まだブログでは紹介できてないものも含めてこれまで3台のミニワッターを製作してきました。

 記念すべき1号機は「6N6P全段差動プッシュプル・ミニワッター2014」というもので、6N6Pという真空管を使用したぺるけ氏設計の1Wのアンプです。こちらは現在子供の部屋に置かれてCD再生に使われています。

 2号機も同じく「6N6P全段差動プッシュプル・ミニワッター2014」です。現在書斎の暫定メインアンプの地位にあります。

 3号機はブログにも載せました「ミニワッター・ツアラー part4」です。こちらは旅行・出張先でのリスニング用に作りましたが、普段は書斎のデスクトップオーディオとして音を奏でています。目下エージング中です。(もう落ち着いたと思いますけれど。)

 

 自作アンプだけでもあふれてきているような状況ですが、今回はいよいよ本命の「平衡型6N6P全段差動プッシュプル・ミニワッター」を製作します。

 

 ●ぺるけ氏 平衡型6N6P全段差動プッシュプル・ミニワッター http://www.op316.com/tubes/mw/bal-mw.htm

 

 いままでとの違いは「平衡型」というところですね。これまでのアンプは「不平衡型」になります。

 両者の違いは簡単に言うと、再生機器(CDプレーヤー・ネットワークオーディオなど)とアンプ(ミニワッターなど)との間の信号伝送に平衡型のケーブル(3接点)を使うか、不平衡型のケーブル(2接点)を使うかの違いです。(わかりやすさのためにあえて不正確に書いてます)

 

 ※紫が平衡型ケーブル(バランスケーブル)

  水色が不平衡型ケーブル(アンバランスケーブル)

 

 民生用の通常のオーディオではアンバランスケーブルでの接続が使われることが多いのですが、音楽制作のプロの現場ではバランスケーブルでの接続が使われています。民生オーディオでも一部の機種ではバランス接続に対応したものもあります。

 

 この「平衡」「不平衡」それぞれ機能上・音質上のメリット・デメリットがあるのですが、これまでの経験からすると「平衡」は音の定位(前後・左右・奥行)や輪郭がはっきりし落ち着いた感じ、「不平衡」は高域がスッと伸びて聴きなれた感じという音質傾向があるように思います。もちろん音質を決める要素はこれ以外にもたくさんありますので、必ずしもこういうもんだというわけではありません。

 

 さて前置きが長くなりましたが、そういうわけで今回は「平衡型6N6P全段差動プッシュプル・ミニワッター」を製作します。

 真空管アンプとして平衡入力にきっちり対応しているものはあまり多くありませんので、機械的に興味があります。家にある再生機器ときっちりバランス接続してミニワッターの実力を引き出したいと思います。