2006・米 ★★★☆☆(3.4)
監督:リアム・リンチ
出演:ジャック・ブラック カイル・ガス JR・リード ティム・ロビンス ベン・スティラー
悪魔の音楽という理由でロックを禁じる敬虔で保守的な家庭に育ったロック大好き少年のJB(子役)。
食事の前には、長々と神に祈る家族を他所に、食卓にも着かずに恐ろしく下品な歌を自作自演で聞かせたJBは
父親に思い切りベルトで尻を打たれて、その上大事にしているロッカー達のポスターも全て破かれてしまう。
その上、電話も遊びも禁止と頭ごなしに押さえつけられてしまう。
思い切り閉じられたドアの裏に貼ってあったディオのポスターだけは、唯一無事であった。
JBはロックの神と崇めるディオの啓示を受け、ついに家を飛び出し一路ハリウッドへ。
長い月日の果てに、ようやく本当のハリウッドに辿り着いたJBは、街頭でギターを弾くオッサン、KGと出会う。
彼の腕前に惚れ込んだJBは、渋るKGをどうにか口説き落とし、その素晴らしいギターテクや、ロックについて
学びたいと、弟子となりKGが教える修行を重ねてみるのだが…。
だが、実はKGはプロのロックミュージシャンでも無く、単なるハゲで無職、オマケに実家からの仕送りを
止められて、文無しとなってしまったイカサマ野郎だった…。
しかも、家賃も使ってしまって支払いが出来ないと言う…。
騙されていた事に怒り心頭のJBだったが、家賃をJBへのプレゼント用のギターを買った事が分かり
KGに「一緒にミュージシャンを目指して、家賃を作ろう」とバンド“テネイシャスD”を結成する。
<実際には、全くイケテナイ2人。 でも、イメージだけはバリバリなのよ~~ん!>
賞金付きのアマチュアバンド大会で優勝するには、観客のハートを熱く掴んで放さない新曲が必要だと言われ
曲作りに励むが、どうにもスランプで全く何も出て来ない。
2人は“ローリング・ストーン”誌を見ていて、ロックスターがみんな同じピックを使っているという驚愕の
事実を発見する。
さっそく、そのピックを手に入れようと中古楽器店を訪れる2人だったが…。
そのピックの事を知っている、店員に聞いたところ…。
実はそのピックは「悪魔の歯」から作られた物である事が判明する。
《***》
JBのロックヲタクぶりは、何気に知っていはいたが…。
「テネイシャスD」と言うユニット活動や(しかも、アルバム「テネイシャスD」はプラチナセールスだったとか!)
同名のTV番組まであったと言うのは、全然知りませんでした。
その番組内のロック兄ちゃんのJBそのままのTVキャラを映画化した作品と言う訳。
単なる、お馬鹿映画に収まらず…。
だって、出だしは私の大好きなロック・オペラの「トミー」を思わず彷彿させる
その上に、ロックファンなら(まぁ、かなりのヲタッキーでしょうが)泣いて喜ぶ様な出演者達がワンサカ!
一等最初に度肝を抜かれたのは、敬虔なクリスチャンのJBパパ役のミート・ローフ氏の抜群な歌唱力。
コレマタ知らずに、度肝を抜かれちゃったんだけど、ミート・ローフ氏はデヴューアルバムの
「地獄のロック・ライダー」が全世界で1000万枚以上のセールスを記録した方だそう…。
「ロッキー・ホラー・ショー」でも歌声を披露されているらしいが…。
このミート・ローフ氏、結構俳優業もされているみたいで、この前見た「愛と欲望の毛皮」にも出演されていました。
ついでと、言ってはなんですが…。
もう今やJBの子供時代の専門子役のようになっているのは、マヂでクリソツなんだよね!
トロイ・ジェンティル君は、「ナチョ・リブレ」のJBの子供時代の役で出演しておりました。(爆)
謳うポスターに収まっていたのは、ロニー・ジェイムス・ディオ氏。
「テネイシャスD」のアルバムの中には「拝啓ロニー・ジェイムス・ディオ殿」と言う楽曲まであるそうな。
彼らにとっても、神的な存在らしい。
目茶目茶、奇怪な役どころで出演したのは、実際にJBとKGが出会うきっかけを作ったティム・ロビンス。
「ダーク・ナイト」のジョーカーもそうだったけれども、この作品のティムの演じる謎の男の発音が
ソビエト訛りの英語なのか、ドイツ訛りの英語?(そんな感じの話し方)で凄く印象的だった。
でも、こんな役もやっちゃうんだ! 結構意外だったので、帰宅してから調べたもん。
その他にも、色々な出演者もいらっしゃいましたが、違う作品を調べていて、この作品にも出演していた事を
知ったけれど…。 全く何処に出ていたかも分からん、コリン・ハンクス君。 何処に出ていたの?教えて!
ピックが飾ってある、ロック博物館のセットにはコレマタ「泪モノのモノホンギター」等が飾ってあったんだって。
ご本人から「使いなよ!」と提供された楽器等も数えられない位あったとか…。
そうそう、忘れちゃいけないのは、悪魔役のこの人。
サタン役は、元ニルヴァーナ、現フー・ファイターズの「デイヴ・グロール」 メッチャ楽しそうでしたが…。
そして、コメディと言えば…。 ベン・スティラーが出演と制作にも参加しています。
ストーリー的には、まぁまぁこんなもんなんじゃ?
下ネタ満載のお馬鹿コメディだけど、好きな事にゃー命を掛ける、見た目は全然イケテナイ2人なんだけれど
何時しか…、ぶふふふ!
それにしても「Fuck!」って、作品内で何回言ったのだろうか?
そうそう、エンドロール後にちょっと笑えるワンシーンが御座います。
この作品も、メイキングとか制作過程とかが見たいなぁ~。(実は其れが一番見たかったりして!)