クチコミネタ:束縛したい派? されたい派?
- フリーダ
- 2002・米 ★★★☆☆(3.8)
- 監督:ジュリー・テイモア
- 出演:サルマ・ハエック アルフレッド・モリナ ジェフリー・ラッシュ アシュレイ・ジャド ミア・マエストロ
メキシコ人の母とドイツ人の父の間に出来た、4人姉妹の3女のフリーダ(ハエック)。
快活で、聡明。 物怖じしない性格で美人。 今は男装に凝っていた…。
幼い頃の小児麻痺が原因で足を少々引き摺ってはいる。
だが、そんな事は誰も気に留めないほどに元気なフリーダには、幼馴染のアレハンドロと言うボーイフレンドも居た。
<高校生の頃のフリーダ> <真ん中の左端が男装したフリーダ>
女子高生のフリーダは、ヌードモデルを目の前に壁画を描くディエゴ・リベラ(モリナ)の様子をこっそりと
アレハンドロ達と盗み見しに行った。
昼食を運ぶディエゴの妻が、「又モデルとお楽しみで家に帰らないのね!」と物凄い剣幕で怒鳴っている。
何時もの事と、ディエゴは妻をやり過ごし、モデルの身体に触れようとした時、フリーだが声を掛ける。
「何だ、又お前達か。仕事の邪魔だ!出て行け」何時もの様に追い払われる。
ディエゴは、女癖は悪いが壁画の巨匠として、有名な画家でも有った。
アレハンドロと物置で、愛し合った。 思ったより、母親達が早く帰宅したので慌ててしまった。
妹のクリスティナ(マエストロ)に目配せして、母親を誘導して貰い、背を向けている間にアレハンドロを
上手く逃がした…。 光り輝く様な青春を謳歌するフリーダだったのだが…。
1925年9月。 18歳のフリーダに過酷な試練が降りかかる。
アレハンドロとギリギリに間に合い、飛び乗ったバスに路面電車が衝突するという事故に巻き込まれてしまう。
数名の死者と多数の重傷者を出したその事故で、フリーダは信じられない程の箇所を骨折し大怪我を
負ってしまう。
何とか一命は取り留めるも、致命的だったのは鉄棒が左臀部から膣に向けて貫通し、腹に深い傷を残した。
もう子供も宿せないと思われた…。
度重なる手術を受けるも、寝たきりの状態は続いていた。
唯一、毎日の様に見舞いに来てくれるアレハンドロだけが、フリーダの楽しみとなっていた。
コルセットやギプスで固められ身動きの取れないフリーダはアレハンドロに悪戯っぽく笑ってこう言う。
「医者には、バスの鉄棒に処女を奪われましたと言ったわ…」 笑って返すアレハンドロの様子が何時もとは違う。
イギリスの大学に留学する事が決まったと言うのだ。
本当だったら、一緒に留学出来たかもしれない…。 けれど、もしと言う言葉は現実には有りえないのだ。
「おめでとう!」そう言うのが、アレハンドロの為に言う精一杯の言葉であった。
<アレハンドロ(ディエゴ・ルナ)> <寝たきりであってもお洒落は忘れない>
治る見込みも確証出来ぬまま、何度と無く繰り返される手術。
次第にその手術代の資金繰りにも困りだし、両親の諍いも起こってしまう。
聞きたくは無いが、耳に入ってしまうフリーダにはどうする事も出来ない。 孤独と寂しさがフリーダに覆いかぶさる。
そんな時、絵画に目覚めたフリーダの為に特注のイーゼルを作らせて、父親がプレゼントしてくれる。
天井に取り付けた鏡の中の自分を見ながら、自画像を描くフリーダ。
絵を描く事に夢中になり、それはやがて生きる意欲にも繋がって行く…。
辛いリハビリや、手術のお蔭で座れる様になり、やがては自分の足で歩く事も出来る様になるフリーダ。
そんなフリーダは、大胆にも既に壁画家としてはメキシコでは押しも押されもせぬ存在となっている、ディエゴに
自分の描いた絵を品評して貰いに行く。
超多忙を極めるディエゴは、一般の女性の絵を見ている時間など、数分も無い所だが…。
絵画の素晴らしさは元より、フリーダの熱心さと美しさに魅入られてしまう。
フリーダは言う。 「私は人生で2度大きな事故に遭った。 それはバスとディエゴよ…」
周りからは、絶対に上手くいかないと言われながらも、21歳差のカップルは結婚を決意する。
しかし、新婚生活の朝目覚めると食卓で美味しそうな朝食に舌鼓を打つディエゴが居た。
「君の分も出来ているよ…」 それは、何と前妻が作ったディエゴが大好きな朝食だった…。
ディエゴは、当たり前の様に言う。 「小さな娘もいるし、前妻も一緒に住むのだよ…」と…。
波乱含みの新婚生活の幕開け…。 どんな、波を乗り越えてフリーダは生きて行くのだろうか?
《***》
新作ラッシュの間に見ていたDVDの記事も書いていかねば…。
意外と生真面目な作品を見ているじゃ、あ~~りませんか?と気付いた貴方は、このブログのツウですね!
あはっはは! 記事に出来そうな作品から書き始めて居る訳ですが…。
このままでは、「あ~んなのや」「こ~んなのも」書かねばならないじゃ、無いですか。 チョット焦り気味
でも、水曜日までちょっと映画館には行かずに小休止。
そんなこんなでも、もう今月は12本新作を見ているのでね。
「フリーダ」は、予告を見た時に見たいなァ~とチョット思ったけれど、何と無くレンタル予約も入れずに
そのまんまにしていた。
でも、この間ディエゴ・ルナの「夜のバファロー」を見た時にルナ君作品も見れるモノは、取り敢えず見てしまおうと
調べたら、「フリーダ」は未見だという事に気付いた。
何と、この作品チョイ役なんだけれどかなり豪華な出演人! 見ながら驚いてしまった。
ルナ君は、高校生の時のボーイフレンド役。 事故に遭ったフリーダの当面の心の支えだったんだけど。
同じにバスに乗りながらも彼は、大した怪我にも遭わなかった。
凄く、良い感じの二人だし、晩年立派になったアレハンドロが出てこないのかしら?とかなり期待してしまったが
留学後の音沙汰は、作品中には描かれてはいなかった。 残念!
他にも
<バンデラス> <エドワード・ノートン> <ジェフリー・ラッシュ>
フリーダと父親の関係も凄く素敵だったわ。
まぁ、何と言ってもディエゴとは一緒になる運命だったのでしょうがね。
この二人が、実物の二人と凄く似ているんで、ビックリした。
フリーダの母親が二人の結婚には反対で「鳩と象の結婚」と言ったらしいが…。 本当にね。
ディエゴは、フリーダと結婚しても浮気は止めない。 「こんなものは、愛情では無い」と言い張って。
でも、ディエゴが言うと何となく納得出来る気がするのは、私もまんまと罠に嵌まっているのかなァ~?
まぁ、どんなに才能があろうとも、ディエゴの事は好きにはならないと思うから良いんだけれども…。
2002年、オスカーの作曲賞とメイクアップ賞を受賞している。
衣装と主演女優賞はノミネートされている。
衣装もメイクアップも、素晴らしいのだけれど、フリーダの実家の色彩も物凄く可愛い。
<本物のフリーダ>
何と言っても、フリーダ役のサルマ・ハエックが美しく、そしてフリーダの芯の強さすらも表す演技が素晴らしかった。
2002年のオスカーの主演女優賞は「ニコール姉さん」でしたけれども、ハエックの方が良かったのでは?
衣装は「シカゴ」でしたが、これも微妙かなァ~~。 兎に角、色彩的にも美しい。
女子高生も全然イケテルし、本当に可愛いのよ。
「デスペラード」でも大好きな女優だったけれども、彼女も良いよなぁ~~。
波乱万丈の人生を過ごしたフリーダ。
最期には、チョット意味深な言葉を残して去って行った為に自殺説もあるとか?
彼女の絵画自体は、私は余り好きでは無いけれども、フリーダと言う女性は凄く好きだった。
秋は食欲ばかりではなく、芸術の秋でも有りますゆえ、こういう作品も如何でしょうか?
《+++》
口コミのお題は「束縛したい派? されたい派?」
「束縛度占い」と言うのもやってみた。 33縄でした。
<束縛度数が無いにも程がある>という事でしたが…。 そうなんですね。
誰であっても束縛したいと思った事が無い。 それは、即ち本当に相手の事が好きじゃ無いのでは無いか?
今、考えてみれば…。 昔付き合ってた男から、何度と無く「俺の事好き?」と聞かれた。
「どうしてそんな事を聞くのだろうか? 変なやっちゃ!」と思ったものですが…。
だってね、男からは私の事が好きだと言う言葉は、聞いた事が無いのに…。
でも「お前こそどうなんだ?」とも、聞かなかったなァ~。 でも、好きだったよ~~
きっと、余りにどうでも良い状態な私の態度に彼にとっては不安が一杯だったのでしょうか?
束縛したい派? されたい派?と聞かれると断然されたい派だろうと思う。
籠の鳥になりたいぐらいに思ったりする。 (これは思うだけで、実際にされたら暴れると思う!)
だから、映画でもそういう作品に心奪われたりする。
その、究極の作品だった「薬指の標本」が今でも印象深い。
- 薬指の標本 SPECIAL EDITION
- まだ、自宅に呼び寄せてはいない。(買っていないと言う意味)
- すんごく欲しいけれど、何と無くもう少ししてから…。 等と思ったりして…。
- PROMISE (無極)
- 籠の鳥という事では、モノホンの籠に入れられてしまった作品でした。 しかも、あのニコラス・ツェーの。
- いやぁ~~ん、彼の籠なら無理にでも入りたい!!ヲイ!
でも、人間って所詮は無いものねだりな生き物なんだね。
こんなに自由に伸び伸び伸びこで生きている私だから、「束縛されたい」等と言ったりするのだろう。
私なんぞを束縛したいと思う、男が現れると想像しただけで、気持ち悪いです…。