●ロザリーという少女の霊。

 


このお話は、昨日のブログ(●家族を襲う、犬の祟り)の続きです。

 

従って、昨日のブログ(https://ameblo.jp/hirosu/entry-12405701059.html)

 


を先にお読みください。


そしてから下をお読み下さい。
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[前回までのあらすじ

 


この話はベルビューに住むサンダース一家4人に起きた事件である。最初に異変が起きたのは、

 

彼らが飼っている愛犬・ゴールデンのクミィが夕飯を全部吐いた事が始まりだったと言う。

 

ところが翌日は、朝ごはんも吐き、夕飯も吐いたのである。

 

そして、今度は拒食症が始まったのである。

 

出された食事には、近づいてクンクンと匂いを嗅ぐのだが、それだけで食べないのである。

 

娘のエステルちゃんが、他の種類のドッグフードを買って来ても、ダメだった。

 

そうこうしている内に、もう4日も食べないので家族はさすがに心配して医者の所に駆け込んだ。

 

すぐに点滴と血液検査が行われたという。しかし、特に異常が見つからない。

 

原因不明の拒食症だと獣医さんも首をかしげたという。食欲増進剤も効かなかった。

 

その後、一日おきに皮下点滴や静脈点滴を行ない、皮下輸液も行ったという。

 

しかし、クミィはどんどん痩せていった。

 

最後は家族会議をして、クミィの安楽死する事にしたのである。

 

もちろん、それはクミィに辛い思いをさせない為でもあったのだが、

 

家族にとっては、かさむ医療費の問題もかなり頭にはあったという。

 

だから、安楽死には多少の罪悪感があったらしい。

 

クミィの遺体は、裏庭に埋め、娘のエステルがその上に十字架の杭を建てた。

 

普通は、ここで終わりなのだが、この家族の悲劇は、ここから始まったと言う。

 

最初の異変が襲ったのは、娘のエステルだった。

 

それは愛犬クミィを安楽死させた僅か2週間後の事だったという。

 

突然エステルが夕飯を全部吐いたのだ。そして、翌日も。

 

3日後には、食べ物を一切口に出来なくなり、拒食症となったのである。

 

それは不吉な事に、愛犬クミィがたどった道とまるで一緒だった。

 

娘のエステルは、急きょ病院での検査入院となった。

 

4日経っても、エステルの拒食症の原因は分からなかった。

 

そうこうしている内に、今度は長男のジムが突然夕飯を吐いたのである。

 

そして、妹のエステルを追う様にしてジムも拒食症になってしまったのだ。

 

ジムもエステルと同じ病院に入院し、点滴治療をしているという。

 

奥さんは一連の子供達の拒食症は何らかの愛犬クミィの祟りでは無いかと思ったという。

 

安楽死させてから、わずか2週間後に次々と子供達を襲った拒食症。夕食を吐いた事といい、

 

点滴を打った事といい、それは安楽死させたクミィと同じ状況だったからである。

 

もし、そうなら子供達は死ぬのか。奥さんはそう思うと、

 

裏庭のクミィの墓を見るのも怖くなったという。旦那さんは、偶然だ、考え過ぎだと言うのだが、

 

子供達はこのままだと、近く退院してこの家に戻ってくるさえ危険だと感じた。

 

こうして、奥さんは、どうしたら、愛犬クミィの祟りを静められるのか、

 

霊能者の所に、相談に来たのである。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

奥さんは、霊能者の家に着くなり、

 

 

持って来た愛犬クミィの写真を5.6枚バッグから取り出し、

 

 

霊能者の前にある机の上に置いた。

 

 

「クミィの生前の写真です。」

 

 

2日前の予約の時に、

 

愛犬の生前の写真と家の写真があったら持参して下さい。と言われていたのだ。

 

 


霊能者は、何も言わずその愛犬クミィの写真を手に取ると、

 

 

1枚ずつ丁寧に見ていった。

 

 

しかし、それらの写真を静かに机の上に置くと、意外な事を言ったのです。

 

 

 


「貴方を診ていると、

 

 一人の小さい女の子の姿が見えるのよね。」

 

 


更に、霊能者がこんな事を聞いて来たのです。

 

 


Rで始まる名前

 

 貴方か、ご主人のご先祖で、

 

 Rで始まる名前で、幼い頃に亡くなった女の子がいると思うんだけど、

 

 ご存知ですか?」

 

 

 


「ちょっと分かりません。」と奥さん。

 

 


すると、霊能者はもう一度意識を集中させ目をつぶりながら、

 

 

「ロ、ロザリー。

 

 私は、ロザリーって言ってる。」

 

 


「ロザリーですか?

 

 それでもちょっと分かりません。」 と、奥さん。

 

 


「じゃあ、ご主人の方のご先祖かしら。・・・」と霊能者。

 

 


日本だと、戸籍という物があるので、

 

 

戸籍を調べると両親が分かり、またその両親の戸籍を調べると、

 

 

子供が分かったり、兄妹が分かったり、祖父母が分かったりするのだが、

 

 

アメリカの場合、そういう戸籍が無い。

 

 

だから、ご先祖を調べるのはとても大変なのである。

 

 

一番の方法は、生きているお祖父さんやお祖母さんに昔の事を聞く事ぐらいなのだ。

 

 

ちなに、自分の先祖がどこから来たのかとか、自分のルーツを調べるのには、

 

 

「アンセストリー・ドットコム」というサイトがあり、https://www.ancestry.com/

 

 

ここに自分の両親の名前や生年月日、生れた場所を入れると調べてくれる。

 

 

アメリカ人の方は、それを使って先祖やルーツを調べると言う。

 

 

 

 

 

 

霊能者いわく、

 


一連の出来事は、犬チャン(愛犬クミィ)には罪は無いと言う。

 

 

と言うより、ワンちゃんは元凶では無く、

 

 

最初の犠牲者だったんだと思います。

 

 

 


そして、ワンちゃんや子供達を拒食症にさせた元凶こそが、

 

 

そのロザリーという少女の霊だと言うのである。

 

 

 


そこで、奥さんがご主人に電話して、

 

 

「ロザリーという小さい頃に亡くなった女の子を知らない?」 と、聞いてみた。

 

 

すると、ご主人は聞き覚えがあると言う。

 

 

ご主人いわく、自分が生れる何年か前に亡くなった子がいて、

 

 

その子の名前がロザリーだった様な気がするというのだ。

 

 

つまり、ご主人にとっては、亡くなったお姉さんになる。

 

 

 


しかし、ロザリーがご主人のお姉さんなら、なぜご主人一家を祟ったりするのだろうか?

 

 

ロザリーがご主人が生れる数年前に亡くなっているのなら、

 

 

ご主人は何もお姉さんに悪い事はしていない事になる。それなのに何故祟る?

 

 

 

 

しかし、そこには驚くべき理由があったのである。

 

 

 

 

 

 

 

 

 


やがて、恐ろしい昔の出来事が明らかになるのである。

 

 

そして、霊能者は驚く様な方法で、サンダース一家を救ったのだ。

 


最終話は、明日のブログに続く。