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最高水準のストップモーションチーム

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コララインとボタンの魔女


あるアパートに園芸ライターの両親(テリー・ハッチャー/ジョン・ホッジマン)と共に引っ越してきたコラライン(ダコタ・ファニング)。越して早々仕事に忙しい両親に構ってもらえず、広い庭をブラブラしていると隣家の少年ワイビー(ロバート・ベイリーJr.)と出会い、祖母のものだというコララインに似ている人形をもらう。その夜、コララインは壁に隠された小さな扉を見つける。扉の向こうの不思議なトンネルを通ると似た部屋にたどり着く。


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子どもにとって親は最も鬱陶しく最愛の存在。そういう矛盾を超越してくるから、お年頃の子どもは余計に混乱するのかも。甘えたいのに甘えられない。コララインも構ってくれないママとパパに不満タラタラ。そんな時に現れる「別のママ」。


ティム・バートンのコープスブライド」への参加で注目された映像集団ライカが人気の児童文学を映画化。「ナイトメアー・ビフォア・クリスマス」のヘンリー・セリックが監督。米ストップモーションアニメのオールスターが集結した本作を再見。


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CG、AI、日々進化する技術。虚構と現実の界は今やないに等しい。本作公開の2009年当時もすでにCG全盛。そうした時代に真逆の「手作り」であるストップモーション。AIには再現できない温もりを武器にエンタメからアートに昇華。


イラストレーターの上杉忠弘がコンセプトアートとして本作に参加。アニメのアカデミー賞といわれるアニー賞の最優秀美術賞を日本人として初めて受賞。ありきたりかもしれないが、日本人として素直に誇らしい。


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日本語版で視聴。主人公は榮倉奈々。特徴的なのですぐわかる。少女特有の天邪鬼さがマッチ。オリジナル版はファニングだったのかー。ママ兼ボタンの魔女役には元ボンドガールのハッチャー。日本語版ではアンパンマンの戸田恵子


鍵を握る猫にはベテランのキース・デイヴィッド。「NOPE」のパパをやられた方。日本版では…劇団ひとりだったんだ。気付かなかった。イアン・マクシェーンもマッチョジジイ役(日本版は斉藤志郎)で出てたんだね。


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「わがままな子は魔女に目を取られるぞー」的な教訓かな。ニール・ゲイマンによる原作の出版は2002年のイギリス。魔女が甘い誘惑で子どもを騙すという狡猾さはあるけど、秋田のナマハゲに似てる? そういう話は今も世界中にあるんだね。


ストップモーションアニメのクオリティの高さの訳は前述のとおり。一方で、人形が醸す独特の不気味さもあって、ホラーな空気。大人が観ても不気味。お子さんは怖くないのかね? ちなみに正式な放題は「コララインとボタンの魔女3D」。



 DATA

監督・脚本・製作:ヘンリー・セリック/コンセプトアート:上杉忠弘/原作:ニール・ゲイマン

出演:ダコタ・ファニング/テリー・ハッチャー/ジョン・ホッジマン/ロバート・ベイリーJr/ジェニファー・ソーンダース/キース・デイヴィッド/イアン・マクシェーン/(日本語版)榮倉奈々/戸田恵子/山路和弘/浪川大輔/小宮和枝/劇団ひとり/斉藤志郎



hiroでした。



コープスブライド←のライカ作品


ナイトメアー・ビフォア・クリスマス←の監督


NOPE←のお父さんが声の出演