たかが世界の終わり(PG-12) | 新・伝説のhiropoo映画日記

新・伝説のhiropoo映画日記

映画が好きだ。ドラマも好きだ。
そして、イケてる面はもっと好きだ。

そんな好きなものが詰まった日記、読んでみるかい。

                               
2016・加・仏     ★★★☆☆(3.4)
                    
監督:グザヴィエ・ドラン
出演:ギャスパー・ウリエル  レア・セドゥ  マリオアン・コティアール  ヴァンサン・カッセル
                       
                            
『わたしはロランス』『Mommy/マミー』などで、若くしてずば抜けた才能を発揮してきた
グザヴィエ・ドランが監督した家族の物語。
 
ある決意を胸に久々に帰省した主人公と家族が再会するものの、お互いに距離が
うまくつかめずぎくしゃくする様子を描写する。
 
ギャスパー・ウリエル、レア・セドゥ、マリオン・コティヤール、ヴァンサン・カッセルら
フランスを代表する俳優たちが結集。
絶望の中の希望の光が胸を打つ。(シネマトゥデイより抜粋)
                     
                          
コスモス
<TOHOシネマフリーパス 13本> 
                          
ブタ
今日はTOHOで、「虐殺器官」と「石川五右衛門」の2本のアニメを見てきた。記事にはしない。
「石川五右衛門」はフリーパスが使えず1300円だったけれど、取り敢えず見たけど。
 
本作は私の中で熟したか?と聞かれると、もう少し置きたいのだが、未体験ゾーンを含め
今月の鑑賞本数が尋常では無い数になって来ているし、この辺で書いておかないと、ねぇ。
(いったい何のねぇ何だか…汗)
                                           
                              
人気作家のルイは12年ぶりに帰郷し、疎遠にしていた家族と久々に顔を合わせる。
目的は不治の病に冒され死期が迫っていることを伝えるため。
 
幼い頃に別れたきりの妹シュザンヌは兄との再会に胸躍らせ、母マルティーヌは
息子の大好きな料理で歓迎する。
 
一方、兄のアントワーヌはひたすら刺々しく、その妻カトリーヌは初対面の義弟に
気を遣いつつも戸惑いを隠せない。
 
そうして食事を囲みながらの無意味な会話が続き、なかなか帰郷の目的を
打ち明けられないルイだったが…。
                                
                                
本作は、原作が「ジャン=リュック・ラガルス」氏の戯曲であるので、舞台劇の映画化。
ラガルスは1995年に35歳の若さでエイズのため世を去った人で、現在フランスで最も
上演されている現代劇作家の一人だそう。(亡くなってから人気が出たらしい)
                         
原作の方は「まさに世界の終わり」らしいが、私は内容はともかく、本作の邦題に
惚れ込んでしまった。 「たかが世界の終わり」なんて切ないタイトルなんだろう。
このタイトルだけで、何作が出来そうなぐらい、色々と妄想してしまう…。
                                      
                        
内容はあるようでない。 自分の死が近い事を12年振りに故郷を訪れて、家族に
話したいと帰省する人気劇作家。 だが、言いだそうとするのだけれど、言い出せない。
                       
そんな様子を延々と、UP多用の映像で魅せていく。
                                    
                            
家族はそれぞれに、次男の事を気にしているし、自慢でもある。
特に妹と義姉は、殆ど初対面と言って良いほどである。
                         
聞きたい事話したい事が山ほどある妹。 夫の手前、遠慮がちに当たり障りのない
話をする義姉。
                       
ママは、息子の好物を作ってはしゃいでいる。
そして、兄は嬉しさの裏返しなのか、嫌みの連発。
                         
そして僕はこう想う。 
この家族達の喧騒の愛の中、たかが僕の世界が終わるだけじゃないか…と。
                       
明日も夜が明けて、太陽が昇るだろうし、新しい1日が始まるだろう。
何にも変わらない。 何処も変わらない。
                                        
                       
と、僕は思って帰るのでは?と想像する。
                 
此処からは、私の勝手な読みなのだが。
 
家族達は次男が何故、12年振りに唐突に帰省したのか、それぞれの温度差はあるにしても
「薄々」気付いていているのでは?と感じた。
                    
ママの「何故帰って来たの?」と問うが、「いえ、答えなくていいの」とすぐに質問を止める。
それは、母親の感なのかもしれない。 (便りの無いのが元気な証拠と言うでしょ)
                 
皆も、それなりに気づいているが、聞かない。聞けない。事実を認めたくないから。
 
あれ程、毒づいている兄でさえ、昔僕と仲の良かった友人が亡くなった事を知らせてくれた。
「お前は大丈夫なのか?」と此処まで、出かかっているのだが、それが言えずに
真逆の嫌みをマシンガンの様に浴びせる。 
                  
そうでないと、次の言葉が出て来ないから…。
毒づきながら、涙が出たのはそうではないか?と思ったのだが。
                     
                     
皆で、しんみりと寂しい「お別れ」の言葉を聞くよりも、喧々囂々の中、「全くもう…」
何時だって、ウチの家族はと苦笑いしながら、帰る僕の心の中は「口にはしていないが」
分かってくれていると感じたのでは? 等と、この2~3日思っておりました。
                        
相変わらず、グッとくる音楽でエンドロールまで、魅せる演出にちょっと心が掴まれます。
 
ただ、嫌いにはなれないけれど、私にとって監督作品は、何度も見たくなる作品ではなく
しかも、劇場で見てしまわないと、なかなか家では最後まで辿り着くのが大変な作品で
あります。
                               
ギャスパー様は、殆ど台詞が無くて、監督は出演を断られるのでは?と思ったらしいですが
すっかり大人になって、母は嬉しいっす。(いえ、全くの他人ですが…汗)
帰宅して、その日は実は「かげろう」を見ました。 やっぱ若いわ。 
                   
珍しく、ゴージャスなキャストでも驚いたけれど。 本日は私の勝手な解釈を書きなぐりました。
                         

                           

                                                                                    

 


にほんブログ村 映画ブログへ ←このバナーより、是非に1日1回ポチッとなを押して下され!にほんブログ村

 
かげろう [DVD] かげろう [DVD]
4,104円
Amazon