保護者さまから

 

 

「うちの子は○○が苦手で…。

 どのように克服したら

 いいでしょうか?」

 

 

という相談を受けることが

よくあります。

 

 

 

私は、そんな時

 

 

「克服しようと思わず

 意識して見方を変える」

 

 

ということをお勧めし

アドバイスさせていただいてます。

 

 

 

弱点や課題とされる

特徴の見方を変えることを

「リフレーミング」

と言いますが

 

 

要は

 

 

「直してほしい」と思う

 子どもの性質を

 

 

「弱点」や「短所」といった

  枠(フレーム)から外し

 

 

「強み」として捉え直す

 

 

ということです。

 

 

 

親は、わが子に対して

どうしても周囲との比較などから

「減点法」

で考えがちです。

 

 

 

けれど、そうした比較や減点は

やり始めたらキリがないものです。

 

 

 

それに、性質に対する評価は

視点をどこに置くかによって

ガラリと変わります。

 

 

 

実際、ある方が

「うちの子は消極的で…」

と悩んでいて

別の方に相談したら

 

 

「うちの子は考えなしに

行動するので、困っている。

慎重でうらやましい」

と言われたそうです。

 

 

 

短所は、こんなふうに

捉えることができませんか?

 

 

 

「消極的」→「慎重」

「落ち着きがない」→「活発で好奇心旺盛」

「おしゃべり」→「表現力が豊か」

「優柔不断」→「周りとの協調を大事にする」

 

 

 

どうでしょう?

 

 

 

減点法ばかりでは

子どもの良いところは

見えてきません。

 

 

 

リフレーミングすることで

見えている世界が

180度変わるんです。

 

 

 

「うちの子は本当に課題だらけ」

と感じている親御さんにとっては

 

 

「考え方を変えるだけで

  何が変わるの?」

 

 

と疑わしく感じられるかも

しれませんが

子どもの可能性を伸ばすうえでは

メリットが大きいです。

 

 

 

リフレーミングとは

 

 

「目の前にあるものを

 様々な角度から見つめ

 そこに価値を見出す」

 

 

ということだからです。

 

 

 

子どもが持って生まれた性質は

その時点で価値が決まるものでは

ありません。

 

 

 

「見方」によって

その価値判断は変わります。

 

 

 

だからこそ、サポートする側は

子どもに課題を感じていても

「それも1つの個性」

と先ずは受け入れ

認めることが必要だと思います。

 

 

 

その個性をどう生かすか、が

手腕というものです。

 

 

 

そうしたポジティブで

柔軟な視点を持つことが

普段から習慣になると

 

 

親も子ども自身も

「こんなことが得意なんだ!」

「この分野に向いているかも!」

などと

 

 

思わぬ長所や才能の芽を発見でき

視野が広がるのではないでしょうか。

 

 

 

思わぬ才能の芽にも

自ずと気づきやすくなりますよ!

 

 

 

 

 

「片づけなさい」

「宿題は終わったの?」

 

 

毎日のように言っているけど

子どもは

全く言うことを聞かなくて…

 

 

「言うことを聞かないどころか、

 最近は反発してくるのよね」

 

 

こんなお悩みをお持ちの

小学生のお母さん!

 

 

 

子どもが言うことを聞かない

一番の原因は、

伝え方なんです。

 

 

伝える時は

 

 

「You(ユー)メッセージ」

   ではなく

 

 

「I(アイ)メッセージ」

    で伝えるんです!

 

 

 

「片づけなさい」

            ↓

 

「お母さんは片づけてくれると

   嬉しいな。

   お部屋がきれいだと

   気分いいよね♪」

 

 

 

「宿題は終わったの?」

             ↓

 

「終われば一緒に

  ○○ができて嬉しいな」

 

 

 

こんなふうに

言ってみてください。

 

 

 

人は命令形では動きません。

 

 

 

一方的に命令されれば

反抗だって

したくなりますよね。

 

 

 

子どもにだって都合はあります。

 

 

 

「今、やろうと思っていたのに」

と言う言葉を

よく聞くかもしれませんが

それも本当の気持ちでしょう。

 

 

 

大人だって

今やろうとしていることを

「早くやれ」

なんて命令されれば

いい気分ではありません。

 

 

 

では、どう言えばいいか?

 

 

 

「I(アイ)メッセージ」

  で伝えるんです!

 

 

 

「片づけなさい」

   ではなく

 

 

「お母さんは片づけてくれると

   嬉しいな。

   お部屋がきれいだと

   気分いいよね♪」

 

 

 

「宿題は終わったの?」

   ではなく

 

 

「終われば一緒に

   ○○ができて嬉しいな」です。

 

 

 

子どもにも貢献意識はあります。

 

 

 

お母さんが喜んでくれたら嬉しい

とか

人の役に立ちたいという気持ちを

持っています。

 

 

人が喜ぶことをすると

気持ちがいいものです。

 

 

 

主語を「あなた」から

「私」に変えましょう。

 

 

 

そうすることで

受け取る側の気持ちが変わり

お子さんはお母さんが思う

理想の行動をとってくれます。

 

 

 

 

 

 

お母さんの愚痴のひとつに

 

「うちの子、最近は

 口ごたえばっかりで」

 

というのがあります。

 

 

 

私はそれを聞くと

 

「よかったね」

 

と喜ぶので

不思議そうな顔をされます。

 

 

 

なぜ、よかったのか。

 

 

 

それは「口ごたえ」や

反発をする時期というのは

自分の頭で考え始めた証拠

だからです。

 

 

 

親の言うことを聞く子は

一見よい子と思われるかも

しれませんが

自主性がないとも言えます。

 

 

 

考えるからこそ

疑問が出てきたり

反発もしたくなるのです。

 

 

 

日本の教育には

ディスカッションが

足りない

と感じています。

 

 

 

黙って聞くことが学習である

という昔の教育は

グローバルな現代社会では

通用しない場面が増えています。

 

 

 

ある考えに対して

自分なりの見解を持つこと

    ↓

 

それを言葉にして

相手に伝わるように発信すること

    ↓

 

相手の言い分も理解すること

    ↓

 

そして、解決方法と

適切な手段を見出すこと

 

 

 

相手を説得するためには

ロジカルに考え

表現力も必要です。

 

 

 

大人は自分自身の経験から

「当たり前でしょ」と

子どもの意見を一刀両断して

しまうことが多くありますが

 

 

子どもの反発を好機ととらえて

意見に耳を傾けてみてください。

 

 

 

十分に聞いたうえで

 

「どうしたいのか」

「どうするべきか」

 

を聞いてみましょう。

 

 

 

口ごたえをする時期というのは

逆にしっかりと納得できた

ことに対しては

実行力を発揮します。

 

 

 

子どもの口ごたえの時期は

親が口にチャックをする時期

でもあるのです。

 

 

 

 

 

 

 

職場でよくある光景。

 

 

「この仕事、早めにお願い」

と頼まれた新入社員が

 

「わかりました」

と元気に返事をするものの

 

 

「早め」が今日中なのか、明日なのか

1週間以内なのかを確認せずに

仕事を請けて

トラブルになることがあります。

 

 

 

依頼した側にしてみると

内容を見れば

どれだけ「早め」なのかを

予測できるだろうと思っている。

 

 

 

しかし

まだ仕事に慣れていない新入社員は

仕事全体のフローが

イメージできていないので

 

 

「早めに」がいつまでかが

わからないのです。

 

 

 

この話をすると、指示する側が

よくないと思われる方が

多くいますが

 

 

親子間ではどうでしょう。

 

 

 

「早めに宿題終わらせなさい」

という親の一言には

その日のスケジュールが

イメージされていて

 

 

夕食後では宿題の時間が

取れないことを

想定しているのですが

 

 

言われた子どもは

イメージできていないため

 

 

 

「親:さっき言ったでしょ」

 

「子:夕食後に

   やろうと思っていたのに」

 

 

 

ということになるのです。

 

 

 

さらに幼稚園児の場合

時間概念が確立されていません。

 

 

「2日後」を表すのに

「あと2回寝たら」という

表現を使うと

 

 

昼寝をしてでも2回寝れば

2日後になると

思ってしまうような

異次元の時間感覚なのです。

 

 

 

ですから

「早くしなさい」と言うだけでは

親が思うような行動を

してくれないのは当然です。

 

 

 

「早くしなさい」の一言を

「起きたら一番に」とか

「食事の後すぐに」など

 

 

「いつ」を明確に指示すると

子どもの行動は変わってきます。

 

 

 

年齢が低いほど

期間も行動すべき時間も

短く設定をします。

 

 

 

小学生なら

「宿題は

 学校から帰ったら一番に」

 

 

中学生だったら

「2週間で

 期末テストの範囲を総復習」など。

 

 

 

自分で時間とやるべきことの総量が

イメージできるようになれば

自主的裁量に任せるように

変えていきます。

 

 

 

年齢にかかわらず後回し癖があり

いつも最後に慌てるという人は

短期間の具体行動を

スケジューリングすれば良いのです。

 

 

 

時間間隔を養いましょう。

 

 

 

「やるべきこと」

「済ませておくべきこと」など

「いつまでに、何を」が

明確に決められていれば

 

 

子どもは自主的に

行動ができるようになりますよ。

 

 

 

 

 

「うちの子、すぐに調子にのるから

 褒めちゃダメなんです」

 

「厳しい方がいいんです」

 

 

なんて言っているお母さん。

 

 

 

本当にそうですか?

 

 

 

「あなたはダメな子ね」

 

「おっちょこちょいね」

 

「あわてんぼうなんだから」

 

 

 

こんな言葉を

言われ続けているうちに

どんな優秀な子でも

 

 

「ああ、自分はダメなんだ」

 

 

と、ダメな自分のイメージが

固定化されてしまいます。

 

 

 

潜在意識とは恐ろしいもので

 

 

「自分は○○である」

 

 

と、心が決めつけてしまうと

それ以外の思考さえ

働かなくなってしまいます。

 

 

 

思考が働かなければ

当然、行動も伴いません。

 

 

 

自分はあわてんぼうだと思うと

そのような行動を

とってしまうのが

脳の不思議なところです。

 

 

 

血液型や星座占いなども

似ている要素があって

 

 

「あなたは、おおらかです」

 

 

と何度も繰り返し言われていると

そのイメージに

自身を近づけようとするので

 

 

小さな失敗に落ち込んでいる自分に

 

 

「そんなことでクヨクヨしない」

 

 

と言い聞かせられるように

なります。

 

 

 

「あなたには無理」と言われて

「反骨精神」で苦しいことを

乗り越えられるのは

 

 

目的があり、達成するための

手段を選択できる

かつ

経験があるからこそです。

 

 

 

子どもは、それらが

まだまだ乏しいため

 

 

歯を食いしばって乗り越える前に

挫折してしまったり

失敗の経験だけが

積み重なったりしてしまいます。

 

 

 

けなされて伸びる子なんて

いません。

 

 

 

けなされて嬉しい子も

いません。

 

 

 

日頃のお子さんへの言葉がけは

前向きな言葉に

なっているでしょうか?