精神科医、斎藤茂太氏の心に響く言葉より…
《いじわるばあさん、がんこじいさんになる人》
「一所懸命」とは領主から授かった土地を、
そして後に「ひとつのことに脇目もふらず、真剣に取り組むこと」
今の世でいえば、「趣味ですって? 楽しみですって? そんなものありませんよ。仕事が私の趣味みたいなものですから」 と仕事ひとすじにかける、仕事人間の生き方のようにも思える。
それはそれで立派だが、これだと、どうしても毎日の生活が「
こういう単調な生活は心の老化をはやめる。
後々、自分を、せっかち老人、がんこじいさん、
そこで「ゆっくり生きる」ために私は「多所懸命」
仕事ばかりでなく、いくつもの顔を持って、
多方面の分野に顔を突っ込むといいのは、
いくつになっても、まだ見ぬ人との出会いは楽しいものである。
自分の知らなかった意外な話が聞け、好奇心が触発され、
目からウロコが落ちる。
大げさにいえば「人生の喜び」をもたらしてくれる。
一日の時間割も、できるだけ「多所」にする。
机に座って、ひとつの仕事に懸命になるのではなく、
私も診察日は一日中病院の中で患者さんと対峙することになるが、
気分転換もできるし、原稿も書きすすむ。
せっせと「一所懸命」より「ゆっくり懸命」をすすめる。
『「ゆっくり力」でいい人生をおくる (ディスカヴァーebook選書)』
立命館アジア太平洋大学学長の出口治朗氏は、こう語る。(
「日本の企業に勤める人たちが、長時間労働を前提に、『メシ・
製造業の工場モデルに過剰適応した日本の社会構造が問題なのです
「『メシ・風呂・寝る』の生活から、いろいろな人に会い、
旅というのは、観光旅行をしなさいということではありません。
近所で行列ができている評判のケーキ屋さんへ行って、
これも立派な旅です。」
まさに、「多所懸命」の生き方だ。
面白いところへ行くということの中には、
趣味のコミュニティや、まちおこし、読書や、飲食、
そして、大事なのはそこになんらかの「学び」があることだ。
ただ楽しいだけのコミュニティは長く続かない。
なぜなら、人間にはいくつになっても、「学び続ける」「
それが、「好奇心」であり「挑戦心」や「冒険心」という、「
「多所懸命」で自らの学びを深めたい。
「ゆっくり力」でいい人生をおくる (ディスカヴァーebook選書)
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