幸せのレシピ  う~~ん、私はオリジナルの方が好きなんだなァ~。 | 新・伝説のhiropoo映画日記

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映画が好きだ。ドラマも好きだ。
そして、イケてる面はもっと好きだ。

そんな好きなものが詰まった日記、読んでみるかい。



2007・米     ★★★☆☆(3.5)


監督:スコット・ヒックス

出演:キャサリン・ゼタ=ジョーンズ  アーロン・エッカート  アビゲイル・ブレスリン  ボブ・バラバン



マンハッタンの高級レストラン“ブリーカー22”で、料理長として働くケイト(ジョーンズ)。

そんな店の評判を一手に支えているのは、ケイトの料理長としての一流の腕前と妥協をしない仕事ぶりであった。

人前に出るのは苦手だが、頭の中には料理の事しかないと言っても過言では無い。

夜は仕事を終えると夜更けを待たずにベッドに入り、早朝に起きだしてはフィッシュ・マーケットで何処の店より

新鮮な食材を仕入れる為にと、追われる様な毎日だがケイトにとっては実に充実しきった毎日を暮らしていた。


だが店のオーナーは、何故だかケイトにセラピーを受ける様に命令する。

店での事に充分自分の意見を言わせて貰っているケイトは、渋々カウンセリングに行くのだが…。

此処でも、セラピスト(バラバン)には殆ど料理の話しかしない。

時には、新作の料理の批評を聞く為に料理を持参でカウンセリングに行く事も…。

「君は何故カウンセリングが必要なんだか分かっているのかい?」そう言う、セラピストの質問にも

「いいえ、オーナーが行けと言うものだから…」と素っ気無い返事。

しかし、一旦料理のレシピの話になると夢中になってしまうケイトが居た。



そんなある日の事、朝から出てケイトの家に向かっていると電話が入る。  

ケイトにとってもたった一人の肉親である姉と姪っ子のゾーイ(ブレスリン)からであった。

「夕飯は何が食べたい?」そうケイトが聞くと姉は「ピザの出前で充分よ」そう言う。

姉はケイトと違って、全く料理などしない…、温める専門の人だった。 

けれど、そんな大らかさを持つ姉は一人娘のゾーイを女手一つで育てている。


何時もの様にカウンセラーを受け、店に入った。  

何時もの様にてんてこ舞いの忙しさを味わう中にケイト宛てに1本の電話が入る…。

きっと、姉がこっちに到着したと言う電話だろうと思ったケイトだったが…。  

何と事故に遭った姉は亡くなってしまい、9歳の姪っ子のゾーイだけが遺されてしまう。



余りの悲しさを吹き飛ばす為にも翌日も店にやって来るケイト。  店の誰もが声すら掛けられないケイトの状況。

そんなケイトを見たオーナーは、強制的に店を休む様に言い渡す。


オーナーもそうは言ったものの、副料理長は臨月のお腹を抱えて、何時休みを取るのか分からない状況。

其処で、高級料理店からの誘いを断ってケイトの仕事ぶりとソースに惚れた一人の男性シェフが雇われる。

イタリアかぶれの陽気な男性シェフは、ニック(エッカート)。

ケイトが居ないこの厨房で、自分のやりたい様に料理を作る。  

カンツォーネを厨房に流し、楽しい話をし他の料理人達の笑いを始終取っているいるような男だった。

ケイトが居る何時もの厨房とは似ても似つかない、まるで違うものになっていた…。



そんな事は、まるで知らないケイトは姉の残された手紙通りにゾーイを引き取り、引越しを終え学校にも

通わせる手続きをする。

ゾーイは、母親を失った事にまだまだショックを受けたままで、ケイトの心と手の込んだ料理は一切口にしない。


子供を持った事の無いケイトは、ゾーイをどう扱ったら良いのかがまるで分からない…。

暫く、放ってあった店を覗くと知らない男がケイトの神聖な厨房を可笑しな色に染め上げており、途方も無く疎外感を

感じてしまう…。

オーナーにも当たってしまうが、事情が自分にある事から、ニックの事を認めざるを得ない…。

ゾーイもニックも、ケイトにとっては目の上のタンコブ状態である。


取り敢えず、仕事に戻ったケイトは何度と無くニックと衝突してしまう。

しかし、ニックは何時でもエプロンを投げ捨てて此処を出て行く覚悟を見せるのだが…、人手不足とニックの

腕前は認めざるを得ないケイトは「此処にいて欲しい」と皆の前で言わされてしまう…。


仕事に夢中になるとゾーイの存在をつい忘れてしまう…。  ゾーイからも責められるケイト。

しかも、相変らず料理は殆ど食べてくれない…。  

ロクなベビーシッターも探せないケイトは駄目元で、ゾーイを店に連れて行く事にした。



すると、持ち前の明るさでゾーイと接するニックは、トマトソースのパスタを作りゾーイの前で食べてみせる。

料理の催促されたニックは食べかけのパスタの皿をゾーイに渡し、仕事に掛かった。

誰もゾーイの事など気にしていない厨房の片隅で、そのパスタをガツガツ食べるゾーイ。

それを見て、ニックに心から感謝をするケイト…。  ゾーイと心が通い合った気がしたケイトは学校が終ると店に

ゾーイを連れてくるようになり、厨房でも手伝いを始めるゾーイだったのだが…。



遅刻せずにゾーイを学校に送り届けたケイトは、校長から伝えられた信じられないゾーイの言葉を聞くのであった。

その言葉を受けて、店に連れて行くのは終わりにするとゾーイに宣言するケイト…。


初めてゾーイと喧嘩になってしまったのだが…。

子供の心も、他人の心も分かろうとはしない、料理馬鹿のケイトに人を愛する時はやってくるのであろうか?




《***》

「マーサの幸せレシピ」のハリウッドリメイク版。  オリジナルはドイツ作品って知っていましたか?


オリジナルの事は、後々述べるとしまして…。  先ずはリメイク版の方からやっつけてしまいましょう。

私は、主役の2人が苦手です。  

キャサリンは、子供を産んでから何となく丸くなった気がするけれど、反対に実際に子育てをしているママさんが

やる役では無いんですよね。

料理意外に興味の無い、主人公が姉を亡くした悲しみを乗り越えて、姪っ子と再スタートを切ろうと

決意するのだけれど、この姪っ子が一癖も二癖もあってなかなか上手く行かない。

オマケに、自分の神聖な厨房にまで全くタイプで無い奴が現れて、八方塞になってしまう…。


此処のところが、ケイトには描ききれていなかった気がしたなぁ~。

だって、ゾーイを見つめるケイトの顔は、どう見てもママの顔だし…。


そうなんだよね、ケイトは子供を持った事の無い独身女で、母性よりも自分自身がまだ子供なんだよね。

けれど、キャサリン演じるケイトは常にママの眼差しって感じだったし…。

自分の聖域(この場合は仕事に熱中する意識)が破られるのなら、最初の頃のケイトは思わず「施設に

入れちゃう!」って言いかねないぐらいの方が、後々現れてくる母性が凄く引き立つんだけどね。


厨房を乱すニックはイタリアかぶれのアメリカ人という設定。

どうして、イタリア人にしなかったのかしら?  オリジナルは陽気なイタリア人がやってくるんだよね。



ゾーイ役のアビゲイル・ブレスリンは「リトル・ミスサンシャイン」のミスコンに出場する娘役をやった彼女。

まぁまぁ、演技的には上手かったのかもしれないけれど、何か物足らない気がしたなぁ~。


シーンでは、オリジナルと一緒のシーンも多々ありましたけれど…。



こんな事を言っては何ですが、主人公の見た目の若さ加減がキャサリンでは年食いすぎッて感じかな?(失礼)



マーサの方は、人付き合いも凄く下手で、最初の頃は姪っ子を育てる段になっても、スグにその存在を

忘れてしまって…、繰り返されるエピソードも有り「なんちゅうー、自己中な叔母さんなんだ」って思うんだけど、

共通の悲しみに2人が向き合った時が凄く良い感じなんだよね。

う~~ん、何となくオリジナルの方を見直したくなってしまった。


リサちゃん(リメイクではゾーイ役)も切ない演技が良かったしね。

「マーサ~」の方も、物凄く感動作では決して無いけれど、ちょっと心がほっこりするんだよね。

リメイクの方は、軽いコメディタッチの作品になっていて、それはそれでお好きな人には良いのだろうけれどね。



でも、「ビストロ」に出演していたキャサリンは凄く好きでした。  案外、気さくで楽しい人なんだね。

まぁ、顔のイメージとかから私は、キャサリンには凄く意地悪な役とか自信満々の役とかをやって

欲しいんだけどね。

(デミ・ムーアっぽいイメージを彼女にも持っています。)


さぁ、明日は…。  アレを見に行こうかなァ~。

まだまだ、新作が続くと良いのだけれどね。  とか言いながら、レンタルDVDも見ているのに全然…。

どうしましょ~~ね! ぶふふふブタ 叫び