リーピング   ふむ、久々に満足の行く作品だったわぁ~! | 新・伝説のhiropoo映画日記

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映画が好きだ。ドラマも好きだ。
そして、イケてる面はもっと好きだ。

そんな好きなものが詰まった日記、読んでみるかい。



2007・米     ★★★★☆(4.2)


監督:スティーヴン・ホプキンス

出演:ヒラリー・スワンク  デヴィッド・モリッシー  イドリス・エルバ  アナソフィア・ロブ  スティーヴン・レイ 



現在は大学教授として忙しく働く、キャサリン・ウィンター(スワンク)は奇跡を信じない。

彼女が信じるのはタダ一つ、事実のみであった…。



キャサリンは嘗ては、聖職者として人々を救う事に命を懸けていた。 だが…。

スーダンの布教活動に幼い娘と夫と共に、コスティガン神父(レイ)と布教活動を行なっていた。

雨が全く降らず、餓えに苦しむスーダンの人々は、雨乞いの為にキャサリンの幼い娘を神への捧げ物とした。

勿論、それを阻止しようとした夫も殺され、その現実を突きつけられたキャサリンは、神を捨てた。


今でもコスティガン神父の声を聞くとその時の事が思い出されて、掛かってくる電話にも出ない。

その心に受けた深い傷は、キャサリンにとって決して消えるものでは無く、今も心は癒される事は無い。

そして、自分の中にある全ての信仰心を捨て去ったのだ…。


その後は、大学教授として「聖なる謎」の解明にかけての第一人者となる。

例えば、「涙を流す聖マリア像」や「聖人の形をした壁に出来たシミ」「掌から流れ出す血」等、祈りではなく

科学調査の力によって答えを見つける事に専念してきたのであった。

しかも、世界各地から調査の要請はされ続けている。


そう、今までは彼女が解明できなかった「聖なる謎」は一つも無かったのだ…。  今までは…。



ある日のこと、小さな町の教師・ダグ(モリッシー)がキャサリンを訪ねて大学にやって来る。

町に流れる川がある日を境に真っ赤に染まった。  それは今も尚続いている。

「そんな事は良くある事だわ、マスコミに知らせれば10人の科学者が調べてくれる」と

最初は取り合わなかったキャサリンだったのだが…。


町の人間は神のなせる業「旧約聖書の十の災い」が始まったのでは…、と普通では無い状態になっていると。

が、キャサリンも「十の災い」を全て化学的根拠から解明する事が出来た。

奇跡などは、世の中には無いのだ。  「忙しくて今は無理だわ」と話すキャサリン。


だが、この十の災いの始まりは、12歳の少女が起こしている出来事だと噂され、その少女の命も

危険に晒されかねないと話すダグ。

少女と亡くした娘とを重ね合わせるキャサリンは、その如何わしい奇跡の調査に乗り込む事を決める。



が、出かける直前にコスティガン神父から、持っているキャサリンの写真の顔の部分が全て燃え出したと

連絡が入る。  そして、燃えた部分を組み合わせると、恐るべき印を見せたのであった…。




それは、キャサリンの行く手をまるで嘲笑うかのように…。

キャサリンは、助手のベン(エルバ)と共にヘイブンに乗り込むのだが…。  其処に待っていたものは一体?



ベンが「確かにこれは十の災いだ!」と思わず呟いて、胸のクルスを握り締める。

旧約聖書の【十の災い】とは…。


Ⅰ 血の災い … 水が血に変わる


Ⅱ 蛙の災い … 蛙が大発生する


Ⅲ ぶよの災い … ぶよが人と家畜を襲う


Ⅳ あぶの災い … あぶの大群が人を襲う


Ⅴ 疫病の災い … 疫病で家畜が全滅する


Ⅵ 腫れ物の災い … うみのでる腫れ物が出来る


Ⅶ 雹の災い … 稲妻と雷がとどろき、雹が降る


Ⅷ いなごの災い … いなごの大群が大発生する


Ⅸ 闇の災い … 闇夜に覆われる


Ⅹ 初子の災い … 長子の死


これらの災いがヘイブンの町を襲うのであろうか?



《***》
予告も見ていて、とても見たかった作品。  なのに人気薄と読んだのだろう、上映開始から遅い時間しか無い。

もしかして、物凄くつまらなかったら困るので、どうしてもタダで見たかったし…。

と言う事で、何時も行くシネコンのシャトルバスに飛び乗って、これ1本だけを観て来ました。

でも、そんな予想とは裏腹に「流石、オスカーに2度も輝いた女優の本選びは確実だわん!」と言うのが

正直な感想。  ホラー大好きで、宗教関係モノも好き、モンスターパニックのウジャウジャも大好物の私。

そんな私だから、かえってこういう作品にはなかなか★4つを出す事は無い。

でも、かなり良く出来ていた。  但し、十の災いが確実に襲ってくる恐怖が、少々弱い気がした。



お化け屋敷の様に脅かす箇所も、3~4箇所有り椅子から飛び上がりそうになる所も…。

そういう意味では、結構怖い作品かもしれない。  

しかし、心霊的なストーリーでは無いのでそれほど、ホラー作品と考える事も無いだろうと思う。


実は私…。注意もし読んでもすぐに忘れてね!  この世の中に怖いものが1つ有ります。

それは…。 カエル「カエル」 どんなに小さかろうが、どんな色をしてようが、玩具だろうが全く駄目!!

それが、この作品では空から大量に降ってくるのよ~~ン!

いやぁ~~、久々に「なんちゅう、怖い作品や!」と震えてしまった。

しかし、スクリーンにババァ~~ンとUPになったりはしなかったので、目を瞑ったりせずに耐えた! 男前や!


ヒラリー・スワンクも以前の作品より、何だか美人に思えたんだけど。 

この悪魔の化身と呼ばれる12歳の少女役は、アナソフィア・ロブ。

「チャーリーとチョコレート工場」に始終ガムを噛んでいる少女役で出演。

ダコちゃんに次ぐ、注目少女女優だそうだ。  物凄く目力が確かにあるんだよね。



そしてROSEさんのお気に入りの、スティーブン・レイが…。

流石に神父さんフェチの私も、レイ君の神父さんには惚れなんだ…(爆)。

けれど、助手役のベンがすっごく良いの!「戦争のはじめかた」何かに出演していたんだけど。



虫がブンブンする作品は、駄目ですという方は、無視して下さい。ぶふふ!

私は、カエル以外は出れば出るほど好きなので、少々物足りない気がしましたが…。

けれど、Ⅰの災いの3キロほどの川が真っ赤に染まった様は圧巻でした!

アレを見るだけでも、「ご馳走様!」って思ったもの…。  (変態丸出し?もしかして…)



<キャサリンの向うにある、あの印が謎を解く鍵…。>


旧約聖書の関連した本も、ちょこっと読んでみましょうと思った今日この頃です。

ちょっと、ホロッと来る所もあるしね。  久々にかなり満足した作品でしたが…。

スクリーンで見ると、いなごの羽音の凄さが聞けて、堪りませんぜ!