先月に輪をかけた絶不調、いろいろと忙しくて、本を読む時間が取れませんでした。
◆藍色時刻の君たちは(前川 ほまれ)
山田風太郎賞受賞作ということで手に取りましたが、ヤングケアラー、精神疾患、そして東日本大震災。予想に反して重たい本でした。
◆とわの庭(小川 糸)
単行本で既読だったのを忘れて購入、再読してしまった。なんて親だ、そして行政や地域の住民は何をやってたんだと思わされるとわの悲惨な生い立ち、そして周囲に支えられながら成長していく十和子、心温まる良いお話。
◆香港警察東京分室(月村 了衛)
月村さんなので、血飛沫をまき散らす凄惨な作品と思ったのですが、まあそういう場面もありながら今回はやや控えめ。テーマは香港の自由と民主主義、自分は97年の返還時に香港に住んでいたので、古き良き時代の香港を知る人間としてとても興味を惹かれました。これ、シリーズものになるのかな?
◆Another 2001(下) (綾辻 行人)
前作もSも読んだのに、、、私の中でも記憶の改ざんが行われていたようで、前回の災厄の時の死者をすっかり忘れていました💦
でも、解決するのが早すぎたので、ああ、これはまだ終わっていないんだろうなと。理由は自分の考えたのと違っていたけど、予想通り再び猛威を振るう三年三組の災厄、今回もたくさん人が死にました。。。
◆名探偵のままでいて (小西 マサテル)
「このミス」大賞受賞作。レビー小体型認知症を患う祖父が日常の謎を解く安楽椅子探偵ものの短編連作、と思ったら、最後でちょっとした大事件、それがうまくまとまりました。トリック部分はどれもちょっと弱いような、無理があるような気もしましたが、うまくまとまった、読みやすい作品でした。
◆コメンテーター(奥田 英朗)
すごーく久しぶりに伊良部センセーに出会った。シリーズ第4弾、「空中ブランコ」で直木賞を取ったのが2004年だから、もう20年近く前なのですね。相変わらずのハチャメチャぶり、理屈抜きに笑えました。
◆アリスとテレスのまぼろし工場 (岡田 麿里)
「あの花」の岡田さんの作品ということで手に取った。映画は未視聴、先に小説を読んでしまった。やはり映像向きのお話なのかな。