私は、エルヴィンが「人類は記憶介改ざんされている」という父の仮説を証明するために、調査兵団に入り、部下を率いたことを全く悪い事だとは考えていません。
兵士はみんな、それぞれ個人的な目的や願望のために、調査兵団に入ったはずだから。
”人類の未来のため”なんて漠然とした理想のために命を賭けられる人はいないでしょ?
ただ、諌山先生のインタビューで、リヴァイがエルヴィンに従うことを決めたのは、エルヴィンが「人類の未来のため」という利他的な理想を掲げていることに感銘を受けたからと言及されているらしい。
そのため、巨人の正体が人間だったとわかったとき、エルヴィンが不敵な笑みを浮かべたことに不信感を抱いたのだと。
兵長って想像以上に、ピュアな設定なんだな…
リヴァイだけは、本気で「人類の未来のため」に兵団入りしたのかも?
ウォールマリア最終奪還作戦の直前に、リヴァイは人類の勝利のためにエルヴィンには作戦に参加せずに、壁内に留まるように忠告します。
でも、エルヴィンは人類の勝利よりも、自分が作戦に参加し、真実が明らかになる瞬間に立ち会うことを優先する。
最終的にリヴァイは、その判断を受け入れた。
お前の判断を信じよう
これも諌山先生のインタビューによると、兵長は個人的な夢を優先するエルヴィンを受け入れたんだそうです。
兵長は「人類の勝利のため」にエルヴィンに留まるように言いましたが、わたしは、これも兵長の私情だと思うんだよね。
実際、エルヴィンが獣戦の現場に居なければ、獣を打ち取ることは出来なかったから、現場に出たいというエルヴィンの判断は私情だけではない。
兵長にとっての人類の中心にはエルヴィンが存在しているから、エルヴィンに死んでほしくないというのが兵長の本音では?
私情と私情をぶつけ合って、兵長は自分の私情を捨てたのでは?
基本的にエルヴィンの夢を追う姿勢は、人類の勝利を求める姿勢と方向性は、ずれていない。
だから、私はエルヴィンに罪悪感をもって欲しくないのですが、獣の投石が始まり、古参兵が全滅した後、リヴァイがエルヴィンに問いかけます。
何か、策はあるか?
このとき、エルヴィンは目を背けるんですよね…
この時の、罪悪感だけはわかる!
既にエルヴィンは、自分と新兵をおとりにして、リヴァイを獣討伐に向かわせる作戦が頭にあったよね?
でも、それを選択したら地下室の秘密にはたどり着けない。
このままでは、全滅を免れないから、イチかバチかで作戦を実行するしかないけど、地下室を諦める決断も出来ない。
くるしいよ…
諌山先生のインタビューによると、エルヴィンの迷いを分かった上で、団長としての決断を後押ししたのが、木箱シーンのリヴァイです。
あのときのエルヴィンの笑顔は、なんとも表現しずらい良い表情ですよね。
エルヴィンにグリシャの手記を読ませてあげたかった!