2018・スペイン・英・独 ★★★☆☆(3.5)
監督:イザベル・コイシュ
出演:エミリー・モーティマー ビル・ナイ パトリシア・クラークソン
イザベル・コイシェ監督が、イギリスのブッカー賞受賞作家ペネロピ・フィッツジェラルドの小説を映画化。
田舎町で亡き夫との念願だった書店を開業しようとするヒロインを描く。
主演はエミリー・モーティマー、共演にビル・ナイ、パトリシア・クラークソンら。(シネマトゥデイより抜粋)
昨日見て来た1本。 本作は未体験ゾーンではない、通常の作品でゴワス。
1959年、イギリスの海辺の小さな町。
戦争未亡人のフローレンスは、夫との夢を実現するために動き出す。
それは、これまで町に一軒もなかった本屋をオープンさせるというもの…。
精力的に準備を進めるフローレンスだったが、保守的な町ではそれを快く思わない人も
少なくなかった…。
そして地元の有力者ガマート夫人の執拗な嫌がらせを受けるフローレンス。
それでもどうにか開店にはこぎ着けたものの、なおも続くガマート夫人の妨害工作で、
次第に経営が立ち行かなくなっていく…。
そんな中、町外れの邸宅に40年も引きこもっている読書好きの老紳士ブランディッシュ氏が、
フローレンスの本屋経営を支援し始めるのだったが…。
予告だけは何度か見ていたけれど、私の想像では「ショコラ」みたいな内容かな?と…。
けれども流石、最近嵌っている「英国産」(原作がね)だけあるよね、って感じの作品。
ショコラとも、多少は重なる所はあるけれど、もう少し文学的で、もう少しお堅い感じかな。
田舎町なので、よそ者はなかなか気軽に受け入れてくれない。
けれども、亡くなった夫との夢でもあった「本屋」を開く事にするフローレンス。
町の奥様方は、上辺だけは優しいけれど、それはフローレンスに興味津々の為。
噂が噂を呼ぶこの町で、女一人が生きて行くのはなかなか大変。
店を手伝って貰う人を雇ったら、小学生の「読書嫌いの少女」。
まぁ、この少女、趣味がなかなか渋くて、フローレンスに「漆塗りのお盆を形見に頂戴」なんて言う。
子供心に綺麗だと思ったのかな?
よくよく考えると、彼女も有力者のガマート夫人の回し者の気がするな。
言われた通り、フローレンスの情報はバイトが終わると母親に報告していたのでは?
母親は、ガマート夫人に其れを報告。 幾らかの情報料は貰っていた筈…。きっとね。
ガマート夫人は、自分以外の人間が自分の考えで何か「事」を起こす事が許せなかったんだろうと。
フローレンスが買った「オールドハウス」に、執着しまくり。
ワザワザパーティに呼んで、コケにしたら出ていくと思ったら、何とガマート夫人も一目置く
ブランディッシュ氏が、フローレンスを自宅に呼んだことを聞き、居ても立っても居られない。
だってね、ガマート夫人でさえも邸宅に呼ばれた事がないブランディッシュ氏なんだもの。
人嫌いで、家から出ないブランディッシュ氏は、お手紙でフローレンスに本を見繕って欲しいと。
又その選んだ本を気に入っちゃうのよね。
そんなブロンディッシュ氏を大好きな「ビル・ナイ」氏が。
いやぁ~、フローレンスになりたかったわ。 絶対、フローレンスに惚れてたね。
↑このシーンが、名作の心に残るワンシーンみたいで、ちょっとドキドキした。
この時に、「ガマート夫人に意見してやる」ってフローレンスに宣言するの。
その後の静かな戦いで、思いっきりズタボロにコケ落とされたガマート夫人は、フローレンスが
立ち上げれない程の仕打ちに出るのだけれど…。
ホンマに、超イジワルおばさん。 自分だけが上流階級の人間よ、見たいな気持ちでいる。
ブランディッシュ氏の意見も通じず、散々な目に遭うフローレンスだけれども…。
流れる水の様に身を任せる。 独り身なら、何処でだって暮らせるさ。
フローレンスは、普段着が多いですが、それでもキチンと仕立てられたワンピとか、↑コートもね。
少女が最初に着て出て来るワンピの柄も凄く可愛かったな。
ガマート夫人のドレスや美しい色目のワンピ。 衣装もなかなか良かったけれど…。
フローレンスが、本屋の奥の寝室にしている壁紙が、「ウイリアム・モリス」っぽい。
この間、「英国の壁紙展」を見た時に、大邸宅ならいざ知らず、小屋の様な日本家屋では
メッチャうるさいやろうなぁ~って思ったけど、↑実際貼ってあって、もうこの部屋が出て来たら
ガン見状態。 ははは。
そう言えば、ベッド脇の照明も、趣のあるアンティークだね。
ストーリーは、其処までな感じだったけれど、衣装・美術が気になった作品でもありました。
フローレンスの心を慰めてくれるのが、若いチャラ男でなくて、ビル様なのも良かったけれど…。
私的には、フローレンスのその後が堪らなく気になるのですが…。
どうか幸せに暮らして欲しいじょ~。 こんな所でどうでしょか? めえめえさん!
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