春画は、時代を超えて息づく、日本文化の極みです。
美術館では絶対観ることのできない春画の三代巨匠「春信・歌麿・北斎」のベスト1を一挙に大公開! その、めくるめく官能美の極致をご堪能ください。
春画通も思わず唸る、きわめて美麗な作品を掲載! わかりやすく、ていねいな解説で、誰もが日本文化の結晶である春画の奥深さを楽しめる一冊です。
(感想)
杉浦日向子さんの「一日江戸人」で春画が興味深く紹介されていたので、その世界に触れてみたくなって購入した本。
鈴木春信・喜多川歌麿・葛飾北斎の描いた春画が紹介されているのですが、3名とも江戸を代表する高名な画家。特にあの富嶽三十六景の北斎までもが、ですよ。
芸術というよりも、お上に対する反骨精神なんでしょう、表現の自由ってやつ。画は三人三様ですが、いずれも素晴らしい。
もちろんモザイクなんてありません。むしろ陽根は誇張されて不自然なまでに太く、陰毛もちゃんと描かれています。体位も様々。
ちなみに表紙は歌麿です。
でも、本ではこうして普通に全部見ることができる春画なのに、ホンモノが見られないってのも、実に不自然ですよね。ホンモノはどこにあるんだっ、て。
その、見ることのできない春画が、今なら見られると知って、さっそく行ってきました。
文京区目白台の永青文庫で、初の春画展をやっているのです。ちなみにこの場所は肥後細川藩の下屋敷があったところで、文庫の理事長はあの細川護熙さん。
この本で紹介されていた絵のうちのいくつかは、ホンモノを見ることができました。
土曜日の午前中だったのですが、すごい人、すごい混雑でした。
意外と若い女性が多い。「えー、ここ、どうなってんの」みたいな感じで、皆さん熱心に見入ってらっしゃいました。


