のクローゼットの中の1つに天井板を外して、
その家の屋根裏部屋に上れる様になっているのだが、Aさんに聞くと、
天井裏に上れる様になっているのは、両親の部屋のクローゼットだという。
また、長女の憑りついているのあれば、長女が余り入らない1階の居間に出るのが説明がつかない。
今の人形が動いたり向きが変わるというので、
その人形は長女の物でしょうか?と聞くと、違うという。
新築祝いに親戚にもらった人形だという。
そしてその人形も中古や古い物では無く、デパートで買われた新品だった。
その人形が、勝手にタンスから落ちたり、動いたりしているのだ。
失礼を承知でAさんに、
貴方かご親戚かご両親に小さい子供を亡くされた事があるか聞いてみたが、
小さい子供を亡くしたという事は聞いた事が無いという。
この時点で、私は半分あきらめかけていた。
電話相談でこういう問題を解決する難しさを痛感していたのである。
やっぱり現場を見ない事には、難しいなぁ。と。
ただ、Aさんにとっては、やっと建てた念願の家なのに、
長女の部屋と居間が使えないというのは深刻な問題だった。
しかも、それでも夜中にトイレに行く時に階段を通らないといけないので、
たまにそこで子供の幽霊を目撃したり、居間で物音がしたりして、
今でもトイレに行く時には、姉は妹を起こし、妹は姉を起こして行っているという。
Aさんにしても、幽霊は見ないのだが、昼間この家に独りなので、
居間や階段で音がすると、怖くなって子供達が学校から帰るまで、お使いに行っていたり、
友達の家に行って時間を潰す事が多いのだという。
それを聞くと、何とか力になってあげたいと思った。
そこで私は、もう一度スタートラインに戻って考えてみる事にした。
電話相談では、現地を見れないというハンディはあるものの、
より現地に行った感じを出せる様に、Aさんに家の見取り図をブログにアップしてもらった。
それが下記である。
これに幽霊が目撃された場所を赤○で記入してみた。
それが下の見取り図である。
上の赤○を見て、すぐにピンと来た人は凄い人である。
私はすぐには分からなかった。
しかし、10分位ずっと見取り図を見ていて気が付いたのである。
「あれ?これ直線になってない? 」
Aさんも、「そうですね。そう言われると・・・」
まだ仮説段階だが、Aさんの家の中に、
1階の和室(居間)から2階の長女の部屋に向って、
霊道が通っているのかもしれない。
霊道だとすれば、方向はその逆、
つまり、2階の長女から1階の和室へ向かう霊道も考えられるが、
私は1階の和室から2階の長女の部屋へ向かう霊道だと思った。
その理由は、次女が目撃した階段を上る霊である。
階段を上るという事は、2階に近づくという事だ。
つまり、1階から2階に向う霊道という事になる。
やはりこういう事は、電話口でただ聞いているだけではなかなか分からない。
現地に行くか、図に書いてみないと分からないものである。
霊道を図に書いてみた。
霊道だとすれば、他に部屋で目撃されない理由も納得するし、
目撃された子供の霊達に、身に覚えがないのも納得出来る。
しかし、問題はここからだ。
下手な恐怖漫画なら、「この家には霊道が通っていたのです!! 」
で終わるのだろうが、
電話相談となると、本番はここからである。
最終話は、明日のブログに続く。



