ロープ/戦場の生命線 | 新・伝説のhiropoo映画日記

新・伝説のhiropoo映画日記

映画が好きだ。ドラマも好きだ。
そして、イケてる面はもっと好きだ。

そんな好きなものが詰まった日記、読んでみるかい。

                     

2015・スペイン     ★★★☆☆(3.9)

                   

監督:フェルナンド・レオン・デ・アラノア

出演:ベニチオ・デル・トロ  ティム・ロビンス  オルガ・キュリレンコ  メラニー・ティエリー

                       

                             

戦禍に苦しむ人々のために奔走する国際援助活動家を題材にしたドラマ。                                

井戸から死体を引き上げるのに使うロープを探す主人公たちが、思わぬ事態に直面する姿を描く。

                              

メガホンを取るのは『カット!』などのフェルナンド・レオン・デ・アラノア。

ベニチオ・デル・トロ、ティム・ロビンス、オルガ・キュリレンコらが出演。(シネマトゥデイより抜粋)

                      

                            

                                     

ブタ

本当は見ようかどうかも迷った作品。 でも、見て良かったと思えた作品。

                              

                                     

1995年、停戦直後のバルカン半島。

ある村で井戸に死体が投げ込まれ、大切な水が汚染されてしまう。

                                 

                               

何とかトラックにあったロープで、死体を引き上げるも、巨体の為に無残にも切れてしまう…。

                               

当初は簡単に終わる作業だと考えていた、国際援助活動家「国境なき水と衛生管理団」の

リーダーのマンブルゥと通訳のダミール。

                       

慌てて、もう1台の車に積んでいないかを無線で確かめる。

                                        

                                 

無線を受けたのは、マンブルゥの右腕とも言えるビー。 車に同乗しているのは現場が初めての

新人のソフィー。

                

車には積んでいない事が判明するも、此処で待ち合わせをする事に。

                                  

                            

ソフィーは、村人の為にとやる気満々で、正義感一杯の新人。

そんなソフィーの教育係のビーは、余裕を見せて運転するも急ブレーキをかける。

                           

道の真ん中に牛の死骸が横たわっている。 ソフィーにはキツく、車から降りるなと言う。

死骸のどちらかの脇に地雷が埋められている為。

             

違う道を行こうというソフィーの言葉は無視して、一か八かの賭けに出るビー。

                                          

                                    

ビーとソフィーが、無事に合流した後に国連のキャンプに向かう一行。

が、そのキャンプで本部から派遣されたマンブルゥの「訳アリ」な、厄介なカティヤと

合流する事になる。

                            

何とか死体を引き上げて井戸を利用できるようにしたいが、国連からは死体に

触れてはいけないと忠告され、作業を中止するように言い渡される。

                                     

それには同意できないソフィーは、新人ながら意見をぶつける。

ソフィーは村人が、一刻も早く水を使えるようにして欲しい一心なのだが…。

                                       

                                                   

取り敢えず、ロープ確保の為に、井戸に戻る事に…。

すると、その道すがら、犯罪組織のトラックが現われ、村人に水を高値で売り始めている…。

                               

しかし肝心のロープがなぜか手に入らず、一本のロープを求めてそこかしこに地雷の埋まる

危険地帯を東奔西走するマンブルゥたちだったが…。

                                       

                                   

無知で申し訳ないが、NPOとか「国境なき~」とかの団体の作品なのだが、イメージでは

世界平和の為に自分の身を犠牲にしてまで、情熱を燃やして行動する人々のストーリーと

思いきや…。

                    

勿論、そうなのだが、彼らは既にそれ相当なベテランさん。 誰に何を言えば良いのか

この人達には、何を言っても無理なので、言われた事にだけ従うとか、「勝手知ったる世界」の

国境なき水と衛生管理団のグループのストーリー。

                          

                   

グループのリーダーのマンブルゥは、彼女がいるが、現地で出会ったカティアと仲良くなった。

今でいう「ゲス」なお方だが、「大人の付き合い」でカティアと付き合った筈が、カティアの方は

どうやら違った様で、マンブルゥに怒るのではなく、彼女に色々事を打ち明ける、面倒くさい女子。

                              

そう言う別れ方をしたのに、懲りずに又やって来るカティヤ。

でも、面倒くさいと分かっていても、邪険等にはしない所も、良いのよね。

                               

何時命を落とすか分からない世界にいるのだが、意外と飄々と今を生きる、マンブルゥやビーが

大人で、大好きだった。

                                        

                       

そして、虐殺されている村の子供との関わり…。 子供達と関わる時には、彼らの顔は全く別になる。

                               

                            

たかがロープ、されどロープなのである。 水すら売って儲けようと企む輩。

一体ロープは、何処から調達するのか? 出来るのか?

                        

スピード感溢れるアクション作品が、お好きと言う方には、めっさノロノロな展開で、嫌になっちゃう

かもですが、このノロノロな展開こそが、本作の真骨頂。

                        

                    

こんな活動で、成り立ってるんかい?て思われるかもしれないけれど、こういう地道な活動を

継続する事がなによりも大事な事だと教えてくれる。

                     

どちらかと言うと、この手の作品は「ソフィー」の様な意欲満々の人が主人公となるのだろうが

マンブルゥとビーのコンビは最高。

                     

特にティム・ロビンス氏は久々に出会えて、嬉しかったし、やっぱカッチョヨス。

ちょっと武骨なジジイっぽい感じでビーを演じて、ソフィーには嫌われていたけれど、私なら

ビーに任せて「死ぬ時は死ぬよ」と言えるだろうな。

                 

戦場にいるのに、彼らのお陰でちょっと心が緩むが、時として戦争の悲惨さや理不尽な所等を

突きつけられて、又気持ちが引き締まる。

                           

                          

そして、このラスト、ホンマに惚れてまうやろなオチで…。

監督は、ドキュメンタリーも経験する、元は脚本家だった方だそうで、ホンは本当に良かったし

それを演じるキャストも抜群だった。

                     

見終わって、又彼らに会いたくなる。 カティヤの気持ちが、分かる気もする、そんな作品。

 

                        

 

 

 

 

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