イカとクジラ(PG-12)  チョイ…、思わず反省してしまった、私が其処に居た。 | 新・伝説のhiropoo映画日記

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イカとクジラ/ジェフ・ダニエルズ
                        
2005・米     ★★★☆☆(3.9)


監督:ノア・バームバック
出演:ジェフ・ダニエルズ  ロラー・リニー  ジェシー・アイゼンバーグ  オーウェン・クライン
                      
                             
1986年、ブルックリン。
16歳の兄ウォルト(アイゼンバーグ)と12歳の弟フランク(クライン)の兄弟に衝撃が走る。
何と、両親が離婚すると言うのだ…。


              
嘗ては脚光を浴びていたが今は鳴かず飛ばずの作家である父(ダニエルズ)。
「ニューヨーカー」誌に掲載が決まり新人作家として評価され始めた母(リニー)。


                                
対照的な立場ということもあり、父母の仲は決して良好とは言えなかったがそれにしたって唐突過ぎる。
今後は共同監護という形で父の家と母の家を行き来することになると宣告された兄弟は、突然の事態に
戸惑いを隠せない。


                                 
父親の威厳に今も憧れの目で見つめるウォルトは、父親側に付くのだが、まだまだ甘えたい盛りのフランクは
ウォルトと一緒だと言えども、父親との生活を極端に嫌う。
                          
父親の家と母親の家を行ったり来たりの生活は、両親達には快適な生活かもしれなかった…。
だが、やがて、フランクはストレスから学校で奇行を繰り返すようになり、冷静に受け止めていたかに思われた
ウォルトもまた学校で問題を引き起こしてしまう…。

                     
何処まで行っても、どんなにバラバラになろうとも、家族と言う事実は消す事は出来ない…。                         
この不完全な家族を貴方は、何処まで見詰めてやれるのだろうか?


                       
                        
                         
                       
《***》
とても気になる作品ながら、劇場では見る事が出来なかった。
色々な方のレヴューを見ていて、私も早く見なければ…と思いながらも、グログロだのエロエロのB級作品なんかに
つい、心を奪われてしまって…。


「週間新潮」だか「週間文春」(面白そうな記事のある方を買うもので…)の、何方かの映画の記事に書かれていた
この作品の感想などを読んで「おぉ、オンラインレンタルの予約の順番を早くせねば」と言う事で、やっと見た。
監督は、「ライフ・アクアティック」で共同脚本を書いたノア・バームバック。
ライフ アクアティック 通常版   ニコール・キッドマン/マーゴット・ウェディング   
   
                                                       
監督としては2作目の作品となる。  
監督作品としては、この作品だけが日本では上映公開されたのだが、3作目の「マーゴット・ウェディング」も
かなりの秀作らしい。(既にレンタル予約済み)
                                 
監督自身の少年時代を色濃く投影して描き出したストーリーだそうだ。
                                              
                                   
ストーリーとしては、物凄く単純な物なのだ。
両親が離婚する事によって影響を受ける子供達のお話なんだけれども。
                              
他の作品とは違う所は、この家族自体が両親共に作家であると言う、インテリで思考水準も一般家庭よりかは
高い為に離婚等と言うのは夫婦が取る単なる形の一つに過ぎないと安易に考える両親…。 
(特にこの作品の場合は父親)
                        
ごく普通の一般ピープルは、母親の一番新しい彼氏のテニスコーチのアイヴァンのみ。

                          
母親もそんなアイヴァンと居る時には、心が安らぐのだろう。
そんな安らぐ、穏やかな母親や気さくなアイヴァンが凄く好きな弟のフランク。
                          
兄のウォルトはウォルトで、優れた作家で威厳に満ちた父親の事を誇りに思い、一緒に居るだけで
又は、父親の話す言葉を聞いているだけで、自分も何の努力もせずに優れた人間であると思い込んでしまう
勘違いな、物凄く自分に甘々な僕ちゃん。
                    
そんな、奇行に走って行く子供達の気持ちにまるで気付いてやれない、何処かに驕りを持つ両親。
どんなに天才児であっても、両親の離婚は単純に悲しい事で、出来れば起こって欲しくない事実。
其れが、分からない両親…。
                           
                
兎に角、家族一人一人の人物設定が完璧で、特に父親の今はヒット作が無いものの、人の作品や記事を
読んではこき下ろす、傲慢で自信家の設定には少々参ってしまった。
(もしかしたら、私は立派な作家でも何でもないのに、人様の作った作品を偉そうに感想等と言いながら
威張って述べているんじゃなかろうかと…あせる いや、実際述べているし…叫び


母親は母親で、一人暮らしと新しい彼氏も出来て、有頂天になっちゃっているし!
(いやぁ~~、私としては相当に憧れるシチュエーションなんですけど…!)



そんな、繊細な兄弟を演じたのは「ハンティング・パーティ」でリチャード・ギアと共演したジェシー・アイゼンバーグ。
結構、難しい役どころを愛らしい表情で演じたのはフランク役のオーウェン・クラインは、メッチャ可愛い顔だわと
思ったら、何と懐かスィ~「フィービー・ケイツ」の息子でした。

                              <実父と一緒に>
                
どんなに、IQが高かろうが大人の話を理解しようが、子供にとっての親の影響は何処の家庭も同じなんだろうね。
それにしてもさぁ~、監督がかなりハンサムなんですけど…。 とどのつまりはそこかい?ヲイ!


                     
出来るだけ早く「マーゴット・ウェディング」を見て感想を書きたいと思っております。