今回がレポート最終回です。
痰の話が主になりますので悪しからず。
後半は、私の病歴(講座の話の補足含む)と質疑応答、3つのお話です。
 
【④上手な呼吸と痰の出し方】
 
この講和も写真が多かったので一部割愛させていただきました。
 
肺の構造 あまりちゃんと見る機会がないですが・・・
 
上の方は肩近くまで、下も。
肺ってかなり大きい臓器なんですね。
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そして気管⇒気管支⇒肺胞へ

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気道には線毛があって、絶えずユラユラ動いています。

その動きによって痰を動かし排出しているそうです。

ところが、喫煙習慣のある人や、私たちのように細菌感染のある人は線毛が破壊され、痰の排出がしづらくなってしまうんですね・・・

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痰の出る人はただティッシュにとって捨ててしまうのではなく、痰の色や量を観察することをお勧めされました。

 

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排痰の為には、重力を利用して頭の方を下にして痰を移動させてあげると良いそう。

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斜めにしただけでは落ちてこないケチャップも逆さまにして振ってあげると出やすくなるという説明でした。

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私たちが普段 咳で出している痰はコップからあふれてしまった分だけ!!

排痰法を身に着けるとコップの中の痰も出すことができるのだそうです。

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説明では「これから出かけるので排痰していこう」というように事前に痰を出して外出などの活動中に呼吸がラクになり、スッキリしていられるほどにコントロールできるようになるのだとか。

 

 

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私たちのような肺疾患患者にお勧めの呼吸には、

☆腹式呼吸

☆口すぼめ呼吸

たくさんの空気を肺に取り入れるために有効とのことです。

 

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口すぼめ呼吸というものは、その名の通り、息を吐きだすときに口をすぼめるやり方です。

なぜそれが良いのかちょっと調べてみたところ次のような記述がありました。

「口を細くすることにより気管支内の圧力が高まり、気管支が潰されにくくなり、呼吸がラクになる」

 

簡単ですし、テレビを見ているときでもお風呂に入っているときでも、いつでも行えますね。

 

 

歩く時にもそのリズムに合わせて「吐いて吐いて」「吸う吸う」というようにすると良いそうですが回数は患者おのおのの状態によるので、この図のように4回吐いて2回吸いなさいという意味ではありません。

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上手な排痰の方法や、腹式呼吸、口すぼめ呼吸の実演や一緒に練習しましょうというのがあったら良かったのですが、講座ではそこまで時間が取れませんでした。

 

ただ、呼吸リハビリを受ければ指導していただけるとのこと。

例えば複十字病院では外来診察へ来たら帰りにでも呼吸リハビリ室を覗いてどんなことをやっているのか見学してみて欲しいと言っていただきました。

 

私は呼吸リハビリは重症患者さんやご高齢の患者さん・術後の患者さんがいくところだと思っていましたので、自分でも行って良いなら是非次回診察時には顔を出したいと思いました。

そして排痰方法をお聞きしたいです。

 

皆様もご自身の通われている病院で呼吸リハビリや呼吸法の指導を受けられないか、相談なさってみてください。

 

 

 

まとめとして・・・

咳は1回で2㎉を消費するそうです。
咳の多い患者さんはなかなか体重を増やせません。
体重が減ると体力が落ち菌が活発になる・・という悪循環が起こります。
 

体重が減ってしまう患者さんは高カロリーの補助食を取り入れるなど栄養指導も必要のよう。

あとは呼吸法をしっかりとですね。

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【私の病歴】講座でお話させていただきましたが、ここではもう少し詳しく書かせていただきます。
 
現在53歳、肺MAC症歴13年ほどになります。
 
平成16年秋(39歳)
健康診断で要精検により受診・・・X線にて気になる影があるのでCT予約を指示され年内に撮影。その結果NTMに特徴的な小粒状の影が多くみられ、気管支内視鏡での菌特定を勧められる。
 
平成17年2月(40歳)
気管支鏡検査。8週培養後アビウムと判明。自覚症状もないことから経過観察となる。
 
平成19年夏(42歳)
転職により春から片道2時間の都内通勤開始の上、前職からもヘルプを求められダブルワーク。疲労から体調悪化で咳・痰・微熱・疲労感などで予約外受診。クラリス200g×2の投薬治療開始(単剤投与)途中から200g×4に増量。
 
平成21年7月(44歳)
大学病院へ紹介状を出される。CT、喀痰検査で空洞確認。排菌もあり。3剤開始。
2週間経過後、悪寒⇒発熱を繰り返す。
起き上がれない倦怠感もあり3週目で3剤中止。
クラリスとクラビットに変更して9ヶ月投与。
 
平成22年5月(45歳)
再び3剤を指示され拒否、代わりに週2回の通院・注射を指示されそれも拒否、紹介元の医師に戻る。
またクラリス単剤投与が始まる。
途中主治医の退職により別な医師になってもクラリス投与のまま5年半。
その間、発熱・胸痛・背中痛・呼吸困難・血痰などあり。
インフルエンザ菌〈細菌〉感染も起こす。
 
平成27年8月(50歳)
喀血
 
平成27年10月
複十字病院市民講座参加し、3剤チャレンジを決意。紹介状を求めて転院。喀痰検査によりクラリス耐性菌と判明。
 
平成28年1月(51歳)
入院により急速減感作を実施。治療を開始。
 
平成30年2月(53歳)
現在も投薬継続中。自覚症状は明らかに軽快し、軽い咳や痰程度。
 
というのが病歴です。最初の主治医がなぜクラリス単剤投与したのかはわかりません。
大学病院へ紹介状を出された時点ですでに年単位で飲んでいましたからもう耐性菌になっていたかもしれません。
 
大学病院で「副作用があっても3剤投与と注射が必要だ」と言われたとき、従っていれば経過は違ったものになったかもしれません。
あのときは副作用の辛さと注射通院と、どちらもQOLを下げることになり、働けなくなることが選択肢として考えられませんでした。
 
そうして「クラリスだけでいい」と言ってくれる医師の元へ戻ってしまったのです。ラクな方を選んでしまいました。
 
悔やんでも遅い訳ですが、それでも2年前に自ら動き出したことで遅すぎた訳ではなかった・・・と思えています。
 
私の経歴は、「失敗例の見本」のようなものですえーん
これから治療をスタートされる方は私のようにならないでください。
 
でも副作用が辛くて投薬治療はできないと諦めている患者さんにとっては「成功例の見本」ですおねがいあなたにもチャンスがあるかもしれません。
 
クラリスに耐性を持ってしまった患者さんにとっても、代わりとなる薬の組み合わせで体調は維持できることを今のところ示せているのかなって思います照れ
 
 
 
さて、会の最後に質疑応答と倉島先生からのお話が3点ありました。
 【質疑応答】
★背中が痛いことがある⇒神経を通って背中側が痛むこともあるし肺の胸側だけでなく背中側に病巣ができることもある
 
★土いじりの際にマスクをする効果は⇒ある程度の効果はあるだろう。週2回ペースだと高暴露の環境といえる。
 
★筋力をつける効果は?⇒生活の基本は筋力。排痰もうまくできるし、免疫機能も高まる。
 
★せっかく治療しても再発する⇒1度目は治療が成功しているのに同じ環境にいるため改めて感染した「再感染」例が70%ではないかと考えている。
そのため生活環境の検査をさせてもらう場合がある。
治療終了後数か月で再排菌になった場合は「再発」だろうと言える。
 
 
【3つのおはなし】
 
1.加湿器の超音波式は菌の温床として危険!
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2.お風呂の翌日追い炊きはダメですよ!!
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 3.リファンピシンには認知症予防効果あり!

1日3カプセルを1年以上飲めば…

 

これは良い話♬ わたし大丈夫〜〜ラブ

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 3回にわたってレポート書かせていただきました。外科の部分を書いてくださってリラさんありがとうございました‼︎
 
リブログしてくださった皆さま、Facebook患者の会へご紹介くださった患者さま、お読みくださった皆さま、
 
本当にありがとうございます!!
 
これからもNTMなんかに負けないで人生を楽しみたいですね(╹◡╹)
それにしても…早く効く薬が開発されないかなぁ。もしできたらお金出し合って報奨金を贈りたいくらいです札束
 
 
日々、臨床の場で私たちを診てくださるドクターの方々、ご多忙の中、治療の研究を進めてくださりありがとうございます。
これからもどうか私たちを支えてください。
 
でも呼吸器内科全体でみると、ドクターによって治療方針が異なり、ときに「どうせ薬を飲んでも治らないよ?」というような、患者の心を抉るような発言をする方もいると聞きます(T ^ T)
悲しいことです。
 
この病院へ行けばNTMについて安心して診てもらえるよという全国の病院リストがあるといいな!
 
…と書いていたらブロ友ぴぃさんが投稿してくださいました。
リンク貼らせていただきました↓
 
 
 
今回、学びの場を設けてくださった複十字病院の先生方に深くお礼申し上げます。
また次の機会をお待ちしております。
 
♬「中等症」「重症」患者向けの勉強会もあると嬉しいです。
 
♬1時間長くして、希望する方は最後に患者同士の交流♡なんてコーナーもあるといいなぁって個人的には思います。
 
♬録画→YouTubeで配信などもご検討いただけないでしょうか…
 
あ、お礼を書くだけのつもりが要望ばかりになってしまいました
(⌒-⌒; )m(_ _)m
 
 
 
 

 非結核性抗酸菌症の外科治療その1 リラさんレポート

 

非結核性抗酸菌症の外科治療その2 リラさんレポート

 
他にも同病ブロガーさんたちが講座の内容についてそれぞれ投稿しているので気づいた方の分だけですがリンク貼っておきますね↓
 
 
 
コメントをいただいたロマネスコさんから上手な排痰法の動画サイトを教えていただきましたので、リンク貼らせていただきました。
拝見したら わかりやすい方法が紹介されていたのでお試しください↓
 
独立行政法人 環境再生保全機構のサイトより