イカロス(未) | 新・伝説のhiropoo映画日記

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映画が好きだ。ドラマも好きだ。
そして、イケてる面はもっと好きだ。

そんな好きなものが詰まった日記、読んでみるかい。

                 

2017・米     ★★★★☆(4.2)

            

監督・出演:ブライアン・フォーゲル

出演:グレゴリー・ロドチャンコフ

               

              

第90回アカデミー賞長編ドキュメンタリー賞を受賞したドキュメンタリー。

                         

監督のブライアン・フォーゲルがドーピングの実験を行う過程で、スポーツ界を揺るがす

スキャンダルの中心人物に迫る様子がスリリングに映し出される。

                     

出演は、ロシアのドーピング検査機関元所長のグリゴリー・ロドチェンコフ氏。

                    

                       

                        

ブタ

本作は劇場で予告を見たんだけれど、結局は日本では未公開作品だったのね。

本日もNetflixにお世話になりました。 Netflixには、ドキュメンタリーも多いので嬉しいのだが

記事にすると、全然人気がないのでね。  でも、これは書きたい作品。

                          

                        

アマチュアの自転車選手でもあるブライアン・フォーゲル。

                     

オートルートのトレーニング中にパフォーマンスをあげる薬物を使用することを決める。

その為にアンチ・ドーピング検査をパスできるかを試みようと考えたのが始まり。

                        

フォーゲルは、当初UCLAのオリンピック分析研究所の創始者である、ドン・カトリンに

アドバイスを求めたが、周囲からの評判を懸念し、実験への関与はしないという答えが。 

                            

                   

代わりにロシア反ドーピング機関所長のグリゴリー・ロドチェンコフを紹介して貰い、彼が

ドーピングシステムの管理に協力してくれる事に。

                        

                    

ロドチェンコフの手を借り、フォーゲルはホルモン注入と、検査時に利用する尿サンプルを使った

システムを開始し。

                        

フォーゲルとロドチェンコフの関係は短期間で近づき、実験中にロドチェンコフが、ロシア選手が

パフォーマンスを向上させる薬物を検出する事なく使用するのを助けるために

独自のシステムをロシアに持っていたことを知る事となる。

                        

                       

実験の最中、2014年ソチオリンピックにおいて、ロシアによる国家主導でのドーピングプログラムが

実施された事がドイツの公共放送によって報じられる。

                       

その報道の中で、重要人物とされたロドチェンコフは、ロシアから命を脅かされる存在となり、

フォーゲルの助けを借りてアメリカへ亡命する。

                            

そして、カメラの前で、尿サンプルの交換などロシアが行ったドーピングについて証言を行っていく…。

                           

                     

まぁ、監督が実験台となってドーピングすれば「勝てるか?」というドキュメンタリーから

一挙大逆転で、世界のスポーツ界を揺るがすドキュメンタリー作品となり、オスカーも受賞。

                  

ロドチェンコフ氏の指示通りにしたら、ドーピング検査も難なくパスし、大会に出場する事に。

途中までは、素晴らしい走りを見せた監督だが、自転車の切り替え装置がイカレテしまい

散々な結果になってしまった。  (実力も、運も味方につけねばッて事なんだね)

                           

その実験で仲良くなったロドチェンコフ氏の身に危険が及ぶ事態となった為にアメリカに亡命する事に。

                       

そして、其のからくりをこのドキュメンタリーでぶちまけ、NYタイムズにも資料付きで激白して

世界が知る事となるのだが…。

                     

これにも又、政治が絡んでいる事が…。  「チェルノブイリ」の時はゴルバチョフだったが

本作では必ず其処には「プーチン」の影がある。

                     

ロシアって、衛星写真で「言語道断」と言われるまで「爆発していない」と言い続け。

ドーピングの件も、国は全く関与していないと言い続けている。

                    

                   

世界反ドーピング機関(WADA)の調査チームが発表したロシアのドーピング隠蔽に関する

報告書は、本来は違反を取り締まるはずの関係機関が、違反選手を守るために工作していた

異常な実態を明らかにした。(2016年)

                   

報告書では、ロシアスポーツ省次官の指示により、12年以降、モスクワの検査所の検査で

陽性反応が出た577検体のうち、有望選手やメダリストのものを中心に312検体が

「陰性」とWADAに虚偽報告されていた。

                                

WADAは国際オリンピック委員会(IOC)に、リオデジャネイロ五輪からのロシア選手の締め出しを

勧告し、IOCは法的側面から検討を進めているということだったが…。

                     

ソチオリンピックでもロシア選手4名のドーピングによるメダルはく奪が報道された。

                  

↑この報告会の時に質問で「亡命する様な裏切り者の証言を信用するのか?」と言う問いに

「100%信用します」と言い切った。

           

所が、締め出されると思われたリオデジャネイロ五輪には、「スポーツには政治は関与しない」と

出場を認められる。

                  

挙句、IOCの会長とプーチンは円満に握手を交わしていた…。  ホンマにあり得ん。

                       

                  

本当に驚くべき内容なのだが、其れを告発するロドチェンコフ氏が、陽気で呑気なオジサンなのが

何気に本作を興味深く見せてくれる。

                

ロシアの選手たちは、涙ながらに出場が出来ない事態に訴えていたけれど、出場して

メダルを貰って嬉しいのか?  

薬だけでなく、キツイトレーニングにも耐えて、出場権を獲得したのだろうが、それでも胸を張って

オリンピックに出場する後ろめたさは、彼らには微塵もない。

                

それはスポーツマンシップに反してないのか?  それって何?って感じなのかな。

                 

                     

リオ五輪に出場できたロシアは、今年の東京五輪にも堂々と出場するのだろうね。

                  

このドキュメンタリーが上映され、WADAからの報告もされても尚、不正をしたからと

締め出さないIOCの姿勢は、「ドーピング」バレなければOKよ!にならないか?

                     

そもそも、何故締め出さなかったのか?  今度は其処に疑問が湧く。

                    

                       

陽気なオジサン・ロドチェンコフ氏は、アメリカ政府によって証人保護プログラム下に置かれ、

現在も保護拘置状態。

どこでどうしているのかは、監督もロドチェンコフの家族にも知らされていないそう。

                     

            

昔はオリンピック中継も夢中になって見ていたが、今年は日本開催と言うのに、私の中では

全く見る気が失せた大会となる事だろう。  まぁ、コロナが終息したらの話だが…。

                  

                     

せめて、スポーツだけは正々堂々と自分の力だけで競って欲しいのだが…。

(北朝鮮等は、メダルが取れれば一生遊んで暮らせるが、取れなければ…、考えるのが怖いあせる

ロシアもそう言う国なのか?  大国なのになぁ~、誠に悲しい)

                           

                             

                              

                          

                           

                                

                                 

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