●悪霊封じ

 

 

 


このお話は、昨日のブログ(●男を豹変させる家)の続きです。

 

 

 

従って、昨日のブログ(https://ameblo.jp/hirosu/entry-12321924657.html

 

 


を先にお読みください。


そしてから下をお読み下さい。
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

[前回までのあらすじ

 


それは遥か石川県からの相談だった。大辺さんという奥さんからの電話相談で、

 

2年ほど前に、現在の一軒家を購入して住んでいるという。

 

ご家族は、ご夫婦と長女と長男の4人家族。

 

彼女の悲劇の始まりは、現在の家に引越してからだと言う。

 

悲劇はここに引っ越してから1ヵ月経った時に、愛犬のトイプードルが突然死んだ。

 

そして次に長男の様子がおかしくなっていったという。

 

なにかと言うと兄妹喧嘩する様になり、しまいには妹だけにではなく、

 

母親にも手をあげる様になったという。そしてある日、

 

父親と取っ組み合いの喧嘩になり、現在、会社の寮で独り暮らししているという。

 

ただ、彼女いわく、今は元の優しい子に戻っているのだという。

 

そして、以前暴力を振るったのは反省しているし、

 

自分でも何であんな事をしてしまったのか分からない。

 

出来れば、また家に帰りたいので父親に話してくれないかと相談されるのだという

 

そして今度はご主人が、急に口やかましくなり、手も出る様になったのだ。

 

それはまるで、長男の暴力のバトンが、父親に渡った様だったという。

 

長女は父親の事が怖いといい、離婚という言葉も口にする様になった。

 

料理はマズイと平気言ったり、髪を引っ張ったり、ビンタされる事もあるという。

 

穏やかだった人が、些細な事で怒る人に豹変してしまったのである。

 

お隣さんいわく、彼女達はここに引っ越して来てもう10年になるそうだが、

 

彼女達が引っ越して来た3ヶ月後には、隣の家が、引越して出て行かれたと言う。

 

近所の噂では、理由は分からないが奥さんが子供と出て行ってしまったらしかった。

 

その時に、引っ越して来た家族も、2年と持たず離婚して出て行ったと言う。

 

しかし、離婚の理由が夫のDVだと引越す前に隣の奥さんから聞いたというのだ。

 

そして、次に引っ越して来た家族と親しくなったそうだが、

 

5年が過ぎた頃、やはり夫が暴力的になり、奥さんは実家に帰ってしまったという。

 

結局離婚となり、引っ越していってという。

 

そう言えば、彼女にもこの家を買うにあたり、引っかかる点が1つだけあった。

 

それは、この庭付き二階建ての一軒家が相場よりも3割も安く売られていたからである。

 

私達は、もしかしたら、とんでも無い家に引越して来てしまったのかもしれない。

 

この家は、まるで、離婚させる家。だったのです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

大辺さんの奥さんの話を聞く限り、そこはまさしく離婚させる家だった。

 

 

この10年に3組の家族が出ていきて、そのいずれもが多分離婚だという。

 

 

そして今、大辺さんがまさしく離婚を考えている状況だった。

 

 

また、原因もほぼご主人のDVや変貌によるものだ。

 

 

私は偶然も3回重なると、霊が何らかの影響を及ぼしていると考える。

 

 

しかも、今回は男性だけに影響を与える霊という感じがある。

 

 

多分、原因は10年より前に、この家で何かあったに違いない。

 

 

例えば、男性にDVにより殺された女性の怨念とか、

 

 

それはとは全く逆に、DVをしていた男性が、妻に殺されたとか。

 

 

いずれにしろ、この家に住む家族の幸せを壊しているのは間違いなかった。

 

 

10年以上前に、この家で何が起きたのか、とても気になる所だが、

 

 

大辺さんに10年前以上の事を聞いてみたが、彼女もそれが気になって、

 

 

他の地元のお年寄りに聞いたそうだが、分からなかったと言う。

 

 

 

 

 


もし、私が近くに居たなら、図書館などで昔の新聞をかたっぱしから調べたり、

 

 

神社の方やその地域のお年寄りを探すのだが、

 

 

そこまで相談者にやらせる訳にもいかない。

 

 

また、そこまでやってもらっても、真相が分かるとは限らない。

 

 

 


やはりこういう時は、霊能者の方々が羨ましいと思う。

 

 

 


さて、分からない事をいつまで考えていてもしょうがない。

 

 

今は、分かっている事だけで、解決しなければならないのだ。

 

 

 

今分かっている事を整理すると、

 

■最初にペットの犬が、一ヶ月で亡くなっている。ただし偶然かもしれない。

 

■長男が急変して暴力的になる。ただし一人暮らしすると正常に戻る。

 

■長男と入れ替わる様に、今度は夫が暴力的になる。

 

■過去10年で3組の家族が離婚して出て行った家である。

 

■その内、少なくても2組の夫婦は、旦那がDVをするようになった。

 

■この家を買う時に、相場よりも3割安かった。

 

 

 

 

私が、以上の6つの事を考えた時、

 

 

何となく私の頭に浮かんだのは、下の3つ事だった。

 

■まず、長男さんが暴力的になり、家を離れたら、元に戻ったと云う事は、

 

これは原因は家にあるのではないかと考えた。

 

つまり、悪霊が居るとすれば、その悪霊は家にいる男だけに影響するのではないか。

 

 

■次に、長男と入れ替わる様に、今度は夫が暴力的になる。という現象は、

 

悪霊が居るとしても、1人ではないだろうか。

 

だから同時に2人ではなく、入れ替わりに暴力的になったのではないか。

 

 

■夫が暴力的に豹変する現象は、どうやら10年前以上から各家族に起きている。

 

つまり、これが悪霊の影響だとしても、大辺さんに怨みがあっての事では無い。

 

怨みがあるのは、この家に住んで居るという状況ではないか。

 

 

 

以上の事を考えると、私が直ぐに思う、最も手っ取り早いアドバイスは、

 

 

■すぐに、この家を手放して、引っ越す事だった。

 

 


しかし、大辺さんにそうアドバイスすると、

 

 

それは出来ないという。というか出来れば、元の家族に戻りたいと言うのだ。

 

 

彼女いわく、今の状況では離婚して、引っ越す事になるという。

 

 

なにしろ夫は引越しするならお前だけ出て行けと言うだろうと。

 

 

また、新しく家を買うお金も無いという。

 

 

それに、今の主人の急変が一時的なものであれば、

 

 

また息子と一緒に4人で仲良かった家族に戻りたいと、彼女は言う。

 

 

 

 


確かに、ごもっともな意見だった。

 

 

そうなると、他の手を考えるしかない。

 

 

引越さないでも、元の家族に戻れる方法。

 

 

 

 

しかし、それには、男達に憑りつくであろう悪霊の正体を知る必要があった。

 

 

そこで大辺さんに、他に何か変わった事を感じた事は無いか聞いてみた。

 

■例えば、家の中で気持ちが悪い場所は無いか。

 

■異常に早く花や植物が枯れてしまう場所は無いか。

 

■ラップ音が聞こえてくる場所は無いか。

 

■声が聞こえてくる場所は無いか。

 

■方位磁石が狂う場所は無いか。

 

■そして幽霊を見たという家族はいないか。

 

 


しかし、そういう他の現象は一切無いというのだ。

 

 

一応長男が持っていた方位磁石で家中を調べたが、狂う場所も無かったという。

 

 

また、彼女の家の見取り図や土地を見ても、とりわけ異常は無かった。

 

 

つまり、異変は男性の急変だけだったのである。

 

 

 

 

 

 

悪霊の手がかりが、男性の急変だけというのでは、

 

 

ほとんど無いに等しかった。

 

 

 

 

普通は、ここでガッカリする所だが、

 

 

私は大辺さんに、息子さんやご主人が急変する時、

 

 

何か規則性みたいなものは感じませんでしたかと、なおもしつこく質問した。

 

 

なにしろ、手掛かりはこれはしか無いのだから。

 

 

 

 


すると、奥さんは少し考えてから、

 

 

「そう言えば、

 

 特に週末になると、より怒りっぽくなったり、

 

 暴力が激しくなった様な気がします。」と言う。

 

 

 

 

週末に・・・!!」

 


昔、週末婚というドラマがあったが、その逆バージョンか。

 

 

 

 

その時、ふと。

 

 

 

何か感じるものがあった。

 

 

 

 

 

 

 


そういえば、

 

 

家の中では、気持ちが悪い場所は無いと言うし、

 

 

磁場が狂っている場所も、家の中で幽霊や声が聞こえたりもしないという。

 

 

そして、週末に特に悪くなるという現象。

 

 

 


もしかしたら、家に憑りついている地縛霊では無いのかも。

 

 

もしかしたら、霊道とかあるのかも。

 

 

そんな漠然とした感じが浮かんだ。

 

 

 

 

 

そして、私は大辺さんに、

 

 


1つだけ、引っ越さなくても良い方法があるかもしれませんが、

 


 やってみますか?」と聞いてみた。

 

 

 

 


「はい。

 


 それは、何ですか?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


悪霊封じです。」

 

 

 

最終話は、明日のブログに続く。