前のブログ「ちょっと決意表明」にも書いた通り
標準治療だけでなく、今の時代いろんな方法があります。
標準治療を終えて、「ああ、もうダメなのかもしれない。」ではなく、探せば探すほど、いっぱい出てきます。

もちろん一人一人の状況が違うし、人生の考え方や過ごし方が違います。
例えば80のおじいちゃんおばあちゃんなら、できるだけ副作用なく治療しつつ、あと10年生きたいなぁ〜。
というのも1つの考え出し、
私なら、若い分、少しきつい副作用やリスクがあったとしても、出来るだけ癌を叩く方向にいきたい。
一時的な治療から、根本治療まで…
それぞれにあった治療法があります。

だから、諦めて欲しくないなぁ〜って思います。

まだまだこんなにも方法があるんだ!
って、少しでも希望になってくれたら、嬉しいです。


以下、今近畿大学で行っている治験を少し紹介します。
本当はもっとわかりやすく、噛み砕いて解説もできたらなと、思いますが…
その理想系のものが出来るように、今色々と動いているところです。
しばしの間は、この情報で我慢してください(。-_-。)


☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
まず、下のどの治験においても、
基本的に以下の条件が必須になります。

●画像的、病理学的にHCC(肝細胞癌)と診断されていること(すべての治験で共通)
●局所療法、切除の適応でない、あるいは不応であること。
●肝機能が良いこと(Chid-PughAであること、一部Child-Pugh7Bでもエントリー可能
な治験あり)
●他の臓器機能に問題がないこと(すべての治験で共通)
●PLT>5万、WBC>2000、Net>1500(治験により異なります)
●PS(パフォーマンスステイタス)は0か1であること(すべての治験で共通)
●B型肝炎、C型肝炎の重複感染がないこと
●免疫チェックポイント阻害剤の治験においては自己免疫性疾患の合併あるいは
既往がないこと



現在募集中の試験は下記です。


①ASP5878第I相試験
ASP5878はFGFRを選択的に阻害する経口キナーゼ阻害剤です。
本試験では生検検体でFGF19の発現陽性の患者様対象となります。(生検必要)
治療歴は問いません。


②FGF401第I/II相試験
FGF401はFGFR4を選択的に阻害する経口キナーゼ阻害剤です。(生検必要)
治療歴は問いません。第II相パートではソラフェニブ以外の抗癌剤の
使用歴のある患者様は除外となります。


③ニボルマブVSソラフェニブ比較第III相試験
PD-1抗体であるニボルマブとソラフェニブの比較第III相試験です。
対象はソラフェニブ未治療の進行肝細胞癌患者です。(生検必要)


④ニボルマブとイピリムマブの併用第I/II相試験
PD-1抗体であるニボルマブと、CTLA-4抗体であるイピリムマブの併用試験です。
併用の仕方で3アームありますが、すべて実薬です。
治療歴は問いません。(生検必要)


⑤デュルバルマブとトレメリムマブの併用試験
PD-L1抗体であるデュルバルマブとCTLA-4抗体であるトレメリムマブの併用試験
です。1アームの試験であり、すべて実薬です。
治療歴は問いません。(生検必要)


⑥アベルマブ/TGFβTrapの第I相試験
PD-L1抗体であるアベルマブにTGFβTrap作用を付加した薬剤です。
1アームであり、すべて実薬です。
治療歴は問いません。(生検必要)


⑦プラセボ対照ペンブロリズマブ第III相試験
PD-1抗体であるペンブロリズマブの第III相試験で、プラセボ対照のRCTです。
セカンドライン治験です。ソラフェニブ不応、不耐直後の患者様対象です。
ソラフェニブ後に局所療法など他の治療がおこなわれていると除外になります。
過去に病理診断されておれば生検は不要です。


⑧アテゾリズマブとゴドリツズマブの併用第I相試験
PD-L1抗体であるアテゾリズマブとグリピカン3に対するモノクローナル抗体で
あるコドリツズマブの併用試験です。
1アームであり、すべて実薬です。
治療歴は問いません。(生検必要で生検でグリピカン3の発現陽性の患者様対象
になりますが、陽性率は高率です)
Child-Pugh7Bまで可
PLT7.5万以上必要です。


⑨ラムシルマブのプラセボ対照第III相比較試験
VEGFR2アンタゴニストであるラムシルマブのプラセボ対照試験です。
ソラフェニブ不応、不耐でかつAFP400以上の患者様対象です。
ソラフェニブ直後であることが条件で、ソラフェニブ後に局所療法など
他の治療が行われていると除外となります。


以上の治験を近畿大学では行っています。
治験によっては早期に登録が終了するものもあります。
また、試験によっては希望者が殺到している状況です。


また一つの病院で肝細胞癌の治験を行っているのは近畿大学のみです。

1相、2相試験の場合、国立がんセンターの中央か東病院でもやっていることがありますが関西では近畿大学が拠点病院となっています。

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

世の中にはまだまだたくさんの治験があります。
また治験だけでなく、最先端医療、などなど、いっぱい方法があります。

それらをもっともっとわかりやすい、本当に困って方法を探している人の答えとなるような「何か」が出来るようにがんばります!


ご心配をおかけいたしました。
手術後、想定範囲内のしんどさと熱に襲われ、先までずっと寝込んでました。

昨日意識朦朧としながらもこの夕日の美しさに癒され。
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想定の範囲内と言いましたが、
薬疹があったあとでしたし、
ステロイドを昨日の手術を機に20mgから10mgに減らし(その反復作用があったかも…)

体のいろんなところでいろんな反応が起こり、かなりしんどかったです。

でも、1番なのは時間薬。
昨日の術後の時点よりも今の方が元気、そして、きっとこれからも徐々に回復していくでしょう!





どうしてこんなにも緊急に塞栓術をすることになったのか…


これを言うと、きっと

呆れられるか。怒られるか。

の、どちらかだと思いますが…





実は…17日からヨーロッパに行くんです!(笑)

はい。すみません。
(言っちゃった)

4月からの入退院続きで、
結構前に決まっていたんですが、
かなり楽しみに、これを糧に頑張っていた!といっても過言じゃないほど楽しみにしていた旅です。(オーロラ見れるかな…。)

薬疹が出た時は、本当にどうしょうかと思いました。

主治医たちには、どうしてもこれに行きたい旨を伝え、それに向けてどうにか行けるように治療工程を立ててもらっています。本当にワガママでごめんなさい。

何度も何度も、キャンセルしようかと思いましたが、
ギリギリまで行けるように粘っていたいんです!(まぁ、行きますが!)


「またいつかいけるよ!」とおもうのかもしれませんが、「いつか」っていつでしょう。
そう思っていると、なかなかその「いつか」って訪れて来ないと思います。


いつどんな時に終わりが来るか分からないからこそ、出来るのなら、「今」やっておきたい。

私の場合なんか特にね(笑)



そして、話を戻して…
喀血が出始めて
多分前回のブログで書いた通り、
気管支から滲出してるから喀血してる可能性が大きいのです。
放っておくと、咳がどんどんひどくなることが想定される。

さらには、この肝臓の画像で見ると左にある腫瘍は、肝臓の膜に覆われていなくて、(肝臓の端を切り落としていたその切片の部分だから)
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そこから出血する可能性があったため、塞栓術で止めてしまおう!
旅行に行く前に、それらの危険分子たちをやっつけよう!

と、いうわけで、
緊急手術をすることになったのです。


本当に、ワガママでごめんなさい。



でも、どうしても行きたいんです!


治ってから万全の態勢でいけばいいじゃんと思うかもしれませんが、それじゃ、いつになるのか分からない。

癌だから、治療があるから、
旅行に行けない。
悔しいんです(笑)
それもあるかもしれません。

まぁ、怒られるでしょう。
呆れられているでしょう。


本当にすみません…
でも、絶対に無事に帰ってきます!
もうかなり復活してきて、
この間朝早く目が覚めたので、40分ほど外で散歩してきたほどです( *`ω´)
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途中の川で見かけた鴨の親子の写真をパシャり!


でも、3日前の夜に
久しぶりに喀血があり、
すぐに塞栓術の堀先生に連絡をしました!
でも、その時は、ただの喀血(血痰)で、咳的な症状が無かったので、まぁ様子見です( *`ω´)

しかし、昨日の夜になって
またもや喀血が!
しかも、咳まで出てきたではないか!?
(本人はいたってチョー元気よ!)
すこし4月の初めの頃の症状と似ていたので、ちょっぴり不安を抱えながら、喀血したやつを「病院に出すかもしれないから」と思いながらティッシュに包んで冷凍庫に放り込み、そのまま寝ました。

今朝になって、やはり胸(しかも問題の右気管支あたり)に違和感を感じたので、
もう一度堀先生に連絡を!

すると…
「すぐに入院準備をして病院に来て下さい。」と、言われたので、
なぜかチョー元気なまま、病院にGO!

母が運転している隣で、病院に向かっているにも関わらず、久しぶりの遠出(近畿大学以外)で、かなりテンションるんるんです。

理由は…
ポケモンGOです。
しかも、向かってる病院は関西空港近くの病院!
噂ではレアポケモンがいっぱいいるらしい〜( ^ω^ )

噂通り、病院付近でさっそくポケモン3匹ゲット!

そのままテンションMaxのまま診察へ(笑)


かなりテンションが高いためか、興奮してるためか、今日の血管の調子もなかなか良いみたい( *`ω´)
最近はなかなか採血やルートが1発で取れた試しがないのに
本日は1発で、とても使いやすいところに入れてくれました( ^ω^ )
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採血とCTをとり、

結果。
午後から塞栓術することになりました( *`ω´)
と、いうわけで今から30分後に手術です(笑)


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ここの気管支のところがすこし滲出してきて、
それで喀血になっているのではないかと。

採血の結果、肝臓の数値は良好で、
薬剤性肝炎も起こらず、
皮膚科の主治医に連絡して聞いてみても、特に問題は無さそうな感じなので、

肺だけでなく、肝臓の追加治療もします!

今回も血管をフルコースで詰めます( *`ω´)
8本かな?9本かな?
でも、明日か明後日には退院なので、
この入院は楽で嫌いじゃないんです。ストレスたまらないんです(笑)




何故こんなにも早く治療するのかは、実はまだ理由があるんです。
それはまた手術後に書きたいと思います。
何せあと30分後に手術だから、心の準備もしないとね。多分携帯いじってる間に終わりそうですが(笑)


とっくの前に、私はもう俗に言う標準治療を終えているのです。

 

「もう方法はありません。」と、

とっくの前に言われているのです。

 

それでも、きっと治療法がある!

と、いろんな方法を探し…

ラジオ波、塞栓術、治験、治験、治験…

と今までつないできました。

 

そして、これからもまだまだ諦めるつもりはありません。

 

もちろん治療や治験をすればするほど、選択肢はどんどん少なくなっていきます。

この治験を一度受けたから、それと類似した関連の治験はもう受けれません。なんて言われることはしばしばです。

 

さらには、せっかく再度始めたネクサバールで薬疹になってしまい…

また振り出しに戻りましたが、

きっと別の方法があると信じています。

 

そんな私ですが。

治験を探し始め、受けるようになってから、

実は心中ずっと、かなり、後ろめたく思っていました。

 

治験って、どこまで言えばいいのだろうか。

どこまで情報公開して、何が言っちゃダメなことは全然わからず、どんどんどんどんブログをアップするのが億劫になっていったのです。

 

さらには、ずっと

とても不公平だと思っていました。

 

私は幸いにも、たくさんの人の協力や助けを得て、いろんな治験の情報、治療の情報を得ることができています。専門的でわかり難い医学用語も解説してくれる人がいます。

とっても、とってもありがたいことです。

 

しかし、世の中、誰もが私のように恵まれていません。

情報が得づらい人だって、

治験の情報、塞栓術やラジオ波や最先端医療の情報をすぐにキャッチできない人が殆どだと思います。

情報があったとしても、何をすればいいのかわからない。

どこに行けばいいかわからない。

何が何だかわからない。

のが、多いんじゃないかなって思います。

 

 

今の時代、あまりにも多くの情報がありますが、それをうまく活用できていない場合が多いように感じます。

 

そして、昔と比べると医学は飛躍的に進化し続けています。

 

治療法は、標準治療だけでなく、

本当に様々な、数え切れないほどの選択肢と方法があります。

が、あまり知られていないものが多すぎる。と、ずっと痛感してきました。

 

例えば、

「ネクサバールを服薬して、効果はありませんでした。他に残されている標準治療はもうありません。残念です。」

ではなく、一人一人に合わせたいろんな治療法があるのに…

この情報社会なのに、情報があまりにも不親切すぎるように感じます。

 

もし、皆が簡単にわかりやすく情報を得ることができれば、

もう方法がない人たちにとって、すごく希望になるんじゃないかなって思います。

 

もうダメかもしれないと思っている人にでも、ううん、そんなことないよ。まだまだいろんな方法があることを、どうにかわかりやすく簡単に情報が入ることができればどんなにいいのだろうか。

 

私は、何ができるんだろうか。

それに向けて、何かしたい!

と、なぜか薬疹中からずっと考えていました。

 

ずっと後ろめたく、不公平だと思っていただけに、それについて何かできれば、この後ろめたさも少しは消えるのかなって。

 

 

 

 

また、四月からは本当に試練の連続でした。

神様って本当に残酷なだって…

今まではただただ「自分はなぜか絶対に死なない」という根拠のない自信があったのですが、

こんなにも立て続けにいろんなことが起こり始めると、そう言えなくなってきている自分がいます。

もちろん全く死ぬ予定はありません。希望ももっちろん捨てていません。

なんだかんだ言いながら、いつかのタイミングでコロッと治るんだろうなと思っていますが、それと並行して心の中から「もしかしたら自分は長くないのかもしれない」という少しの恐怖も出始めてしまっています。

 

今までは、抗がん剤の副作用も若さだからか、プラシーポだからかわかりませんが、へっちゃらでした。

「自分は絶対に大丈夫!」という根拠のない自信のもと、一つ一つの試練を乗り越えてきましたが、

四月からは、立て続けに起こりすぎて、少しキャパオーバーになっているのかもしれません。

 

時間は、どれほど残されているのか全くわかりませんが。(死ぬつもりは全くありませんが)

切羽詰まらないと動かない私の性格をもしかしたら神様はよくご存知なのかもしれません。

今、やっと、「火がケツまできている」のです。

 

今までは、絶対に大丈夫という根拠のない自信のもと、

また、面倒くさがりで、いろんな複雑な事情のもと

やらなきゃいけないことを、やらなかったり。

何より、やれるはずのことをやらなかったり、してきました。

 

でも、もう逃げません。

 

やりきろう。

 

生ききろう。

 

残された時間で

自分にできるのなら、やろう。

 

そう思っています。

 

 

 

 

 

 

今回の入院は完全に想定外でした。

実はネクサバールによる薬疹だったのです。

 

2年前にも一度ネクサバールを服薬して、一日4錠飲んで九日目に薬疹が出てきて余儀なく辞めざるをえなくなったのですが。

それからはひたすら入れる治験を探し、絶対に諦めるもんか!と、今まで来たわけです。

 

しかし、四月に病状が急変して、受けていた治験を辞めざるをえなくなりました。

たくさんの方の協力により、見つけた「IGTゲートワタークリニック」で塞栓術を4度ほどして、命の危機に関わるような腫瘍を小さくしたり、抑えたりすることができました。

 

 

さて、これからどうするか!

 

となった時に、

局所治療(塞栓術なりラジオ波なり)はもちろん定期的にしていくつもりですが、全身療法について考えた時に、いろんな医師と相談した結果

リスク承知でもう一度ネクサバールを開始することとなったのです。

 

もちろん、一度薬疹が出た以上、今度は前回よりも何倍も慎重にいかなくちゃいけません。

 

一度薬疹で覚えた恐怖は、なかなか消えてはくれません。

 

「何も知らない」「経験がない」って意外にもいいものです。一度知ってしまうと、どうしても弱くなってしまいます。

知っているからこそ、嫌な「失敗談」が体験としてあるからこそ「もう一度なったらどうしよう」と思ってしまいます。

知らなくてもいいことってたくさんあるんだな、と、この時つくづく思いました。

(逆に「成功体験」はこれの真逆で、「成功体験」はどんどん積み上げるべきものだなって。)

 

それでも、私は「心配事の9割は起こらない」という適当精神で、飲み始めたのですが…

まさかのその「1割」に当たってしまいました。

 

かなり落胆しました。

 

 

 

 

 

薬疹の出始めの早朝から入院して二日目の夜(薬疹の勢いが強まりぶり返されるまで)

 

変な話、私はただひたすら「前得た経験」と「知識」と「周りの方」に感謝をしていました。

 

出始めの頃、前回の薬疹の経験があったからこそ、慌てることなく、すぐに対処をすることができました。

前回の経験に感謝します。

 

また、これは真似しちゃいけないと思いますが、前回のステロイド錠が少し残っていたので、とりあえず2錠だけ先に飲みました。

薬が残っていたことに感謝します。

 

早朝5時だったので、とりあえず病院の緊急時間外受付に電話をしました。その時点ではまだ熱や呼吸困難症状がなかったので、とりあえず様子をみてくださいと言われました。

しかし、経験からこれからひどくなることが予想されるので、病院まで車で最速でも1時間かかることから、自己判断でとりあえず向かうことにしました。(受け付けられないのなら、病院の近くで待つ予定でした。)

 

案の定、病院に向かう車の中、たった1時間で熱が39.2度まで上がってしまい、薬疹のどんどん広がっていき、呼吸困難症状まで出てきてしまったのです。

 

母は薬疹がで始めてから、ずっとそばにいてくれています。どれほど心強かったのだろうか。仕事もどうにかキャンセルして、一緒に病院に付き添ってくれています。

感謝です…

 

病院に着き、そのままER緊急救命室に入ることに。

すぐさま検査等をして、ステロイドの点滴を受けることになりました。

 

迅速に対応してくださって、本当にありがとうございます。

感謝です。

 

 

 

薬疹って、ただの湿疹でしょ?

と思う方もいるのかもしれませんが、実は結構怖い病気なんです。

ひどくなるとスティーブン・ジョンソン症候群になり、死ぬ可能性だって出てきます。

 

(実はかなり危惧されていました…ぶり返した時に高熱と粘膜症状(皮膚のただれと目の充血とびらん)があったため。)

(ん?今よくよく調べると、もう症状がほぼスティーブン・ジョンソン症候群なんだけど…治療工程もスティーブン・ジョンソン症候群の治療工程とほぼ一緒なんだけど…ということは、私はスティーブン・ジョンソン症候群だったの!?)

(びっくり!!!)

(今度の診察で皮膚科の可愛い主治医に聞いてみよう〜)

 

ぶり返されるまでは、(二日の深夜までは)

「よし、迅速な対応と知識でなんとか抑えることができた!前の経験と母をはじめ周りの助けに本当に感謝だな!やっぱり何一つ無駄なことはない!これからパアーッと薬疹が出始める前に抑えることができた!やった!」と甘く見ていました。

 

 

 

 

 

 

 

 

しかし、事態はそんなにうまくはいきませんでした。

二つ前のブログ(2)でも書いた通り…

二日目の深夜〜三日目の早朝にかけて

事態が急変して、薬疹が酷くなり始めたのです。

 

それまで、「もう治った」と思うっていただけに、私は再び絶望に落とされたのです。

 

三日目(薬疹の勢いが最もひどい時)

もうどうにも感謝の気持ちが湧いてきません。

話すことも辛く…目を開けることも、動くことも辛く…

さらには、何も考えることができなくなるほど、ただひたすら体内に蟻が這いつくばるような痛み、痒みと戦い続けるしかなかったのです。

意識を逸らそうにも、すぐさま痛み、痒みに意識が集中してしまいます。

1分1秒がこんなにも長いなんて、本当に久しぶりでした。

 

 

そんな「自分の痛みにしか意識を集中させられない」私を救ってくれたのが、

 

母でした。

 

 

 

母は私が入院してから、一旦落ち着いた入院日に一瞬だけ家に必要な物を取りに帰っただけで、それ以外は、私のそばを一歩も離れません。

私が痒みで苦しんでいる時、母も同様心の中でどれほど苦しかったのだろうか。

 

母の表情を見るだけで、

いろんな、いろんな感情が伝わってきます。

 

私がベットの上でただひたすら耐えることしかできない時、母もなぜか何もせずに、ただひたすらそばで私を温かく見守ってくれています。(きっと何も手につけられなかったのでしょう…)

たまに、心配しすぎて、隣に椅子があるのに、座るのも忘れてしまうほど、ずっとそばで突っ立って私を心配そうに見守るほど…

私が「母さん、座りなよ。」というと、やっと自分がずっと立っていたことに気がつくこともしばしば。

 

私に何かの動きがあれば、すぐに

「どうしたの?何が欲しい?水?氷枕変える?」と…。

 

二週間、文句一つなく、ただただそばにずっといてくれた母さん。

 

ああ、こんなにも心配させてる。

 

ああ、こんなにも愛されている。

 

ああ、めちゃめちゃ幸せなことだな…。

 

自分の痛みにしか目を向けることができなかった私を、母さんは変えてくれました。

 

どんな時であっても、私は一人じゃないってことを。

どんな時でも、母さんはいてくれることを。

私が感じている痛み以上に、母さんもきっと痛がって苦しんでいるだろうなっと。

 

薬疹で、意識朦朧でしんどいはずなのに、

なぜかそう気付いた時から

とても幸せな気持ちになりました。

 

母さんのためにも、一刻も早く薬疹を治したい。

 

ああ、お母さん、本当に大好き。

本当に、本当に、ありがとう。

ずっとそばにいてくれて、本当にありがとう。

私は大幸せ者です。

 

「母さん、生まれ変わっても、私は母さんの娘がいい。」

そう母に告げ、なぜか二人で病室で

薬疹入院してからの大号泣です。

 

ちなみに、ブログを書きながら、

今、思い出し大号泣中です。

 

本当に、幸せ者です。

本当に、本当に、お母さん、ありがとう。

 

それからまた気持ちが上向きになり始めました。

 

辛い時ほど、よりささやかなものに対しても目を向けることができます。

 

普段生活していて、「あたりまえ」だと思うようなことも、実は「当たり前」なのではなく、とても「ありがたい」ことだと再び実感しました。

 

まえは、ただベッドの上で

痛みに意識を集中していましたが、

母の愛に気づいて以降、様々なものに再び気がつくようになりました。

様々なものの「ありがたみ」に再び気がつくようになりました。

 

健康な体を持っている喜び

寝れる喜び

座れる喜び

ご飯を食べれる喜び

散歩できる喜び

笑える喜び

泣ける喜び

誰かと一緒にいる喜び

 

そして、今、生きている喜び

 

 

 

もし、今回薬疹で入院しなかったら

私はこんなにも「今生きている喜び」に気がつくことはなかったでしょう。

 

絶望や苦しみがこんなにあったからこそ

それ以上の喜びや「ありがたみ」に気がついたのでしょう。

 

振り返ってみて、人はすぐに忘れてしまうものです。

すぐに慣れてしまうものです。

でも、実は「当たり前」なことは何一つないことを。

 

動けない間、ベットの上で

今までの出来事を走馬灯のように振り返りました。

 

している最中は、なんとも思わなかった出来事も

辛いときから考えると、実はどんなにも幸せなことだったのか。

本当に、本当に幸せな日々だったのに、私は気がきつことができていなかった。

 

たくさんの幸せを私は「当たり前」だと思って、見過ごしてきました。

 

今回の入院、

気づかせてくれて、本当にありがとうございます。

薬疹になって、こんなにも素敵な時間を与えてくれて

感謝します。

 

私は大幸せ者です。