「バービー」スタイル抜群でお洒落なだけじゃない。バービー人形が私たちに伝えたいこととは… | 『Pickup Cinema』

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2023年製作/114分/G/アメリカ 監督:グレタ・ガーウィグ、出演:マーゴット・ロビー、ライアン・ゴズリングほか 配給:ワーナー・ブラザース 劇場公開日:2023年8月11日 ★マスコミ試写会関西で8月1日に鑑賞

数ある少女向けの着せ替え人形の中でもバービーは特異だ、とずっと感じていた。

スタイル抜群でファッショナブルなだけではない、時代を反映したモデルが次々と発売されてきた。それは性別や人種を超え、さまざまな職業に従事するバービーたち。

例えば宇宙飛行士、売れっ子作家、ノーベル賞受賞者、政治家、スポーツ選手など、単なる着せ替え人形の域を超えたバービーたちが、少女たちに「夢や憧れだけに終わらせない、私たちの可能性は無限大!」というメッセージを発信し続けてきたのだ。

この作品は、そんな夢のようにハッピーな「バービーランド」から人間世界にやってきた一人のバービーが体験する驚きと気づきを描いた、アメリカンジョーク満載のライトだけど実は奥深い大人のコメデイ映画なのだ。

物語はー。ピンクに彩られた夢の世界のような「バービーランド」。女の子が主役のこの世界で、バービーたちは、ボーイフレンドのケンたちと毎日をハッピーに過ごしている。

ある日、一人のバービー(マーゴット・ロビー)が身体の異変を感じたことからケン(ライアン・ゴズリング)と共に人間界のロサンゼルスへ旅することに。

そこで知った社会の現実とは?そしてランドに戻って来たバービーは、すっかり変わってしまったバービーランドと仲間のバービーたちの姿に驚く。バービーたちとバービーランドはどうなってしまうのか・・・。

冒頭の「2001年宇宙の旅」のパロディに、あ、これはただ物ではない映画だと感じる人も多いだろう。混迷するこれからの時代を力強く切り拓いていく女性たちのための映画なのだ。

それにしても「ラ・ラ・ランド」のライアン・ゴズリングと「バビロン」のマーゴット・ロビー。二人とも完璧なまでに役にハマっていて感心させられた。

 

※SNSで一部炎上している合成画像は、映画の内容とは全く関係なく、このような形で公開前の作品の印象が歪めて伝えられることに対して深い悲しみを感じています。