藤尾秀昭氏の心に響く言葉より…
こういう話を聞いて慄然(りつぜん)としたことがある。
アメリカの家系調査報告に残る記録である。
ジュークは一七二〇年ニューヨーク州に生まれた。
怠惰な無頼漢であった。
一八七七年の調査では、
この間、三百人が嬰児(えいじ)期に死亡、
手に職をつけたのはわずか二十人だった。
ジュークと同年代に生まれたJ・
一九〇〇年に彼の家系は千三百九十四人を数えた。
そのうち三人が大学総長、六十五人が大学教授および学校長、
十五の鉄道、多数の銀行、保険会社、
一人の人間の徳の有無がいかに大きな影響を及ぼすか。
私たちは肝に銘じなければならない。
安岡正篤師はその著書『人物を修める』で、
本質的要素とは 徳性であり、徳性とは明るさ、清(さやけ)さ、人を愛する、
それに対して、知識、知能、
しかし、徳の本質的要素が欠如したり希薄に傾けば、
天地の大徳を生という、と『易経』はいう。
人は天から徳を授かってこの世に生まれる。
人は誰でも有徳の子なのである。
だが、耕されない沃野(よくや)が荒野と化すように、陶冶(
常につくり続けなければ、徳は育たないのだ。
では、いかにして徳をつくるか。
田舞徳太郎氏がその近著『人財育成のすすめ』
1.熱意(自分を磨こう、人の役に立とう、
2.知識(
3.場を生かす(与えられた場でベストを尽くす)
がそれである。
この三項目の実践によって徳はつくられる、というのだ。
至言であろう。
『小さな人生論2 (小さな人生論シリーズ)』致知出版社
徳をつくる3つの方法。
1.「成功というものには、いろいろな要素があるが、
また、松下幸之助翁は、熱意についてこう語っている。
「なまじ知識があると、しゃにむに突進する気迫が、
2.そして、知識を磨くとは、学び続けること。
安岡正篤師は「人間は学び続けなければならない。
3.渡辺和子氏の「置かれた場所で咲きなさい」
蒔(ま)かれた種は、文句を言わず、
だからこそ、置かれた場所で咲く花は強く美しい。
稲盛和夫氏はそれを「どんな環境にあろうとも 真面目に一所懸命生きること」と言った。
まさに、「場を生かす(与えられた場でベストを尽くす)」
徳をつくり、子孫に良き影響を与える人でありたい。
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