偽りの隣人 ある諜報員の告白 | 新・伝説のhiropoo映画日記

新・伝説のhiropoo映画日記

映画が好きだ。ドラマも好きだ。
そして、イケてる面はもっと好きだ。

そんな好きなものが詰まった日記、読んでみるかい。

                    

2020・韓国     ★★★☆☆(3.9)

                

監督:イ・ファンギョン

出演:チョン・ウ  オ・ダルス  キム・ヒウォン  キム・ビョンチョル  イ・ユビ

                       

                 

軍事政権下にあった1985年の韓国を舞台にした社会派サスペンス。

                     

自宅に軟禁される野党政治家を盗聴する諜報機関の男が、政治に対する

彼の崇高な信念などを知るうちに政府に不信を抱く。

                    

メガホンを取るのはイ・ファンギョン。

チョン・ウ、オ・ダルス、キム・ヒウォンらが出演する。 (シネマトゥデイより抜粋)

                        

                        

                         

ブタ

後々述べるとするけれど、本作を見た後に私にとっては「コロナ禍」に感謝する1作だったと思った。

Amazonプライム。 330円。

                        

                      

1985年、軍事政権下の韓国。

                      

激しい弾圧を逃れ、海外に身を置いていた野党政治家のイ・ウィシク。

次期大統領選への出馬を表明し緊急帰国を果たす。

                                

しかし、出馬を阻止しようとする国家安全政策部によって自宅軟禁に処せられる…。

                                

                        

ウィシクを監視する為、諜報機関は愛国心だけは人一倍強いユ・デグォンを

監視チームのリーダーに抜擢。

                          

ウィシク家の隣家に盗聴本部が設置され、デグォンが2人の部下と共に、24時間体制で

盗聴と監視を続けていく事に…。

                        

                                                   

ウィシクを共産主義者に仕立てる為の情報収集に余念のないデグォン達。

だが、家族を愛し、国民の平和を願うウィシクの声に戸惑いを隠せない…。

                            

                         

隣人としての交流も増えていく中、次第に自分達の行動に疑問を抱き始めるデグォン…。

そんな矢先、ウィシクと彼の家族に命の危険が迫り…。

 

<やっぱ、チョン・ウ氏出演作は、侮れん>

                            

<↑もう最近は、悪役しかやってないんじゃ?って思う「キム・ヒウォン」氏>

                    

多分、あの大統領の事を描いた作品なのだろうなぁ~という感じがありありな本作。

                   

民主化運動の先頭に立ち、次期大統領選に出馬する為帰国した野党政治家イ・ウィシク。

                     

国民の為の政治をするという事で、国民の期待度も上がって来ている中、そうなっては困る

軍事政権を司る面々は、国家安全政策部を使い出馬阻止に立ちふさがる。

                                         

初めこそは、盗聴でウィシクを陥れようとしていたけれど、打つ手打つ手が裏目に出て

ウィシクに期待度が益々高まって来る…。

遂には、ウィシクを亡き者にせよとの命令を知ってしまった隣人を装っていた諜報員達…。

                             

                       

隣人同士という事で、言葉を交わしてしまい、24時間の盗聴でウィシクの言葉や考え方により

徐々に影響されていく彼ら。

             

強い愛国心だけは誰にも負けないデグォンも、同じ様に…。

兎に角、目から鱗の精神を知る事になるデグォン。

                 

↑この牛乳の話には、一寸キュンとなってしまった。(共に腸が弱く、牛乳を飲むと下痢になる)

なのに、何故に牛乳を飲むのか?に「私が飲めば、周囲も飲み始める。やがて全国で

牛乳を飲む人が増えるだろう」と…。  余った牛乳に困った酪農家を救う一手だと…。

                  

ここで、ハタとデグォンは気付くのだ。

殴られ蹴られて、強要される愛国心ではなく、身近な大切な人をどう救えばを考える事こそが

愛国心なんだと…。

                   

↑牛乳を飲んだ後、腹を下した2人は横並びのトイレにしゃがみ、その話を聞く…。

               

なんで、こんな「良い話」を便所でしゃがみながら話すのか! 昔なら「有り得ん!」と怒っていた。

                    

                                         

けれども、コロナ禍になり、あれ程の数の「韓国産ドラマ」や「韓国産映画」を見て

今やっと、これぞ韓国映画の真骨頂なんだと言うのが理解できるようになった。

               

何で、こんな場面でおチャラケた笑いが入るねん!と以前には思っていた私だけれど

今や「シリアス」な韓国作品では、何か物足りないとまで思う様になってきた。

(これは「洗脳」という奴なのか?)

                

まぁ、笑いの内容の違いはあるにせよ、大好きな「アナス・トマス・イェンセン」監督作品と

何処か通じる部分がある気がするのは、私のこじつけなのかな?

                      

                

但し、本作は大統領選に出馬するウィシク役に「オ・ダルス」氏を選んだ監督は、コミカルな

イメージが強い俳優が真剣な演技をした時の反応が気になるので、やってみようと言ったそう。

                  

↑それは、まだ事件が表立っていない時で、全部を撮り終わっていない段階で露見した模様。

                     

勿論監督の目論見は、バッチリだったと思うけれど、ダルス氏自身も「身に覚えがない」と

結局は、捜査終結で嫌疑なしの判決を受けて「偽りの隣人」を通じて活動を再開する事となるが

監督の目論見とは「真反対」の私等は未だ相当黒に近いグレーな人としか見れない人物が

心優しき、愛国心に満ちた大統領候補者を演じるのは、なんか「滑稽」にも思えたのも事実。

                         

            

その事件の事については、私なんかには想像でしか言えない部分が殆どなので、此処では

触れる事はしない。

                

それを差し引いても、本作のラストでは泣いてしまった。 えぇ~話やおまへんか!そんな感じ。

                     

              

本作の「チョン・ウ」氏はカッチョヨイという部分は余りなかったけれど、それでもやっぱ

「惚れてまうやろ~~」と言わざるを得ない奴をやるんだよなぁ~。  またしても、やられました。

                       

                   

ポスターだけでは、難しそうな作品と取られるやもですが、「笑いあり」「笑いあり」「笑いあり」

そして、ちょっぴり泣かす良い作品でした。

(シリアスオンリーしか認めないと言うお方には、絶対に不向きで御座いますよ)

                     

                  

                    

                      

                

                   

       

 

にほんブログ村 映画ブログへ←このバナーより、是非とも1日1回ポチッとなが頂きたいので御座います。お願いあせる
にほんブログ村