「子どもの世話を

 きちんとしなくては」

と思うのは

親の自然な心情でしょう。

 

けれど、親の気が利きすぎる

ということは

子どもにとっては

諸刃の剣(もろはのつるぎ)です。

 

親が常にそばに居て

子どもの世話をやき

 

「これをしなさい

 あれをしなさい」

「忘れ物はない?」

 

などと先回りして

やるべきことを

あれこれ指図する。

 

そうした環境では

子どもは受け身であることが

自然になってしまい

 

なかなか自立心や

自分の意思を

持つことができません。

 

では

子どものスローペースな行動

言葉を忍耐強く待つためには

どうすればいいのか。

 

私は

視点を変える

ということが

大事なポイントだと

考えています。

 

 

365日24時間

「自分は親」

「自分は保護者」

だと思っていると

 

どうしてもイライラしてしまい

“子どもを心穏やかに待つ”

ということができません。

 

また

親が子どもを自分ごととして

捉えすぎている

細かいことが気になってしまう。

 

感情的に叱ることも

増えるでしょう。

 

結果として

子どもの方も萎縮してしまう

可能性があります。

 

ですので

親が「自分は親」だ

という意識からいったん離れて

子どもを眺めてみる。

 

親としての立場を忘れ

選手を冷静に見守り

励ますような

「コーチ」の目線

 

また、時には

失敗や欠点も許し合うような

「対等な人間」

としての目線を持つ

ということ。

 

そうすると、子どもが

「自分で頑張らないと

 ダメなんだ」

ということ

 

また

「ダメなところも含めて

 一人の人間として

 認められている」

ということに

気づくことにもなります。

 

父親と母親で

あるいは祖父母を交えて

自然に役割分担ができている

時もあると思いますが

 

時にはひとりの親が意識的に

“保護者とそれ以外の自分”

というスタンス

使い分けることがあってもいい。

 

 

コミュニケーションも

かえって上手くいくように

思います。