1951・米 ★★★☆☆(3.8)
監督:アルフレッド・ヒッチコック
出演:ファーリー・グレンジャー ロバート・ウォーカー ルース・ローマン
アルフレッド・ヒッチコック監督が、ミステリー作家パトリシア・ハイスミスの
同名小説を映画化。
探偵小説作家レイモンド・チャンドラーが脚色を手がけ、交換殺人を
持ちかけられた男の恐怖を描く。
この間から古い作品も見返したりしている。気が向いた時に見る事に。
まぁ、チョイスの理由は聞かないでおくんなまし。U-NEXT。
列車の中で、テニス選手のガイは見知らぬ男に声をかけられる。
その男ブルーノは、何故か、ガイが悪妻ミリアムと別れたがって
果たせないでいるのを知っていた。
そして、一方的に口うるさい自分の父との交換殺人を持ちかける。
ガイは相手にしなかったが、勝手に計画を実行に移してしまう。
ガイは、国会議員モートンの娘アンと一緒になりたいと思っていた。
確かに動機は存在するのだが…。
そして、ブルーノは列車内でくすねた彼のライターを「物証」として握っている。
アリバイも怪しげで、ブルーノの脅迫にビクついていたガイは、いよいよ警察に
不信の目で見られるだが…。
<監督は何処に出て来るか?>
偶然を装ってはいるが、計算しつくされた交換殺人。
ブルーノ曰く、全くの関係ない人物が殺人を犯した場合、犯人が特定しにくい。
よって、完全犯罪に近い…と。そんな訳あるかい。
(これが犯罪歴のない一般ピープルの場合は、この時代なら成立するやも…とか思える)
しかし、殺人等とんでもない。ましてや、ガイは有名テニスプレイヤー。
貴方様はDo~思いますか?
<浮気者の嫁の方から離婚を切り出されたのに…>
いざ、弁護士をと言うと「やっぱり離婚はやめる」と惜しくなったのか、どうなのか?
真面目そうに見えて、かなりの悪女で、お腹の子供もガイの子供ではない。
<今や、アンに夢中。でもブルーノの事は、自分だけの秘密に…>
始めは冗談だと思っていたガイだが…、余りにも執拗な様子から病気レベルだと
ブルーノを遠ざける。
が、承諾なしにガイの妻を絞め殺してしまう。
警察はガイを一番に疑うが、アリバイがある事でホッとするのも束の間…。
その男はベロベロに酔っぱらっていた為に全く覚えていない。
しかも、犯行に及んだ後、その電車に乗る事が可能だと…。
<アンはブルーノの母親に直談判しに行くが…>
ガイもアンも、やる事なす事裏目に出てしまう…。
この辺の部分も本当に上手いし、警察にも逃げ込めない様に計算されている…。
でも、一つだけブルーノが読み切れなかった事とは…。
この時代の特撮なのだが、勿論合成と言うのは分っているが、それにしても
迫力があって、怖い位だった。
何がどうなって、こうなっているのかは、見ない事には分からない。
ラストのラストまでガイの疑いは晴れないが…。←ヤキモキしっぱなし。
正規版DVDが発売され、大変珍しい両面1層となり、A面に米国版、B面に英国版が入る。
(それぞれ、ラストシーンが異なる)←此処の部分も気になる所。どう違うねん。
ヒッチコック監督作品で、再見なのにこんなにドキドキして見られた事が
凄くお得感があって嬉しかったのも嘘ではない。(単に忘れちゃってるだけなんだけど)
「鳥」とか「サイコ」とか、印象の強い作品は再見すると「おんや?」ってな事が
起っちゃうのだが、本作はすっかり忘れていたせいも得点にプラスだなぁ~。
でも、この時代でないと成立しない犯罪だからね。
そして、改めてヒッチコック監督の偉大さにも感服した次第。
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