毎年、年末になると、各社のミステリー小説ランキングなるものが発表されます。
「このミステリーがすごい」(宝島社)、「文春ミステリー・ベスト10」(文芸春秋社)、「ミステリが読みたい!」(早川書房)、「本格ミステリベスト10」(探偵小説研究会)、どれがどう違うのかはよく分かってません。
でも、各社のランキングを見ると、「本格ミステリ」に多少特徴がある程度で、あとは結構似通っています。各社のベスト10に入った作品はのべ18作品でした。
うち、4つ全部にランクインしていたのが米澤穂信さんの「王とサーカス」、深水黎一郎さんの「ミステリー・アリーナ」、北山猛邦さんの「オリゴーリェンヌ」の3作。
3つにランクインしていたのが深緑野分さんの「戦場のコックたち」、若竹七海さんの「さよならの手口」、倉知淳さんの「片桐大三郎とXYZの悲劇」、有栖川有栖さんの「鍵のかかった男」の4作。
2つにランクインが、藤田宜永さんの「血の弔旗」、東山彰良さんの「流」、阿部和重さん・伊坂幸太郎さん共著の「キャプテン・サンダーボルト」、井上真偽さんの「その可能性はもう考えた」、鳥飼否宇さんの「死と砂時計」の5作品。
1位はこのミス、ミステリが読みたい!、文春ミステリーの3つが「王とサーカス」、米澤穂信さん、昨年の「満願」に続き今年も三冠です。本格ミステリのみ、独自性を発揮して?1位は深水さんの「ミステリー・アリーナ」でした。
東山さんの「流」は、言わずと知れた今年の直木賞受賞作、また「戦場のコックたち」とこのミス3位の柚月裕子さんの「孤狼の血」が来年1月発表の直木賞の候補作になっています。
さて、自分の既読本はというと、文春ミステリで8位に入った佐藤正午さんの「鳩の撃退法」のみ。
年末年始はミステリ三昧になりそうです。