ラストピース | 国際結婚 こんなところまで来てしまった・・・

国際結婚 こんなところまで来てしまった・・・

これは、私の過去の記録(日記)です。
イギリス人の夫と国際結婚 
中東で海外生活を経て
やっと日本に戻ってきた。。
海外でも日本でも何故かいつも微妙に波乱万丈をしている
2児の母です。

先日ムカついた話です。

バーレーンでは
最後の品をすべて
ラストピースという。

本来、ピースとは
断片や破片などのものをさし
ある特定のものを数える時の単位としても使われている。
例えば、紙とかチョークとかを数える時は
このピースを使う。

しかし、この国は全てのものを
ピースといって数える。
これ、意外と楽!
なのでいいのだが・・・
このラストピースは
私の頭痛の種だ。

先日、双眼鏡を買いに
お店に行った。
スリランカでサファリをするために
双眼鏡があった方がいいだろうという
夫の判断。

店頭に並んでいたある一つの双眼鏡が
気に入った私たち。
もちろん、日本製の品物。
手頃な値段で
軽いのが決めて。
まあ、手頃といっても
双眼鏡として手頃なだけで
安い買い物ではない。

さて、この品物の在庫があるのか
店頭の男性にきくと・・・
あると言う。
だから、在庫があると言う証拠のレシートを持ち
長い長いレジに並ぶ。

最近、バーレーンはセール時期のため
お客さんが多い。
毎年ラマダン(断食)前に
なぜかこの国全体の店が
大セールをやるのだ。

残念ながら
双眼鏡はセール対象外。
まあ、でもいるものなので・・・。

並んで待つこと15分以上
ようやくレジに到達。
在庫の伝票を
レジに渡すと・・・
後ろの男が在庫の品を裏からとってくる。

このレジの男と
在庫の品を取ってくる男の服装は
全く違う。
仕事の内容から
レジというお金を任されたり
店頭で接客している人は
同じ服装。
つまり普通の店員。

しかし、
この在庫の品を取ってくるような雑用&力仕事は
また別の職種のよう。
実はアラブの国ではこの手の人が多い。
車まで買ったものを運んでくれたり・・。
それは有り難いのだが・・・

今回はその有り難いはずの人にぶち切れた。

在庫を見てきたこの男は
私たちにこう言い放つ。
「在庫はありません。
展示品のみが在庫です。」と・・・
「え??さっき、在庫があるって言っていたのに?
困ったな・・・。う~ん・・・・。
じゃあ、展示品の値段はいくら?」とレジの店員に聞く私。
私はこのとき
この在庫確認の男には聞かなかった。
理由は・・・彼の仕事の範囲ではないから。

しかし、この在庫確認の男は間髪入れずに
「展示品でも新品ですので、値段は一緒です。」と
確認もせずに言う。
これにカチンと来た私。
「これは新品じゃない。
展示品で色んな人が触っている品物。
これを新品とは言わないわ。
それに、貴方は何も確認しないで
何でそんなことを言うの?」と私。

既に、在庫があると聞いて15分以上も並んで待たされたのに
在庫は無く、展示品のみ。
その展示品を新品だといけしゃあしゃあと言うこの男が
どうしても許せなかった。

私の怒りが伝わったのか・・・
レジの男が
「ちょっと確認してきます。」という。
やっと動いた店員にも
カチンと来る私。

5分後・・・
先ほどの売り場の男がやって来た。
そして
「展示品のみで在庫は無いようです。
でも、他の支店には在庫があるようですので
そちらでなら新品が買えます。
ここの展示品の値段は
ラストピース(最後の品)ですので
正規の値段です。」と・・・

つまり、
展示品は新品扱い。
それどころか、最後の品ラストピースで
特別扱い!

アホか!

そう思いながら
「じゃあ、いいわ。ここでは買わない。
中古を新品の値段では買わないわ。」と私。
するとまたこの男が余計なことを言う。
在庫確認の男。
「だから、新品なんです。
誰も買ってないので。」と勝ち誇ったように言う。

これに・・・
大人げなく逆上した私は
「あのね、普通は開封したものを新品とは言わないの。
多くの人が触ったレンズの双眼鏡を
新品として売るのはここくらいよ。
貴方の国では新品でしょうが
私の国では新品じゃないんです。」
と嫌みをかまし
先ほど支店に在庫があると言っていた
店頭の男に確認をする。
「本当に、その支店に新品があるのね?」と・・・

すると
100%大丈夫です。
電話で確認してます」
と、自信満々に答える。

ここから車で30分の距離の支店・・・。
まあ、しょうがない。
支店に行って買うか!


この男の言葉を信じて
他の支店へ行く私たち。

支店に付くと・・・
お目当ての双眼鏡を発見。
店頭の男に「在庫あるんでしょ?」ときくと
「はいあります。」と答える店員。
「じゃあ、これください!」と私。
やっと買える!
そう思い待つこと5分・・・
まだ出てこない新品の双眼鏡。
待つこと10分。
ようやく店員が手ぶらでやって来た。
店長を連れて。

この店頭の男は今までの店員の中で一番普通な動きをした。
これが初めて。
しかし・・・店長を連れてきたということは
いいことじゃない。
案の定、店長は
「在庫が切れています。
今あるのは展示品のみです。」という。

「はあ??」と言葉が出ない私。
さっきの店で確認してここにやって来たのに
在庫が無い。
あきれてものが言えない。
アイツ・・・
100%の意味全然わかってねえ・・・

ムカつく・・・。

するとこの店長、
私にとっての禁句を口にする。
「この品はラストピースで
展示品とはいえ新品です。
」という。

この言葉にカーっと血が頭に上った私。
「あのね
これは展示品で新品とは言わないの。

すると、負けじと店長は
「いいえ、これは新品です。
何も問題ないです。
僕が
100%
保証します。

という・・・。

これに私は気絶するかと思うほどムカついた。
そして、押さえていた何かが
一気に溢れ出す。
「はあ??
100%?
あなた、100%の意味わかってる?
開封してない商品でさえ
100%なんて保証できないのに
開封しているものに100%なんて
ある訳無いでしょ?
それに、貴方達の100%は信用ならない。
私は貴方の他の支店の人に
ここに100%在庫があると言われて
ここまで来たのに、0%。
無いのよ。新品が!
そんな貴方達の100%なんて
信用全くなし。
0よ。0%!
帰るわ。
もういらない。
そんな中古買わないわ。
と、ぶち切れる。

こんなことに時間を費やすこと自体が
時間の無駄・・・。
あまりの怒りに
その場を去った私。
そして、堂々巡りのこの「新品の双眼鏡探し」という
目的を果たすことなく探すのを諦めた私。

彼らのいい加減さに
ウンザリしながらも
文化が違うとこんなに定義が違うのかと思った。
特に100%の定義は
私たち日本人の定義と
ここバーレーンの定義は
180度違うのだと
今更ながら実感したのでありました。


今度のサファリは
肉眼で見るべし


息子よ、恨むなら
ここの店員を恨んでくれ!
すまん。