小林正観さんの心に響く言葉より…

 

 

俳句の世界では、正岡子規という人が「写生」または「写実主義文学」と呼ばれる方法をやり始めています。

 

これは、現実のありのままを見つめ、それを描くというもので、そういう点では「自然主義」と同じでした。 

 

しかし、「感想を一切排除し、客観的にありのままを俳句に詠もう」という子規の俳句に対する姿勢は、一時期流行った私小説の「自然主義」の表現方法とは、根本的に違うもの だったのです。

 

 

子規のまなざしは、「ありのままの現実」の中の、暗い部分にではなく、常に明るい部分にのみ、注がれていました。 

 

子規は28歳のとき、病床を抜け出して一人で奈良へ行き、「柿くへば 鐘が鳴るなり法隆寺」 という有名な句を残しています。

 

子規は、結核菌が肺の病巣から脊椎に入り込むという難病、脊椎カリエスの激痛に常時苦しみ、結局35歳でこの世を去りましたが、その痛み、つらさ、闘病生活ということは何も書き残していません。

 

この句は、痛みに耐えながらの旅路で詠まれた句とはみじんも感じさせないほど、人の心を癒やし、和ませるものでした。 

 

脊椎カリエスの痛み、嘆き、死への不安というような当然あっておかしくない「ありのまま」の姿、しかしそれを表現したとしても人の心を和ませはしないであろうことがらについて、俳句に詠み込むことはしない人だったようです。 

 

 

私たちは日常生活の中で、問題や暗さを認識した上でどうするか、を考えます。

 

しかし、それでは永遠に問題や暗さは依然として存在し続けるでしょう。 

 

そういうことを「気にしない」、さらには「認識すらしない」。

 

そういう素敵な「ボーッとした人」になって、自分が表現することはいつも温かく、優しいまなざしが感じられるものにするという生き方もあります。

 

 

「世の中にはこんなひどいことがある」「こんなつらいことがあるじゃないか」と、暗いところを指摘して、評価論評している人より、「そんなこともあるよね」と言って笑顔で淡々と光を投げかける人のほうが、周りを明るくします。 

 

「今日も暑くていやになっちゃう」「雨ばかりで気が滅入るよね」と言うよりも、子規のような明るさで。「晴れたら洗濯物がよく乾く」「雨の日は紫外線を気にしなくてすむ」と 言っている人は、魅力的ではありませんか。

 

 

魅力的な人々の共通項 「運命のシナリオ」が応援する生き方』清談社

魅力的な人々の共通項 「運命のシナリオ」が応援する生き方

 

 

 

 

 

 

 

斎藤一人さんは「病気が早く治る人」についてこう語っている。

 

 

『「病気が早く治る人」と「なかなか治らない人」の違いって、何だと思う? 

 

それはね、人から体調を聞かれたとき、どう答えるかなんだよ。 

 

例えば、ある病院に、二人のおばあさんが入院しているとするよね。 

 

二人とも、同じ病気を患っていて、病気の進行具合も同じなんだよ。 

 

お見舞いの人が、「あばあさん、体調はどうですか?」って聞いたとき、一人のおばあさんは笑顔でこう答えたの。 

 

「おかげさまで、昨日よりだいぶ良くなりました」 

 

もうひとりのおばあさんは、顔をしかめて、こう答えたんだよ。 

 

「お腹の痛みは治まったんだけど、まだ腰が痛くてね…。 これ、いつになったら、良くなるのかしらね?」 

 

この二人のおばあさんは、どちらが早く治ったと思う? 

 

「おかげさまで、だいぶ良くなりました」って答えたおばあさんの方が、治るスピードがずっと早いんだよ。 

 

病気が良くならない人の特徴って、「まだ、ここが…」って答えるの。 

 

自分の体調がいちばん良かったころと比べて、「あそこが痛い…」「ここが痛い…」って、痛いところを探しては、ずーっと言っているんだよ。 

 

痛い痛い…って言ってる方もイヤだけど、聞いてる周りの人もつらいよね。 

 

いくら自分が痛くても、人の気持を暗くするようなことばかっかり言っている人って、天が味方してくれないよ。 

 

天が応援してくれるのは、治ったところを見つけて感謝して、「おかげさまで」って言える人なんだよ。 

 

「おかげさまで」という言葉は、漢字にすると「お陰さまで」になるよね。 

 

これって、「陰で動いたすべての力に感謝する」っていう意味なの。 

 

いま自分が生きているその裏で、たくさんの人の力が働いているから、生きていられるんだよね。』 (斎藤一人 人生がつらくなったときに読む本 [音声特典付] (ロング新書))より

 

 

 

文句や愚痴ばかりをSNSで発信している人がたまにいる。

 

コロナ禍において、それが特に顕著になっている。

 

 

しかし大事なことは、状況がひどくなればなるほど、やせ我慢をしてでも、まわりには明るく、ユーモアあふれる発信をすること。

 

そして、『素敵な「ボーッとした人」になって、自分が表現することはいつも温かく、優しいまなざしが感じられるものにする』。

 

正岡子規のような明るさを目指したい。

 

 

 

 

魅力的な人々の共通項 「運命のシナリオ」が応援する生き方

 

■メルマガの登録と解除はこちらから

http://hitonokokoro.com/

 

■「人の心に灯をともす」のfacebookページです♪

http://www.facebook.com/hitonokokoro

 

■【人の心に灯をともす】のブログはこちら

http://ameblo.jp/hiroo117/

 

■Twitterはこちらから

https://twitter.com/hiroo117