1977・邦画 最早や得点が付けられぬ。
監督:佐藤純彌
出演:岡田茉莉子 松田優作 ジョージ・ケネディ ジョー山中 三船敏郎
「犬神家の一族」に次ぐ角川春樹事務所製作第2弾。
舞台を日本とアメリカに据え、戦後30年という歳月の流れを包む、
様々な人間の生き様を描く。
監督は佐藤純彌。
何度見た事かと思いながら、今度こそは記事に書くと決める。U-NEXT。
東京のロイヤルホテルのエレベーターで、ジョニー・ヘイワードという
黒人男性の死体が発見される。
英語に堪能な棟居刑事が捜査を担当する事となった。
ヘイワードは「ストーハ」という言葉と、西条八十の詩集を残して殺された。
インターポールを通じてN.Y.27分署に捜査協力の依頼をする。
一方、ファッション・デザイナーの八杉恭子は、ひき逃げ事件を起こした
最愛の息子・恭平をN.Y.へ逃亡させる為に心を砕いていた。
ヘイワードの殺人事件とは別件で、行方不明者の捜索依頼を受け持っていた棟居は、
その捜査の過程で八杉恭子と出会い愕然とする。
恭子こそ、棟居の父が死亡する原因となった女だったのだ。
やがて、彼女の名前はヘイワード殺害事件の捜査線上にも浮上する事に…。
今でも歌える「ママ~」で始まる歌と「母さん、僕のあの帽子どうしたでしょうね?」
本作のCMは忘れられない、強い印象が残っている。
その印象が強すぎて、本作も何回も見ているのに内容はすっかり忘れて
あの麦わら帽子がクルクルと舞うシーンしか思い出せない。
本作も46年も前の作品となってしまった。そんな前の作品のイメージはないが
これは私の体内時計がどこかの時点で止まっちゃっているからなんだろうか?
今日見直して、とてつもなく豪華キャストにっビビってしまった。
世界の三船様。(恭子の夫で国会議員)
古い奴だとの鶴田様。(警視庁捜査第一課の警部。事件の捜査を指揮する)
↑(画像)夏八木勲氏。(なおみと愛人関係でファッションショーに)
范文雀様。(ホステスなおみ)
岩城滉一氏。(恭子の息子)
その他に坂口良子様。竹下景子氏。北林谷栄氏。峰岸徹氏。大滝秀治様。
ジャネット八田氏。地井武男氏。伴淳三郎様。長門裕之氏。
本作の原作作家の森村誠一氏。深作欣二監督。角川春樹氏。
小川宏アナウンサー。露木茂アナウンサー。等々端役でもこれだけの顔ぶれ。
あの世でゴージャスな映画が撮れるほど、皆様あっちに逝っちゃってますが。
46年前の作品なら仕方がないか…。
戦後の混乱期のシーンとかがあって、放送禁止用語も出て来てましたが。
原作は何時も通り未読で御座います。(森村誠一氏の本も1冊も読んだ事がない)
ははは、一体何をもって文学少女だったと言うんだか口を捻りたくなるが。
「母さん、僕のあの帽子どうしたでせうね ええ、夏、碓氷から霧積へ行くみちで
渓谷へ落としたあの麦藁帽ですよ…」は西條八十の詩を使用しているが
何時もなら詩集なら買って読んだのに…、何故かこれは買わなかったな。
(今なら絶対に買っていると思う…。でも買わない。増やさない。)
ストーリーの方は、余りにも偶然が重なっている展開で、安っぽいと言われたらしいが
映画は、このCMのお陰か、予想を上回る配収22.5億円を記し、その年のベスト3位。
(この年、邦画は「八甲田山」の方が上回った。私は「八甲田山」の方が好き)
そして主役の棟居刑事の役に「高倉健」様がやりたいと名乗りをあげたそうだが。
もしキャステイングされていたら、ホンマに「おぉ~!」と唸る絵面になっただろうが
恭子と棟居刑事との年の差を考えたら、松田優作氏に決まったとか…。
(原田芳雄氏。中村敦夫氏も候補に挙がっていたらしい。第一候補は渡哲也氏だったとか?)
そう言う裏話的な事が山ほどあるが、そっちの方が本編より面白いかも。(あかんがな)
あっ、そうそう恭子のファッションショーのデザイナーは「山本寛斎」様でございました。
(これはスグに分かったけどね)
思ったより、違った意味で楽しめたと言う事で、本作見ましたよと言う報告をば…。
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