萩本欽一氏の心に響く言葉より…

 

 

 

世の中のみんながいいと思っているような家族って、僕はあんまり魅力を感じないのね。

 

それで、わが家の家訓はこれにしました。 「人生、無駄にこそ価値がある」 

 

 

三人の息子たちにも、自由に育ってほしかったんです。

 

ところが長男は高校のとき、「大学に行って、そのあと銀行に就職したい」なんて言いだしたから、 がっかりしちゃった。

 

ふつうに考えれば平凡でいい子なんだけど、つまんないよね。

 

 

だからこう言ったの。 

 

「大学へ行くのはいいけど、そのあとは大学生活が無駄になるような職業についてほしい」 

 

そうしたら長男、「わかった」って素直に言って、大学を卒業してからお弁当屋さんに就職しました。 

 

 

次男はおもしろかったですよ。

 

予備校に行ったあと、受験しないで就職しましたから。 

 

「お父さんに言われたように、予備校生活が無駄になる道を選んだ」 って言うから、「最高の人生だ!」って誉めたの。

 

 

三男はもっとおもしろくて、アルバイトでお金がたまると、世界中を放浪してました。

 

 

子供たち全員、やってきたことが無駄になるような人生送ってて僕はうれしいんだけど、奥さんは呆れてます。

 

「うちの家族って、み~んな頭がどっかおかしい」って、よく言ってます。

 

うちでは奥さんだけが、ごくふつうなの。

 

だから僕は、いつも奥さんの言葉で世間の基準を勉強してるんです。

 

 

 

欽言力』日本文芸社

欽言力

 

 

 

 

 

 

美術家、篠田桃紅氏は「一〇三歳になってわかったこと 人生は一人でも面白い/幻冬舎」の中でこう語っている。

 

 

『人は、用だけを済ませて生きていくと、真実を見落としてしまいます。

 

真実は皮膜の間にある、という近松門左衛門の言葉のように、求めているところにはありません。

 

しかし、どこかにあります。

 

雑談や衝動買いなど、無駄なことを無駄だと思わないほうがいいと思っています。

 

無駄にこそ、次のなにかが兆(きざ)しています。

 

用を足しているときは、目的を遂行することに気をとられていますから、兆しには気がつかないものです。

 

無駄はとても大事です。

 

無駄が多くならなければ、だめです。』

 

 

もし仮に、無駄のまったくない人生を生きてきた人がいたとしたらどうだろう

 

やることなすこと効率的に最短距離を行き、日の当たる場所や、近道だけを選び、損や失敗もなく、全く無駄のなかった人生。

 

もしいたら、およそつまらない人間がそこに存在していることになる。

 

人は、寄り道をしたり、道草をくったり、どん底を味わったり、失敗や嫌な目に遭うという、人生の無駄を経験するからこそ、人としての味や深みが出る。

 

それが、「人生の余白」ともいうべき、人としての遊びや余韻の魅力だ。

 

 

「人生、無駄にこそ価値がある」という言葉を胸に刻みたい。

 

 

 

欽言力

 

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