2008・米・独 ★★★☆☆(3.9)
監督:スティーヴン・ダルドリー
出演:ケイト・ウィンスレット レイフ・ファインズ デヴィッド・クロス レナ・オリン ブルーノ・ガンツ
1958年・ドイツ。
15歳の少年・マイケル(クロス)は急病で苦しんでいるところを助けてくれ、自宅まで送ってくれた女性に恋をする。
3週間も寝込んだ後に元気を取り戻したマイケルは、女性にお礼が言いたくて、彼女の家を訪ねた。
電車の車掌をしているその女性は、マイケルより遥かに年上で、一人住まいであった。
「仕事に出かけるから、一緒に」と言う彼女の言葉に促されて、部屋の外に出たものの彼女が着替えているのを
こっそり覗いていると、目があった瞬間にバツの悪くなったマイケルは、彼女の部屋から逃げ帰ってしまう。
どうしても忘れる事が出来ずに再び彼女のアパートメントを訪ねたマイケルは、彼女から石炭を2つのバケツに
運んで来てと頼まれる。
石炭のすすで、真っ黒な顔をしたマイケルが、彼女の言いつけ通りに石炭を運んで来た。
彼女は笑って「お風呂に入りなさい」と…、汚れた服をはぎ取り、汚れを叩いてくれた。
バスタオルで彼をくるみ、拭いてやる彼女も既に裸だった…。
激しく愛し合った後に、互いの名前を教えあう。
彼女は21歳も年上のハンナ(ウィンスレット)という女性だった。
うぶな少年と成熟した女性、二人は年齢差など気にもかけず、来る日も愛し合う。
やがて、マイケルはハンナにせがまれ、古典文学を朗読して聴かせるようになる。
学校の同級生からの誘いも断り、バースデイのサプライズパーティにも出ずに、ハンナのもとに通うマイケル。
2人だけの充実した喜びに溢れた日々が続くのだった…。
しかし、そんなある日、ハンナはマイケルの前から突如として姿を消してしまう…。
それから8年後。
大学の法科に通うマイケルがゼミの授業で訪れた、法廷で目にしたのは被告として裁かれるハンナの姿だった。
ハンナには誰にも言えない過去と、そして知られたくない秘密があったのだった。
8年前の突然の失踪は、その「言えない過去」に関わるものだった。
ハンナはマイケルの前から姿を消して、ナチの親衛隊メンバーとなり、ユダヤ人収容所の看守をしていたのだった。
ハンナは当時看守仕事をしていた事の罪に問われ、その秘密を隠し通した為に窮地に追いやられ、無期懲役の
判決を受けるのだった…。
ハンナがひた隠しにする秘密に気づいたマイケルは、その秘密を口にすればハンナの罪は軽くなる筈であったが、
彼女は秘密を暴露するよりも、あえて重罪に服する道を選んだのだ…。
葛藤しつつも、マイケルは彼女の秘密を、そっと自分の胸にしまい込むのだった…。
更に時は流れ、マイケル(ファインズ)は弁護士となり、結婚と離婚を経て独身生活を送っていた。
学生時代に獄中のハンナと面会する機会を逸したまま、今もハンナの存在は彼の人生に重くのしかかり、
忘れる事など到底出来ない…。
そこでマイケルはある決意をするのだったが…。
《***》
本日から上映開始となった、「愛を読むひと」ともう1本見る為に時間の都合で、メッチャ混む劇場で見ると決め
水曜日の日に座席指定券を購入して見て来た。
原作は、ドイツ人作家ベルンハルト・シュリンクの世界的ベストセラー「朗読者」。
「リトル・ダンサー」「めぐりあう時間たち」のスティーヴン・ダルドリー監督はじめ、英国人スタッフ・キャストが
中心となって映画化した作品。
この邦題に関しては、珍しく満点ではないだろうか。
奇しくも08年の昨年、お二人共に亡くなられた、「アンソニー・ミンゲラ氏」と「シドニー・ポラック氏」が制作の
スタッフに名を連ねてらっしゃるのにも、因縁めいたものを感じるのだが。
2008年のアカデミー賞で、「作品賞」 「監督賞」 「主演女優賞」 「脚本賞」 「撮影賞」にノミネートされ
「ケイト・ウィンスレット」がオスカーの座に輝いた。
この作品で、ケイトは多くの賞も受賞した、彼女の為の作品と言っても過言ではないのだが…。
上映予告を何度となく見ていたので、大体の筋書きは分かっていたつもりだったのだが、これ程までに
原作は「極上のメロドラマ」だとは思わなかった。
オスカーまでノミネートされている作品には、大変失礼かもしれないが、原作はどんなだろうか?と私にしては
翻訳本なのに少々気になってしまった。
またもや、失言なのかもしれないが、オスカーを取りこの作品ではべた褒めにされている「ケイト・ウィンスレット」が
どうしても好きになれない。
「リトル・チルドレン」の時は、「わりかし、えぇ~やん」と思ったのだが。
この作品では、15歳のマイケルと初めて出会う時には、ハンナは36歳の女性。
作品中では、彼女がどんな過去を送ったか?と言うところについては触れてはいないので、想像するしか
ないのだが、地味で几帳面、地道に自分1人で生きて来た女性なんだと思うのだが。
<ブラジャーにまでアイロンをかける女性であった>
それにしても、幾ら36歳でも独身で出産経験のない身体には到底思えない…。
(実際は、ケイトは33歳で2人の子供を出産している)
まぁ、そう言うのは個人差もあるだろうから、目をつぶるとしてもハンナが20年の刑期をと言うところで
見せられたUPの彼女の手は、とても60歳以上の女性の手とは思えないほど若々しかった…。
(顔や髪の毛は、相当に老けメイクなのに…)
と、何かあら探しばっかりしてしまって…。 (終了後に思ったのは、他の女優でこの作品を見たい!と…)
ケイトの演技が悪かったとかそう言う事ではないのだが、どうももう一つこのメロドラマに酔えなかった。
ストーリーだけで言えば(内容的には全く違うものだが)、「きみに読む物語」より、遥かに好きだと思うのだが。
全然タイプではなかったのだが、新人君ながらも若き日のマイケル役のデヴィッド・クロスは、良かったなぁ~。
そして、ブルーノ・ガンツの教授役もそっとマイケルを見守ってやる役どころが素敵でしたわ。
この作品が12時50分からだったので、昨夜ピグでは遊ばず我慢して寝る筈が、1時間ほど寝て弁当作りに
起きて、その後4時間ほど寝ようと思ったのに、なかなか寝付けずに2時間ほど寝て劇場に走った。
ちょこっとだけ行ったピグで「愛を読むひと」は寝てしまうのでは?と言われたのだが、この作品については
全く眠らずに最後まで、(文句はあったが)ちゃんと見る事が出来ました。
ストーリー的には、好きだったです。
但し、ケイト演じるハンナからは、死に相当する様な(実際には無期懲役)、「秘密」を守り抜くほどのプライドが
感じられなかったのだが…。
其処のところは、ネタばれになるので、この辺でうやむやに濁しておきましょう。 はい。
ラヴコメがお好きな貴方様も、たまにはこういう風な「ラヴストーリー」は如何でしょうか?
劇場内は、シニアの方達で「満員御礼」で御座いました。
《+++》
なかなか行けなかった「カリブ」も、予約制のおかげでようやく何とか行けて、このところ朝の6時台に「江戸」に
チャレンジしていたら、最後の「大奥」にも入る事が出来、お殿様にもお目通りが叶いまして御座います。
どうも、手慣れておらずにぼんやり見つめていましたら、ご寵愛を受ける事となったお方の所には、お局様達が
お部屋に呼びに来られるみたいですね!
分からなかったので、タダタダ庶民の私はボンヤリ見つめておりましたが…。
アメGが無い為に、お着物も鬘も購入する事は出来ませぬが…。 まぁ、いいか。
その辺で、ぼんやりしてたら、イッチョ遊んでね!
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