立命館アジア太平洋大学学長、出口治明氏の心に響く言葉より…

 

 

「新しい企画を考えなければいけないが、なかなか思いつかない」「決断を迫られても、とっさに決めることができない。つい先延ばしにしてしまう」「論理的に考えたり、話したり するのが苦手」といった悩みがあるとしたら、その主因はおそらく「インプットの絶対量が少ない」からです。

 

仕事が思うようにいかないのは、たいていの場合、インプット不足に原因があると言っていいと思います。

 

 

「アイデアが降りてきた」とか、「天啓がひらめいた」と言う人がいますが、自分の脳に格納されていたもの(意識していなかったもの)が、何かの拍子に顕在化したというだけのことでしょう。

 

宇宙や異次元からの発信を脳がキャッチしたわけではありません。 

 

インプットの絶対量が足りなければ、判断の精度は高まらないし、発想の幅も広がりません。 

 

わからないことはそのままにしないで、納得するまで調べる。 そうすることで、確度の高い情報や検証可能なデータをインプットすることができます。

 

いくらインプットの量が多くても、いくら情報をたくさんかき集めても、いくら知識を膨大に溜め込んでも、何らかのアウトプットを出さなければ、意味がないと思います。 

 

 

僕は子どものころ、サッカーが大好きでした。

 

シュートが入ると、女子生徒が「カッコイイ!」と叫んでくれるのが嬉しくて(笑)、ひたすらゴール前に張り付いていました。 

 

サッカーで大事なのは、瞬時の決断力だと思います。

 

味方からボールを受け取ったとき、選択肢は次の3つしかありません。

 

「パスを出す」「ドリブルをする」「シュートを打つ」。 

 

どのアクションを選ぶにせよ、瞬時に決断して、瞬時に行動しなければ、あっという間に敵にボールを奪われてしまいます。

 

 

つまり、サッカーの試合では、ボールを受け取ったら、すぐに「アウトプット」しなければならないのです。

 

ボールを渡されたあと(インプットしたあと)、動きを止めて考えている(仕事を溜め込 む)ようでは、勝利に貢献することはできません。 

 

インプットの量を増やすのは、アウトプットをするためです。

 

「ただ勉強しているだけ」 では、意味がありません。インプットしたら、仕事を任されたら、何かを勉強したら......、 すぐにアウトプットする。

 

成果を出す。

 

結果を出す。

 

アウトプットの回数を増やせば、パスも、ドリブルも、シュートも、そしてどんな仕事も、必ず上達すると思います。

 

 

知的生産術』日本実業出版社

知的生産術

 

 

 

 

 

 

 

出口治明氏は「頭の中を整理する方法」についてこう語っている。

 

 

『頭の中を整理する方法は、何より「自分の言葉に直すこと」です。

 

人間は、言語を通してしか、自分の考えを整理することができません。

 

言語化する方法は、2つあります。 

 

①人に話す 

 

②文章に書いて人に見せる  

 

①【人に話す】

 

おもしろいことがあったら、近くの人を捕まえて、しゃべるのが一番です。 

 

僕は、本だけではなく映画も大好きなのですが、思い返してみると、部屋で「ひとりで 観たビデオ」はほとんど覚えていません。

 

でも、友だちと一緒に映画館を出たあと、喫茶店で内容について感想を述べ合った映画は、今でもはっきりと覚えています。 

 

感動の直後に自分の思いや感情を言語化したことで、思考が整理されて知識が定着したのでしょう。 

 

ある大手総合商社のトップは、知りたいことがあると、専門家を探してすぐに会いに行くそうです。 

 

そして、会社に戻ると秘書を捕まえて、聞いてきた内容をひと通りしゃべり続けるといいます。何かを知りたいと思ったら一番詳しい人にすぐに話を聞きに行き、インプットしたら周囲に喋って頭の中を整理する。

 

これこそ、最高の勉強方法だと思います。  

 

②【文章に書いて人に見せる】 

 

ある大学のイベントで、「人に話すことで考えが整理される」と話したら、学生のひとり から、「友だちがいない僕は、どうしたらいいですか?」 と、うぶな質問をもらったことがあります。

 

僕は、次のように答えました。 

 

「書くことでも自分の頭が整理されるので、友だちができるまでは、ツイッター、ブログ、 フェイスブックなどに書いて発信したらどうですか。ただし、日記はおすすめしませんが」 

 

日記はそもそも「自分しか読まない」ことが前提なので、あまり整理されないまま書いてしまうことがよくあります。 

 

ですが、ツイッター、ブログ、フェイスブックなどのSNSは、「人が読む」ことが前提 のツールです。

 

そのため、「読んだ人にわかってもらおう」という意識が働いて、考えが整理されるようになります。』

 

 

自分のアイデアや気づいたことを誰かにしゃべると、考えがまとまる。

 

口に出さない限り、それは確としたカタチにならない。

 

そして、それを書き留めておくと、アイデアや工夫や創造のタネになる。

 

 

また、読んだ本や聞いた講演の内容をSNSで発信することも、自分の考えがまとめるのに最良の方法だ。

 

発信した内容はアーカイブとして残っていく。

 

 

話すことも、書いてSNSで発信することも、アウトプットだ。

 

そして、大事なことは、アウトプットするためには、インプットしなければいけないということ。

 

人が感動したり、驚いたりするようなレベルの高いアウトプットをするには、大量のインプットが必要だ。

 

 

インプットの絶対量を増やし、同時にアウトプットも増やす。

 

インプットとアウトプットを高速でまわすことができる人でありたい。

 

 

 

知的生産術

 

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