邑井操(むらいみさお)氏の心に響く言葉より…

 

 

 

大器晩成者に共通する二側面がある。 

 

一つはすべての過去の体験、幸も不幸もすべて栄養源として将来に生かそうと努力していること。 

 

もう一つは自分の持つ弱味、欠点、不足、すべてを強味に変える努力をしていることだ。 

 

 

過去を詠嘆(えいたん)のものとしてはいけない。 

 

弱味を不幸と考えては情けない。 

 

完全な条件下に生きたものはない。

 

完全にしていく努力の中にこそ生き甲斐がある。 

 

 

性格の弱さは欠点かもしれない。

 

強い人間と戦えば敗れるだろう。

 

そこでがっくりくるの は、大器晩成者の選ぶところではない。

 

 

勝っても血で血を洗うのは好ましくない。

 

ではどうするか。

 

強者を相手に勝つ法はいくらもある。

 

力づくで向かってくる鬼の弁慶も、燕(つばめ)のような早業(はやわざ)で体をかわす非力な牛若丸の前に屈したではないか。

 

かわし抜くのも勝法の一つ。 

 

 

もっといい方法は、別の土俵をつくることだ。

 

利のある所、人は砂糖にたかる蟻のごとく集まる。

 

一つ土俵での利のとりあいは、笑う者と泣く者とに分かれ、常に闘争に心がさいなまれ休まる時がない。

 

 

人の気づかぬ別の土俵を自らつくればいい。

 

人生必ず人の気づかぬ隘路(あいろ)はある。

 

利を競わず、新しい利を生むことだ。 

 

 

悪の花はあるが、善の花はないと言った人がある。

 

利を得るには悪の花によるしかないというのは浅はかである。

 

善の花を咲かせるために、善の根を張らせればいい。

 

善根を施すことだ。

 

 

善根を施すとはいうが、悪根を施すとは言わない。

 

善根を施しつづければ、いやでも善の花は咲く。

 

善の実もとれる。

 

多少の、辛抱はいる。

 

悪の花などはボードレールにまかせればいい。

 

 

遅咲きの人間学 大器晩成のすすめ 」PHP文庫

遅咲きの人間学 大器晩成のすすめ

 

 

 

 

 

 

孫子の兵法には二つの考え方があるという。

 

一つは、「戦わずして勝つ」。

 

もう一つは、「勝算なきは戦わず」。

 

 

つまり、戦わずして勝つことが、上の上の戦術であり、勝ち目がなかったら戦わない、ということだ。

 

現代の市場において、戦わずして勝つ最大の方法が、競争がないところで戦うこと。

 

 

それが、ブルーオーシャン戦略。

 

それに対するのは、レッドオーシャン戦略。

 

レッドオーシャンは現在のすべての産業をさし、既知の産業。

 

儲かれば参入者がどんどん増え、やがて血で血を洗う悲惨な競争に突入する。

 

 

片や、ブルーオーシャンは競争相手がいないため、新たな需要も見込め、利益も大いに期待できる。

 

スポーツにしても、日本の中では、ほとんど知られていない競技で戦えば、日本の第一人者になれる可能性はある。

 

しかしテレビで放映するようなメジャーな競技、サッカーや、野球、ゴルフなどで、プロとして活躍しようとしたら、そこには大変な才能と努力が必要となる。

 

新しい市場は、既存の業界の延長線上や隙間(すきま)にあることが多い。

 

 

まさに、別の土俵をつくるとは、ブルー・オーシャンで戦うことだ。

 

「遅咲きの心得」を胸に刻みたい。

 

 

 

 

遅咲きの人間学 大器晩成のすすめ

 

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