「あまろっく」舞台は尼崎。65歳の父、20歳の再婚相手、失業中の39歳の娘が織りなす人間ドラマ | 『Pickup Cinema』

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(C)2024 映画「あまろっく」製作委員会

2024年製作/119分/G 監督: 中村和宏 出演:江口のりこ 中条あやみ 笑福亭鶴瓶ほか 配給:ハピネットファントム・スタジオ 劇場公開日 2024年4月19日

尼崎の下町に住む近松優子(江口のりこ)は、幼い頃から成績優秀で裁縫以外は何でも人一倍できるタイプ。しかし、協調性がなく、幼い頃から他人に厳しく、集団行動が苦手だった。

そんな優子は東京の会社でも優秀でエリート街道をまっしぐら。ところが突然リストラされ、故郷の尼崎に帰ってくる。

やさしかった母はすでに他界していて、町工場を営む能天気な父(笑福亭鶴瓶)が失意の優子を大歓迎する。「人生に起こることは何でも楽しまな!」と。

独身でニートの優子にとって退屈な日々が始まった。コンビニでコロッケを買い、駅前で屋台を営む同級生に愚痴をこぼす毎日…。

そんなある日、父が再婚することに。

相手は優子よりずっと年下の20歳の早希(中条あやみ)。美人で明るいが、孤独に生きてきた早希は、家族団らんに憧れ、掃除、洗濯、料理も完璧。

母親らしく優子の縁談の世話までしてくれるが、優子にとってはありがた迷惑。

年齢も価値観も違う3人の生活は、ちぐはぐでかみ合わず、しょっちゅうケンカをする始末。しかし、そんなある日、一家を突然の不幸が遅い、優子はこれまでの生き方を見つめ直すことに。そして父の「人生に起こることはなんでも楽しまな!」の意味も理解できるように…。

通称「尼ロック」と呼ばれる「尼崎閘門(こうもん)」は、尼崎の街を水害から守る心強い存在。家族や社員の「あまろっく」的存在として、ほがらかな街の人気者を笑福亭鶴瓶が自然体で好演。

背景に尼崎の商店街や駅前、お城、寺町などが魅力的に描かれており、ロケ地巡りをしても楽しそう。