齋藤孝氏の心に響く言葉より…

 

 

 

《著眼(ちゃくがん)高ければ、則(すなわ)ち理を見て峽(き)せず。》(佐藤一斎/緑・88)

 

 

出来るだけ大所高所に目をつければ、道理が見えて、迷うことがない。

 

人は、自分の利益を自分の快楽にだけ直結させていると、どうしても視野が狭くなっていきます。

 

ですから成長するとともに、意識的に視点を少しずつ上へ持っていくようにすることが大切です

 

 

そうして視点が高くなれば、全体と自分の関係が見えてくるので、自分の利を捨ててでも全体にとって利となることをするのが、最終的にはプラスになるのだということがわかるようになるからです。

 

つまりこの言葉は、人が成熟するとは自己中心性を離れることだと教えているのです。

 

 

西郷隆盛はこの言葉をとても好んだと言います。

 

彼がこの言葉を好んだということは、自分も視点をだんだんと上げていき、より高い位置から広範囲を見ることで、自己中心性を乗り越えたいと願っていたからなのでしょう。

 

そして、そうした視点の高さ、俯瞰(ふかん)する力を目指す彼の精神性の高さに、周囲の人たちは西郷の人としての大きさを感じたのだと思います。

 

 

《視点移動で見えないものが見えてくる》

 

 

最強の人生指南書――佐藤一斎「言志四録」を読む (祥伝社新書)

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「うばい合えばたらぬ わけ合えばあまる」 という相田みつを氏の言葉がある。 

 

利己的な人だけがあつまり、利己的な行動の限りをつくすと、そのグループは自滅する。 

 

うばい合えば足りぬ、と殺伐(さつばつ)として、最後はお互いに傷つけあうことになるからだ。

 

 

子どものうちは、他者の視点に立つことが苦手で、自己中心性が強い。

 

幼児性が残っている、人として未発達の段階だ。

 

幼児性が強い人は、自分の思い通りにならないと、拗(す)ねたり、他の人に当たり散らしたり、怒鳴ったりする。

 

つまり、利己の塊(かたまり)だということ。

 

 

人は、自分の幼児性を削ることによって、大人になる。

 

自己中心的な考えから、利他の心に変わっていくということだ。

 

 

「人が成熟するとは自己中心性を離れること」という言葉を胸に刻みたい。

 

 

 

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