私はバリバリの文系で大学は社会学部、国立なので受験科目は6科目あったのだが、数学は苦手科目、数学での失点を何とか他の科目でカバーして合格できた。でも、なぜか数学は好きだった。無味乾燥な受験勉強の中で、唯一楽しく勉強できる科目だったような気がする。
そんな、素質は無かったけど好きだった数学とも、大学入学後は今日に至るまで、数十年の長きに渡りほとんど縁がなくなってしまっていた。
今般、私以上に数学音痴な嫁が、何を思ったかこの本を買ってきた。「もういらない」というので借りて読んだのだが、なるほど、分かりやすい。ほぼ5時間で、中学の数学のすべてが復習出来てしまった。良書である。
構成は、代数、関数、図形におまけの微分・積分のさわりの部分がついた4部構成。
代数はだいたい覚えていたけど、二次方程式の解き方って、因数分解しか記憶していなかった、というか、それしか教わらなかった?ような気もする。考えてみれば、因数分解できない二次方程式の方が絶対に多いはずで、中学の時は、たまたま因数分解できる式しかテスト問題になっていなかったってことかな。
関数はほぼ記憶していたけど、図形はちょっと怪しかった。ピタゴラスの定理の証明方法があんなにたくさんあるとは!方べきの定理とか全く記憶がなかった。
微分・積分は、僕らの頃は高校の数ⅡBの範疇で、中学の数学でそういう言葉が出てくることすらなかったけど、僕らの頃の教科書と今はかなり違うのかな。さわりの部分が分かりやすく解説されていて、ああ、そういえばそういうものだったような、、、完璧に忘れていた。
目的を知らずにただ作業だけをやらされるのはつらい。中学、高校の数学の授業はそうだった。最初に、「中学の数学はここがゴール」と、学ぶ目的を明示してくれているのが、分かりやすい最大の理由と思う。
高校の数学も、こういう分かりやすい本ってないかな?