今年の山本周五郎賞が発表されました。
受賞作は湊かなえさんの「ユートピア」。
一番有名な文学賞はといえば文芸春秋社主催の「芥川賞」「直木賞」、別格扱いになっているのはやはり歴史の差でしょうか。昭和10年から年2回のペースで選考をしていて、すでに154回を数えます。
山本周五郎賞は新潮社が主催、昭和63年から年1回選考が行われており、今回が29回目。
ちなみに集英社が柴田錬三郎賞、講談社が吉川英治文学賞・新人賞で、KADOKAWAが山田風太郎賞。
同じ作品が選ばれることはまずない。昨年の山本周五郎賞は直木賞で評価が低かった柚月麻子さんの「ナイルパーチの女子会」が受賞、賞によって傾向があって、自分にとってどの賞の作品が一番あうのかななんて考えてみると、なかなかに興味深い。
選ばれる作品の差は選考委員の差なのでしょう。
山本周五郎賞の選考委員は、石田衣良さん、角田光代さん、佐々木譲さん、白石一文さん、唯川恵さん、直木賞の選考委員の先生方と比べるとフレッシュな顔ぶれ。
あれ、でも、選考委員の皆さん、直木賞は受賞されているけど、本賞を受賞されたのは、佐々木さん、白石さんのお二人だけですね。
ところで、今回僅差で受賞を逃したのが、押切もえさんの「永遠とは違う一日」、話題性という意味ではダブル受賞にしてしまえば面白かったと思うのですが、そこは文学賞、そういうわけにはいかないか。
又吉直樹さんといい、加藤シゲアキさんといい、芸能人、なかなかやりますね。