noteプロデューサー、徳力基彦氏の心に響く言葉より…
あなたは、SNSで発信をしたことがありますか?
ある、という場合、それは実名でしょうか、匿名でしょうか?
SNSやブログで発信することについて、どんなイメージをもっていますか?
「実名だと、個人情報が流出するかも…」
「文章力がないから、ブログなんて書けない」
「他人におもしろがってもらえるネタなんてない」
「炎上して、会社から注意を受けるかもしれない」
こんなふうに、ネットでの発信を難しく、重く考えすぎている人がいます。
自分がSNSやブログで発信することを、メディアやクリエーターのそれと、同等に考えてハードルを上げている人もいます。
そのためでしょうか、日本ではSNSを実名で利用する人の割合が海外と比較して圧倒的に少なく、Twitterにいたっては匿名がじつに7割を超えています。
さらに、ビジネスパーソンが実名で発信しているケースも多いとはいえません。
その理由の一つとしては、組織によっては炎上のリスクを恐れ、個人の発信を禁止していたり、推奨していなかったりするところがあるからです。
組織にとって、個人の影響力が増すツールは脅威にみえるのでしょう。
組織に属していると、人事や上司に目をつけられて居心地が悪くなっては困るし、下手な発信をして意図せずネット上で批判にさらされて、処分や解雇となってしまう事態は避けたいと思う人が圧倒的に多いのではないでしょうか。
SNSやブログをするならプライベート限定で匿名でいい。
そう考えるのがある意味「普通」かもしれません。
しかし、ぼくはあえてこう言いたいのです。
SNS発信は、仕事の役に立つ。
組織に属するビジネスパーソンこそ発信しないともったいない、と。
なぜなら、SNSやブログによる発信は、ビジネスパーソンととても相性がいいから。
たとえば…
●自著を出版できた
●ヘッドハンターからスカウトメールが届いた
●リファラル(社員紹介)転職した
●複数の有名雑誌に取材された
●全国放送の有名バラエティ番組に出演した
●勤務先が大規模商業イベントに招聘(へい)された
●大学講師として呼ばれた
●講演会への登壇を依頼された
●ウェブメディアからの連載の執筆依頼が来た
●ベストセラー本の著者からフォローしてもらえた
●有名アーティストが投稿を拡散してくれた
●勤務先が超一流外資の国内パートナーに選ばれた
これは、実際にぼくが聞いたネットでの発信で得らえた効果のほんの一部です。
このように、SNSはあなたのビジネスに役立ち、キャリアアップにつながえることもできるコミュニケーションツールなのです。
ここで、ぼくがすすめるのは、広告収入のお金を稼いだり、インフルエンサーのようにネット上で目立ったりしようということではありません。
あくまで組織に所属しながら発信をしてキャリアアップにつなげることを目的にします。
ビジネスパーソンにとっての発信のメリットは、その「蓄積効果」にあります。
発信一つひとつの効果は小さくても、それらは蓄積され、可視化されていく。
継続的に蓄積された情報は、発信者への信頼感を醸成します。
この蓄積効果はネット上だけにとどまりません。
発信者の評価としてリアルに反映されていくのです。
メリットは他にもあります。
あなたの情報を求めている人が向こうからやってきてくれる「プル(pull)のコミュニケーション」が生まれることです。
直接会いに行ったり、話しかけたり、電話をかけたりするのは「プッシュ(push)のコミュニケーション」と呼びます。
これは、どうかすると相手が求めていないときや都合の良くないときに、発信者の都合で情報を押しつけてしまう可能性があります。
あなたが仕事や業界、得意分野に絞って発信を続けていると、相手が発信を見つけて読みにきてくれる。
そこからコミュニケーションが発生し、リアルの出会いへとつながっていく可能性さえあるのです。
だからといって、才能がきらめくような発信でなければとか、大勢の耳目を引くとがった発信をしようと勢い込まなくていいのです。
ビジネスパーソンには膨大なフォロワー数やPV数は必要ありません。
ネットインフルエンサーのようにバズをねらってマスに受けなくてもいいいからです。
自分のもっている情報を淡々と発信し、必要とする人だけに見つけてもらい、コミュニケーションがとれればいいのです。
これからは、どんどん実名で発信していくべきだと思います。
SNS発信は「リアルの延長線上」でつかってこそ、ビジネスで真価を発揮するからです。
ぼくらができることを、リアルのその先まで拡張してくれるツールなのですから。
実名による発信は、ネット上に自分の「分身」を置くのと同じです。
「分身」はネット上に発信者の情報を蓄え、他者とのコミュニケーションを誘発してくれます。
「分身」の評価、「分身」によってひろがったコミュニケーションやネットワークは、やがてリアルの自分に反映されていきます。
実名で発信することで、ネットリアルが分断されずにすむのです。
『自分の名前で仕事がひろがる 「普通」の人のためのSNSの教科書』朝日新聞出版
本書の中で徳力氏は「SNSに対する思い込みを外そう」という。
『本書では、SNS発信に対する思い込みを外し、ビジネスに役立つ発信のためのステップと、その方法を紹介していきます。
ただし、大きなリスクをとってアピールしたり、発信によって独立することをすすめるわけではありません。
今、所属する組織で一生懸命仕事をしたい。
そして、SNS発信によってさらにキャリアアップしたい。
そう考える人が個人で発信するための方法です。
ぼくもかつては「普通」の会社員でした。
職場で壁にぶち当たって新卒で入った大企業を飛び出し、転職した会社は1年で退職。
ベンチャー企業に転職してからも仕事はなかなかうまくいかず、クビの恐怖にさいなまれる日々を過ごしていました。
ところがブログやSNSをはじめたのをきっかけに、仕事がうまく回りはじめます。
リアルのつき合いだけではとうてい得られなかったネットワークや、新しい仕事の場につながっていったのです。
発信を見てくれた人から、思いがけない依頼が舞い込んだこともあります。
そのうち、所属先の会社よりぼく個人の名前のほうが一部のネット界隈では知られるようになり、最終的には会社に貢献できるようになりました。
あこがれのブロガーや著者とつながり、イベントを企画し、本の出版も経験することができました。
転職に成功し、そこで社長もつとめる機会までもらったのです。』
SNSで発信するということは、トムピーターズのいう「ブランド人になる」ということだ。
自分の名前をブランドにすること。
だから、実名でなければいけない。
商品をブランド化するというと、イメージを高め、高く売れるようにするということ。
これは、会社も、個人も同じことが言える。
まだ、多くの企業ではSNSが禁止だったり、あまりおおっぴらにはできない雰囲気があるところが多い。
炎上を恐れているからだ。
しかし逆に、実名でやるなら、いいことも悪いことも自分に返ってくることがわかる。
だから、あまり変なことはできないことになる。
SNSの目的が自分のブランドを高めるため、ということがストンと落とし込まれていれば、なおさら異常な投稿はできないことになる。
なぜなら、SNSの投稿は「デジタルタトゥー」といって、入れ墨のように一旦投稿されてしまったら、完全に消すことは不可能だからだ。
繰り返し、拡散される。
だからこそ、実名が大事なのだ。
そして、なかなか人とリアルで会えない、このコロナ禍の今こそ、SNSの発信という飛び道具が必要となる。
選挙でよくいわれる、昔ながらのドブ板を踏んで、という方法はできないからだ。
今こそ…
自分のブランドを高めるためのSNS発信をしてゆきたい。
自分の名前で仕事がひろがる 「普通」の人のためのSNSの教科書
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