昨年末の「このミステリーがすごい」2位、「文春ミステリー」3位、「ミステリが読みたい!」9位、「本格ミステリー」8位、4つのミステリーのランキング本すべてでベスト10入りした作品は、伊坂さんらしいというか、実にややこしい、予測不能の籠城ミステリー。
誘拐組織の一員である兎田は、新妻を人質に取られ組織から脅迫される。ボスの要求は、組織の金を横領した「オリオオリオ」という男の身柄の拘束、兎田はオリオのバッグにつけたGPSから、彼がいると思われる家に武装して侵入、そこに住んでいた親子を拘束したもののオリオはいない。これが人質籠城事件となって警察に包囲され、逃亡不可能な状況下で妻の身を案じ必死の兎田は、警察にオリオをここに連れてこいと要求する。。。
こんな事件の裏で、伊坂作品ではおなじみの泥棒・黒澤による、窮地に陥った兎田とその妻を救うための、奇想天外、変幻自在の筋書きのドラマが展開していた。
地の文に時々解説が挿入されているので何とかついていけたが、うーん、これはややこしい。
伊坂さんの小説は、黒澤みたく作品を跨いで登場するキャラがいるので、なるほど彼ならやりそうだなと、これも筋書きを理解する上での参考になった。
これ以上何を書いてもネタバレになってしまいそうなので、、、面白い、騙されたい方は是非ご一読を。