●土地は誰のもの?
このお話は、昨日のブログ(●犬が逃げ出す家)の続きです。
従って、昨日のブログ(https://ameblo.jp/hirosu/entry-12439491277.html)
を先にお読みください。
そしてから下をお読み下さい。
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[前回までのあらすじ]
私がアメリカのシアトルに居る時、
霊能者の所に、一人の女性が相談に来た事があったそうです。
彼女は結婚2年目にして、念願の一軒家を購入して引越しました。
まだ若い夫婦だったので購入した住宅は中古物件だったといいます。
ただ、中古物件にしては使い古した感じは無く、
前に住んで居た住人も、ここに余り長いする事無くこの家を手放した様でした。
気になる現象は、彼女がこの家に引越して来た当日に起きたそうです。
彼女はもう7年も飼っているというラブラドールと一緒に、引っ越して来たのですが、
その犬が、リードを引っ張っても車を降りようとしないのです。
やっと降りたかと思うと、今度は家の前で座り込んで動こうとしません。
無理に首根っこをつかんで家の中に居れようとすると、怒って噛みつかんばかりに、
彼女の手を振り払おうとするのです。
結局ご主人が抱き上げて、無理やり家の中に連れて入ったそうです。
しかし、愛犬はこの家に引越してからずっと、部屋の隅や机の下に隠れたまま、
3日間、何も食べないのです。こんな事は、7年間一度も無かった現象でした。
しょうがなく、4日目にしてご主人が無理やり口から流動食を流し込んだそうです。
しかし、引っ越してから10日が過ぎた頃でした。
半開きになっていた窓を無理やり開けて、家から脱走したのです。
7年も一緒だった愛犬を失った彼女は悲しみ、仕事も手につかなかったそうです。
それを見かねた同僚が、保護犬の引き取りを勧めました。
そして保護されたという一匹のボーダーコリーを引き取る事になったそうです。
ボーダーコリーを車から降ろすとスタスタと自分から入って行ったので一安心しました。
食欲もあり、毎食残さずペロリと食べてしまったといいます。
ところが、ボーダーコリーが来てから1週間後の事です。
突然雲行きが悪くなったと思ったら、急に雷雨になり、
ご主人が引越してきてすぐに庭に植えたリンゴに木にカミナリが落ちたのです。
不思議な事に、カミナリが落ちるとすぐに晴れ間になったといいます。
しかも、カミナリの被害を受けたのは、彼女の家だけだったそうです。
それはまるで、彼女に家だけを攻撃しに現れた雷雨の様だったといいます。
そのうえ、カミナリが落ちた爆音を聞いたボーダーコリーが、
それ以後急に脅える様になり、どこに居ても落ち着かない感じになったといいます。
そして、カミナリが庭に落ちてから3日後の昼間、
ボーダーコリーは急に階段をかけ上がり、なんと2階の窓から脱走したのです。
こうして、2匹の愛犬が次々と、この家から逃げ出して行ったのでした。
ボーダーコリーを彼女に勧めた同僚は、何かおかしいと感じたそうです。
そこで、霊能者の知り合いでもあった事から、
彼女に一度霊能者に相談してみてはと、一緒に来てくれたのでした。
さっそく霊視が始まりました。
すると、相談に来た女性の守護霊という方が現れたそうです。
そして、こう言ったのです。
「この家に住んで居る限り、
家族は、幸せにはならないの。
ここはその昔、インディアンの墓地だった場所で、
この家の下には、多くのインディアンが眠っているの。」
なんと、現れた彼女の守護霊は、
あの中古物件はインディアンの墓地の上に建てられた家で、
怪現象と犬の脱走は、それに関係があると言ってきたのだそうです。
その後、彼女と同僚は、図書館に行くなどして、
昔の事を調べたのですが、昔インディアンが居たという事までは分かったものの、
そこが墓地だったかどうはまでは分からなかったそうです。
ただ、もし霊能者が言っている事が本当なら、
相当気味が悪い事です。彼女はすぐにでも引っ越したいと思いました。
しかし、霊能者に言われ通りの事を夫に話したのですが、
ご主人は、そんな事は信じられない。
墓地の様な土地を売りに出すわけがない。
せっかく苦労して買った家なんだぞ!!
と、絶対に引越さない。
霊能者だか何だか知らないが、そんな事信じないと言ったのでした。
結局、その後も彼女達夫婦はその家に住み続けたのです。
ところが、
それから3ヶ月後に、絶対引っ越さないと言っていたご主人が、
仕事で大失敗して、会社に大損害を与えてしまい、解雇になったのです。
ご主人は、すぐに同じ業界の仕事を探したのですが、
すでに業界でのニュースが広く知れ渡った状態で、
なぜかご主人は、どこの会社も彼を雇おうとしなかったのです。
このままでは、買った家のローンさえ払えません。
夫婦はやむなく家を売り、他の土地に引っ越して行ったと言います。
アメリカでは、10月の第二月曜日は、
コロンブス・デーと呼ばれ、国民の休日である。
日本でも同じ10月の第二月曜日は、体育の日で国民の休日にあたります。
コロンブスと言えば、1492年アメリカ大陸を発見した人として有名で、
私も昔学校で、よくこの年号を暗記させられました。
「意欲に燃えるコロンブス」=いよくに=1492年という風に。
だから私は、コロンプスは偉大な冒険家であり、探検家だと思っていました。
アメリカに行くまでは・・・・・
私にとってのコロンブスは、シアトルに行ってから180度変わったのでした。
実は、コロンブスのアメリカ大陸発見は、
同時にインディアン達の死の歴史の始まりだったのです。
アメリカ大陸発見と言っても、すでにアメリカはインディアンが幸せに暮らしていました。
そんな所に、コロンブスの一行が現れたにすぎないのです。
コロンブスやスペインにとっては、新大陸発見でしたが、
当のアメリカにとっては、発見でも何でも無いのです。
コロンブスが、アメリカに上陸した時の言葉が残っています。
「彼らは武器を持たないばかりかそれを知らない。
私が彼らに刀を見せたところ、無知な彼らは刃を触って怪我をした。
彼らは鉄を全く持っていない。
彼らはいい身体つきをしており、見栄えもよく均整がとれている。
彼らは素晴らしい奴隷になるだろう。
私は彼らすべてを征服し、思うままに何でもさせることが出来た。」
コロンブスは探検家と同時に、奴隷商人だったのです。
彼の頭には、黄金の事したありませんでした。
コロンブスはまずインディアン達の金銀・宝石や真珠を奪い取り、
住民たちに黄金を掘り出して差し出す様に強要しました。
黄金を持って来たものには褒美を与え、
黄金を持って来なかった夫婦の腕は容赦なく切り落としました。
その上で、コロンブス一行は悪事の限りを尽くしたのです。
拷問、殺人、放火、強姦、などを繰り返し、黄金の在り処を吐かせようとしました。
その結果、殺されたインディアンは5万人にものぼると言われています。
コロンブスは良さそうなインディアンを奴隷として本国に送ったのでした。
現在アメリカでは、コロンブスの功績が再評価され始め、
コロンブス・デーという祝日は、良く無いという意見が出始めています。
コロンブス・デーを止めよう。名前を変えようという動きが出ています。
そもそも、コロンブスなどの入植者達と、インディアン達の考えは、
根本から違うモノでした。
入植者の白人たちの考え方はこうでした。
「新大陸に入植地を作り、ここに永住する。
そこで、インディアン達にある程度の物を与え、
土地を買い、家を建てた。」
しかし、それはインディアン達とは、まったく違う考え方だったのです。
インディアン達の考え方は、
「土地は誰のものでもない。
ここに暮らしている人も動物も、全てが平等に共有される。」
だから、入植者から土地の代金としてもらった物も、
ただそこを使わせてもらいたい。ここに住まわせて欲しいというお願いに過ぎなかったのです。
インディアン達にとって、土地の売り買いなど存在しない考え方でした。
こうして、白人達は、
「土地を買ったのに、インディアン達は出て行かない。」という不満と、
インディアン達の「土地は誰の物でも無い。」という考えは交わる事は無く、
白人達のインディアン虐殺が始まったのでした。
私達は、土地を買い、家を建てると、
そこはもう自分だけの物と思いがちです。
しかし、そうでしょうか?
「土地は聖なる大地からの借り物。
私達はそこに住まわせてもらっている。」
幸せになる人は、そう考える人が多いと、私は思います。
END
