2019・韓国 ★★★★☆(4.1)
監督:パク・サンヒョン
出演:シン・ヘソン ペ・ジョンオク ホ・ジュノ ホン・ギョン
村で起きた農薬入りマッコリ集団殺人事件の真相に迫るサスペンス。
長年故郷から離れていた主人公が、容疑者となった母親の身の潔白を証明するために
弁護を引き受ける。
監督はパク・サンヒョンが務め、主人公をシン・ヘソン、母親をペ・ジョンオクが演じ、
ホ・ジュノらが共演している。 (シネマトゥデイより抜粋)
<未体験ゾーンの映画たち2021>の中の1作。 今年の未体験は、配信でも見る事が出来る
作品があって、韓国産は3本あるのだが、1本は既にレンタルになっている「メタモルフォーゼ」で
後の2本共に見れるのだが、残りの1本はレンタルでもいいかと、本作を見る事にした。
U-NEXT。1200円ですが、ポイントで見た。 (3月の下旬に中国産を1本見たいと思っている)
幼少時から父に虐待されてきたジョンイン。
辛い過去があるものの、現在はソウルで敏腕弁護士として活躍している。
ある日彼女は、父が亡くなり、その葬儀場で農薬入りマッコリによる殺人事件が起きた事を知る。
多数の犠牲者を出したその事件の容疑者は、ジョンインの母ファジャだと言う…。
十数年ぶりに帰郷したジョンインは、勾留中の母と面会するが、母はショックのあまり
急性認知症を発症し、娘の事を覚えていなかった。
そんな母親は、記憶があやふやになりながらも、自閉症の息子の心配だけは忘れない。
母の潔白を証明しようと事件について調べ始めたジョンインは、村ぐるみで母を
犯人に仕立て上げようとする不穏な空気を感じるのだったが…。
本作を調べた時に、日本の「名張毒ぶどう酒事件」を思い出して、「見たいな」と思った。
主役の「シン・ヘソン」氏は、どちらかと言うと苦手なお方。 (凄く気真面目って感じなので)
大好きな「秘密の森」でもイメージ通りの役処であった。
けれども、そのイメージが本作の役処にピッタリで、凄く良かったと思う。
弁護士事務所でもエースで有望だが、本音を言うと勝利だけを目指し「金」の為の弁護はなく
弱い立場にあり、彼女の助けが無いと生きていけない人の為にと言う考えを持つ正義感の強い人。
それでも、イメージや勝利実績優先の大手の弁護士事務所は、実は有罪の依頼人を
勝たせるようにとの指示を受ける。 彼女の中でも葛藤があると思われるが…。
そんな時、実父が亡くなり、その葬儀の際に訪れた人に振舞われたマッコリを飲んだ5人の
男性の内、3人が死亡2人が入院するという事件をTVのニュースで知る。
しかも、実母がその犯人だと言う…。 数十年振りに実家に向かうジョンイン。
拘置所で会う実母は、娘の事も、何処にいるのかも分からない状態。
こんな状態で、計画的な犯罪が出来るはずが無いと確信する。 誰の依頼かも分からない
やる気のない弁護士の代わりに自分が母親の「潔白」を証明してみせると宣言する。
しかし、調べれば調べるほど、不可解な事が明らかになって来る。
証拠は改ざんされ、空き家となった自宅に侵入する謎の人物。
そして、事実が明るみになるにつれて、ジョンイン自身についての驚愕の事実を知る事となる。
ジョンインは、母親の「潔白」を証明する事が出来るのだろうか? その犯人とは?
↑本作のキーマンは、「自閉症で10歳位の知能しかない」ジョンインの弟。
全てを見て来た弟だが、其れを証言するすべがない。
唯一、弟が夢中になっている携帯の動画や画像が…、真実を語る。
本作は、事件の犯人探しだけでなく、一見全く関係のないように思えた出来事が、事件を
調べるうちに、そのおぞましい過去に隠された真実も掘り起こされ、遂にはその全てが
繋がっていく様が本当にお見事だった。
そして、まさしく「ザ・韓国産」な作品になっている。
彼女が、そして彼女の母親が封印したその真実を涙無くしては見れまシェン。
母の愛は無限で御座います。 痒いところにまで手が届く作品で御座いました。
(一寸未体験には勿体ないのでは?って思ったほど)
地味な面持ちの「シン・ヘソン」氏主演だからこその作品だったなと…。
1200円で見てくださいとは言いませんが、本作は、私は「押し」っす! どうどすか?
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