(内容)
運動嫌いで信仰心もあまりなかった著者が、ふと思い立って秩父三十四カ所巡りをするうちに魅力にハマっていくイラストエッセイ。
道中で出会った風景や人々のやさしさを独特のタッチのイラストでコミカルに伝えます。コラムやイラストマップで巡礼に役立つ情報も満載。
(感想)
またも秩父札所巡りネタ、興味のない人には申し訳なし。
しかし、秩父のお遍路さんになってみて、だんだん秩父にはまり始めている自分がいるのは間違いない。そんな心境の時に、図書館で見つけたのがこの本だった。
地元の方や巡礼者とのふれあいの様子が描かれている。しまった、そんなことはちっとも考えていなかった。確かに、お遍路さんとみるや、地元の方がよく挨拶してくれるなとは思っていたのだが。
秩父市内の観光や食べ歩きも全くやっていない。
根が体育会系なもので、スタンプラリーみたいな感じで、「今日は何か所巡るぞ」とか「何日で全部巡れるか」とか、そんな気持ちで秩父の札所巡りを始めた。でも、「これはちょっと違うぞ」と思い始めたところだった。
「たから湯」という、なんともいえないレトロな銭湯に寄って、この秩父という町はなんだかすごいぞと感じ始めたところだった。
この本を読んで、「自分は、今までなんてもったいないことをしてたんだろう」と思ってしまった。
23番まで巡ったので、あと11か所。残りは、せめてこの本の著者のさとうみゆきさんのような気持ちで巡ろう。そして元気になろう。
改めてそう思える、秩父の札所巡りである。