サウスバンド  久々に森田節は、感じた気がしたが…! | 新・伝説のhiropoo映画日記

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映画が好きだ。ドラマも好きだ。
そして、イケてる面はもっと好きだ。

そんな好きなものが詰まった日記、読んでみるかい。



2007・邦画     ★★★☆☆(3.5)


監督:森田芳光

出演:豊川悦司  天海祐希  北川景子  田辺修斗  松本梨菜  松山ケンイチ  加藤治子




東京、浅草に住む小6の上原二郎(田辺)は、両親と姉の洋子(北川)と妹の桃子(松本)との5人家族。

小6ともなればそれなりに、悩みも出てくるお年頃。  けれど、二郎の悩みは同級生とはちょっと違う。

二郎の悩みは父親の一郎(豊川)があまりにも恥ずかしい事。


他所のお父さんの様に働きに行ったりもしないのだが、主張だけは堂々とする。  堂々なのかな…?

区役所からおばさんがやって来て「税金を払うのは国民の義務です」なんて言われると…。

父さんは「国民やめちゃおうかなァ~」等と切り返す。


僕の修学旅行の積立金が高いと聞いて、「今日び、それだけ出せばグァムにだって行けるだろ。学校と旅行会社の

癒着か?校長を出せ!」と、学校に乗り込んで来る。

二十歳を過ぎた洋子ねーちゃんも呆れ顔…。  兎に角、過激で恥ずかしい…。



しかも、父さんは元過激派らしい。  友人と学校のPCで父さん達が日頃よく使う言葉を検索して見ると…。

内ゲバ、学生闘争の当時の写真が幾つも載っているサイトが出た。

その写真の中に、先頭をきって戦う若かりし頃の父さんが出て来た。  

しかも其処には、議長の片腕的存在の上原一郎とまであるではないか…。  もしかして、危ない人なのか?



父さんが問題を起こさなくっても、ウチには色々と問題が起こって来る。

先ずは、母さん(天海)の母さん、僕から見ればおばあちゃん(加藤)が20年振りに母さんを尋ねてやって来た。

それも、興信所を使って此処を探し当てたらしい。  母さんは、お金持ちのお嬢さんだったらしい。


おばあちゃん家に桃子と尋ねて行って、いとこ達と凄い玩具で遊んだり、お小遣いも一杯貰った。

父さんは、「小遣いなんか貰っちゃいけない」と言ってたけれど…。  くれるって言うんだもん、良いじゃんか!


ねーちゃんにどうやら男が出来たらしい。 ねーちゃんは、父さんの日頃の態度に辟易して「家を出る」と宣言する。
すると、怒鳴られると思っていたら「そうだな、洋子も大人だし、自活するのも良い経験かもしれない」と

あっさりお許しが出た。  でも、やっぱり条件付だった…。

「出来るだけ、ウチから近い所にしてくれよ。  だって、寂しいんだもん!」 ヲイ!父さんのいう言葉かよ!



中学生の不良のカツから色々と嫌がらせを受けていた二郎。

母さんの悪口を言われて、それまで我慢していたモノが一挙に出てしまった。

思わず、逆上した二郎はカツに暴力をふるってしまう…。


少年課の刑事は来るわ、日頃一郎を無視している校長までやって来る始末。

「こういう事態でやっと校長に会えるのか?」等と、全く動じない父さん。  その上、カツの父親まで乗り込んできて

野次馬を巻き込んで大乱闘になってしまうのだが…。  この時の父さんを見て、二郎はふと思った。  

「父さんって、とんでもない奴と思っていたけれど、意外とまともな事を言っているんだ」と…。


どうも、学校でも色眼鏡で見られている気がする二郎。  自分の居場所が無いみたい…。

その日の夕飯の食卓で母さんが、とんでもない宣言をする事になった!



「我が家は沖縄の西表島に引越しする事にします。誰もが歩む人生に大した価値があるとは思えないので

東京での生活を終わりにします…」  父さんは、その宣言を聞いて大喜び。

それもその筈、沖縄は父さんの故郷なんだから…。  


沖縄でも父さんはきっと誰かれ無しに「ナ~~ンセンス!」を言いまくるのだろう。

何処に言っても上原家には、何かが起きる!  一体何が起きるのだろうか?




《***》

直木賞作家「奥田英朗」の同名小説の映画化作品。

10月6日上映公開の作品を一足お先に試写会で見て参りました。


何時もは、結構渋い役どころを演じるトヨエツが、軽いんだか、ハチャメチャなのか、破天荒な父親を演じている。

これで、大阪弁のなら完璧なんだけれども。  沖縄生まれの東京暮らしの元過激派の設定なので…。

それでも「どんな感じ?」と聞かれると、「キンチョウのCMで、殺虫剤を蒔きまくるおじさんの役」あの感じ。

あのCMのトヨエツはかなり好きである。  思わず、ぐははと笑ってカッチョ良いと思ってしまう。(何処が?)


一郎の口癖は「ナ~~ンセンス」なのであるが、どう見てもチョイ古臭いよね。  その言葉…。

元過激派の設定から、もうちょっと年齢的に上の人と思うんだけど…。


でも、長女の洋子が一人暮らし宣言をすると答える「だって、寂しいんだもん」とか

沖縄で、地元の子供達が自宅に遊びに来ている所に出くわして、三枝ヨロシク「いらっしゃ~~い!」と言う間の

面白さなど、すんごく面白かった。



でも、この作品で誰よりも良かったのは、「松山ケンイチ」まんま、沖縄の巡査になりきっているわけさ!

松山は青森出身で、普段インタヴューでも青森弁で平気で話したりするけれど、沖縄のイントネーションが

抜群で、本当に此処の地域の巡査かと、松山を知らない人はそう思うよね。



ちょっと残念な所は、沖縄作品には良く出演される人々が出られているにも関わらず、後半の沖縄編には

全く、沖縄時間が感じられなかった。


折角の西表島なのにねぇ~!  景色は、そりゃ~美しいけどね。

それは、沖縄出身の一郎が沖縄に戻ってきても方言にならずに、標準語で話すせいもあるんだろう。


久々に森田作品を見たって気がしたけれど。

前半が東京編で、後半が沖縄編とぶっつり2つに分かれているのもDo~なんだろうか?

しかも、エピソードも二郎に起こる事がらも前半の方が、面白いと言うのはちょっとイタダケナイ。


原作はかなり面白いらしいけれど、私は今のところ読む気は起こっていない。



こんなお父さんは嫌いですか?  ウ~~ン悪い人では無いけれど、少々ウザイかも…。

上映前にこんな事を言うのは、なんですが…。  レンタルで充分かと…。(小さい声で言っておきましょう!)




《+++》

この土日は親戚に不幸事があって田舎の方へ急遽お泊りで行かねばならず、皆様の所にお伺い

できませんでした。


今日は9月の最終日なので、本来なら10月に見たい作品を書き出すのですが…。

明日の記事にUPさせて頂きます。  


お忘れでしょうが、私って一応主婦なのよ~~~ん! ぶふふ。(自分でも殆ど忘れているけど!)


明日はファーストデイなので、何本か行っておきたいけれど、かなりお疲れモードなのでDo~かなぁ~。

そうは言っても、今週は見たいものも一杯あるし、6日からの上映作品もワンサカで!

もう、Do~しましょうか?  ちょっぴり、嬉しい悲鳴です。


コメントのお返しも、精力的に頑張りマッスル! m(u_u)m