1~3月放映のドラマで圧倒的に面白いのは、やはり「テセウスの船」。
原作は漫画なんですね。タイムリープした主人公、田村心(たむら しん)が、父の殺人の濡れ衣をはらそうと奮闘するわけですが、真犯人が10歳の子供という衝撃の事実、でもまだ黒幕がいる。はたして黒幕の正体は、、、、全然わかりません。村の人だと誰でもありそうだし、意外な人といっても思いつかないし。
でも、ラストシーンは何となく想像がつきます。
そもそもギリシャ神話の「テセウスの船」とは、老朽化した部品をすべて新品と取り換えてしまった船はもはや元の船と言えるだろうかという、アイデンティティに係るパラドックスのお話。
文吾と心が見事犯人を捕まえ、事件を未然に防げば、その時点で田村心は消滅してしまうのでは?佐野家の次男として生を受けた佐野心は、家族の愛情を受けて成長、もしかしたら父の跡を継いで警察官になろうなんて考えるかもしれません。そうなれば由紀とも出会わない。
確かに田村心が存在した証拠は、音臼村の佐野家の庭に埋めたタイムカプセル。田村心がいれたものは由紀との結婚指輪、そして家系図にも自分の横に線を引いて、由紀と子供の名(なんだっけ?)を書き入れていました。
30歳になった佐野心は、そして佐野家の人々は、これをみて「なんだこりゃ?」って思うのだろうか。
心の片隅に、なんか由紀の名前が引っかかったりしていて、指輪の刻印を見て何か思い出すとか、もしかして、「君の名は」的に、街角で出会うとか。
いよいよ本日が最終回です。楽しみ!
⇒最終回、見ました。(以下、ネタバレ)
うーん。原作も未読なので何とも言えないのですが、これはTV用のハッピーエンド・シナリオでしょうか。
死んじゃった?田村心のことはどう処理されたのでしょうか。田村心の記憶は、生まれてきた佐野心には引き継がれてないですよね。前の時間線とは環境も何もかもが違う平和な佐野家で、でも由紀とは出会った?母が一家心中を図った2回目の時間線では出会っていなかったのに?
結局真実を知っているのは、タイムカプセルを掘り出した佐野文吾だけということか。
やや肩透かし感はあったものの、まずまず満足の最終回でした。