『新明解』『角川必携』『岩波』など、この世にたくさん存在する国語辞典。いったい何がどう違い、どれを選べばいいの?その悩み、すべて解決します!辞書200冊超をコレクションする、オタクで学者で芸人のサンキュータツオが、辞書の楽しみ方、選び方、つきあい方を徹底ガイド。編者や執筆者の熱い想いと深い哲学が詰まった、ユニークで愛すべき国語辞典たちの、知られざる個性と魅力をわかりやすく紹介。
(「BOOK」データベースより)
12年に本屋大賞を取った三浦しをんさんの「舟を編む」は、新しい辞書編集に、静かに、でも熱く燃える人たちのお話。なんとこんな地味な話がTVアニメにもなりました。そのアニメのTVCMの合間の短い時間に「じしょたんず」という、辞書を擬人化した4人のキャラがでてきて、辞書のうんちく(初歩的な)を語ります。
ヒロシ=『広辞苑』、リン太=『大辞林』、泉くん=『大辞泉』、そして海くんが、この小説で編まれることになった『大渡海』らしいです。私はちっとも違いがわからなかったのですが、ネットで調べたところ、そういうことらしい。(って、名前、そのままじゃん!)
確かに、ヒロシが古典に詳しかったり、海くんが新米っぽかったりはしてましたが、なるほどそういうことだったのかと、この本を読んで初めてわかりましたよ。
確かに、それぞれの辞書の特徴、ポリシーに辞書の編纂者の気持ちやこだわりがつめこまれていることはよくわかりました。
誤解を恐れずに言ってしまえば、普通の人にとっては辞書の細かい違いなどどうでも良いこと。それををここまで熱く語るって、、、私はこういう本、実は大好きです。国語辞典で遊べますよって、その感覚が何とも良い。
私はもちろん物書きを生業にしている人ではありませんが、このブログ以外にもランニングブログもやっているし、実名でfacebookもやっているし、仕事でも報告書をたくさん書くし、、、人前に文章をさらしているくせに、最近はほとんど辞書を引かない。分からないことばが出てきても、ググって、一番先に出てきたコンテンツを見て、それで終わりにしてしまっている。
きっと変な日本語を書いて、失笑をかっているんだろうな。
辞書、買おうかな。やっぱり、電子辞書より紙のほうが良いよな。
なんて、そんなことを思わせてくれる一冊でした。
文章を書くことが好きな人にはお勧めです。