第134回(06年1月発表)の東野圭吾さん「容疑者Xの献身」から第154回(16年1月発表)の青山文平さん「つまをめとらば」まで、11年分の直木賞受賞作、計26冊を読了しました。
読んだ26冊を眺めてみて、意外と歴史小説が多い印象です。
「つまをめとらば」「等伯」「恋歌」「蜩の記」「漂砂のうたう」「吉原手引草」「利休にたずねよ」、「鷺と雪」「小さいおうち」までも歴史小説と呼んでしまえば26冊中9冊になります。
もちろんなかなかの秀作ぞろいなのですが、松井今朝子さんの「吉原手引草」が一番おもしろかったかな。
でも、もっと面白いと思ったのは、第152回で受賞を逃した木下昌輝さんの「宇喜多の捨て嫁」、なんていうと、ちょっとへそ曲がりかな。
独断と偏見で、自分なりのベスト10をつけてみました。
1位:「何者」(朝井リョウ)
2位:「サラバ!」(西加奈子)
3位「容疑者Xの献身」(東野圭吾)
4位:「吉原手引草」(松井今朝子)
5位:「流」(東山彰良)
6位;「蜩の記」(葉室麟)
7位「下町ロケット」(池井戸潤)
8位「小さいおうち」(中島京子)
9位「風に舞い上がるビニールシート」(森絵都)
10位「破門」(黒川博行)
こうやってみると、今第一線で活躍されている方が多いですよね。
辻村深月さんは、受賞作の「鍵のない夢を見る」ではなく、選外となった「オーダーメイド殺人クラブ」だったら、かなり好みです。
道尾秀介さんも、受賞作の「月と蟹」単独ではなく、選外となった「カラスの親指」他4作との合わせ技だったらかなり上位。
もう少しさかのぼって、01年以降の受賞作、全部読んでみようかな。
それよりも、まず今回の受賞作、「海の見える理髪店」読まなきゃですよね。