医師、高橋幸枝氏の心に響く言葉より…

 

 

 

100歳近くになって、またやってしまいました。 

 

2016(平成28)年3月のこと、ちょっとした不注意から大腿骨(だいたいこつ )を折ってしまったのです。

 

今回も入院を余儀なくされましたが、入院中にいちばん多く言われた言葉は何だと思いますか? 

 

「お大事に」でも「がんばってください」でもありません。

 

それは「無理しな いでくださいね」なのです。 

 

 

正直申し上げて、私はこの言葉があまり好きではありません。 

 

もちろん、声をかけてくださる方が、私を気づかってそう言ってくださって いるのはわかっています。

 

そのお気持ちはありがたく頂戴します。 

 

それでも やっぱり、「無理しないで・・・」を素直に受け入れるわけにはいかないのです。 

 

 

なぜだかわかりますか? 

 

少しは無理をしないと、自分自身がダメになってしまうと思うからです。 

 

「先生、無理はしないでくださいね」と言われるたびに、口では「はい、無理はしません。したくてもできませんからね」などと返事をしますが、心の中では「少しは無理をしないといけない。そうしないと歩けなくなっちゃう」と思っていました。

 

 

人間の体は使わないと、ダメになってしまいます。

 

筋肉は使わないと、委縮して動かなくなります。

 

だからリハビリをして、手や足を一生懸命上げたり曲げたり折ったりするわけです。

 

こうして筋肉を働かせるのです。 

 

 

少し無理をしないとダメになるのは、体だけではありません。心だって同様です。 

 

介護施設に入ったとたんに認知症になってしまうお年寄りが少なくないそうです。

 

それまでちゃんとしていた方が、急に様子がおかしくなってしまうのはどうしてでしょう。 

 

施設に入ると、依存心が強くなり、頭を使わなくなるからです。

 

スタッフの 方がほとんどのことをやってくれるから、自分で考える必要がなくなるのです。

 

 体も脳細胞も、使わなければ錆びてしまいます。 

 

 

 

年を取ると「無理しないでね」「代わりに○○をやってあげましょうか」な どと言われることが多くなります。 

 

でもその言葉を受け入れるかどうかは、あくまで自分で判断するようにしたいものです。

 

私はこれからも、ちょっぴり無理しながら生きていこうと考えています。

 

 

そっと無理して、生きてみる: 100歳精神科医のちょうどいい頑張り方 (知的生きかた文庫 た 78-2)

そっと無理して、生きてみる: 100歳精神科医のちょうどいい頑張り方 (知的生きかた文庫 た 78-2)

 

 

 

 

 

 

 

高橋幸枝氏は、秦野病院の創業者で精神科医だ。

 

2020年1月に103歳で逝去された。

 

 

成長するためには、自分の壁を超えなければならない。

 

いつも通り普通にやっていたら、永遠に壁は超えることはできない。

 

つまり、ちょっと無理をすることだ。

 

 

少し無理をするとは、コンフォートゾーンを抜け出すこと。

 

コンフォートゾーンとは、ストレスのない、居心地の良い場所をいう。

 

コンフォートゾーンを抜けて、アウェイを体験することだ。

 

アウェイは、居心地の悪い、すぐにはなじめない場所。

 

 

無理をするとは、自分に負荷をかけること。

 

負荷をかけることで、新しい世界が開ける。

 

 

ちょっぴり無理して生きることができる人でありたい。

 

 

 

そっと無理して、生きてみる: 100歳精神科医のちょうどいい頑張り方 (知的生きかた文庫 た 78-2)

 

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