地方でも確かに教育費はかかりますが、その構造と家計に占める重さは都心とは異なります。この記事では、「賃金」と「教育費」の両面から、データを基にその違いを詳しく解説します。
数字で見る「収入」と「支出」の地域差
まず、地方と都心の違いを3つの指標で具体的に比較してみましょう。
収入(同職種の場合):都心(例えば東京)では平均年収が約471万円となる一方、地方の小規模都市では385万~399万円ほどと、都心の方が70万円から86万円ほど高くなる傾向があります。
教育費(公立小学校に通う場合):これが家計に与える影響は大きく異なります。都心では年間で約47万円かかるのに対し、地方では約28万円と、都心の方が年間で約20万円高い支出となります。
教育費(公立中学校に通う場合):この差は中学生になっても続きます。都心では年間約60万円の教育費がかかりますが、地方では約45万円ほど。都心の方が約15万円多く支出している計算です。
このように、都心は地方に比べて収入そのものが高い反面、それ以上に教育費の水準も高くなっています。次のセクションでは、この数字の背景にある具体的な出費の中身を詳しく見ていきます。
支出のピークが異なる
都心(首都圏・関西圏):支出のピークは「中学受験」にあります。小学校4年生から進学塾に通い始め、3年間で300万〜450万円かかるケースも珍しくありません。その後、私立中高一貫校に進めば、学費負担が継続します。
地方:支出のピークは「高校受験」です。中学2〜3年生からの通塾が中心で、2年間で60万〜100万円程度です。また、中学受験の文化自体が希薄で、私立中高一貫校も少ないため、公立進学が主流です。結果として、小学校期の塾代負担は都心と比べて格段に小さい傾向があります。
家計に占める重み
都心は年収が高い一方、家賃などの生活コストも非常に高いです。そのため、教育費の絶対額が高くても、可処分所得の範囲内で賄える世帯もあります。
一方、地方は年収こそ低くても生活コスト(特に住居費)は抑えられます。教育費の絶対額は都心より低いものの、家計全体で見た教育費の割合は決して小さくないことが課題です。特に、県庁所在地など中核都市では学習塾が集積しており、教育費が都市部並みに高くなるケースもあります。
隠れたコスト「下宿代」
地方ならではの大きな負担が、進学時の「下宿代(家賃光熱費)」です。希望の大学が地元にない場合、都心などへの進学で一人暮らし費用(月8万円×4年間で約384万円など)が必要になり、学費に上乗せされます。賃貸物件は東京都心ではかなり値上がりしており、大学の所在地によって月8万円より安くなったり高くなったり。セキュリティーが重要なので、あまり安い物件は大問題ですから。これは、自宅通学が可能な都市部家庭と比べた「隠れた教育費格差」とも言えます。
もちろん、都市部家庭でも自宅からの通学圏への進学は簡単ではありませんが、選択肢は多く比較になりません。
考えたい、地方での教育費と向き合う3つの視点
1. 「教育投資」の選択肢を広げてみる
「学歴投資(難関大学への進学)」だけが選択肢ではありません。中学受験を回避することで、まとまった資金と時間的余裕が生まれます。その分を、以下のような選択肢に振り分ける視点も重要です。
留学投資:公立で学費を抑え、高校以降の留学資金に充てる。
スキル投資:プログラミングや探究学習など、実践的なスキルを磨く習い事に投資する。
2. 地域の「無償化」や「助成制度」を確認する
高校授業料の実質無償化は、都会では特に重みのある政策ですが、私立が少なく公立進学が主流な小都市では各種教育関連公的支援が家計の大きな助けとなります。
塾代の負担を和らげるために、多くの自治体で独自の塾代助成制度が設けられています。対象は主に中学3年生など受験生で、世帯年収など条件がありますが、月額数千円〜1万円程度の助成やクーポンが支給される場合があります。お住まいの市区町村の教育委員会のHPを確認してみてください。
3. 賃金格差のリアルを理解する
同じ職種でも、都心と地方では賃金に明確な差があります。この差の背景には、都心には大企業の本社や高付加価値な職種が集中しているという産業構造の違いがあります。地方での働き方やキャリア形成を考える際は、この現実も踏まえておく必要があります。
まとめ
地方でも教育費は家計を圧迫する重いテーマです。都心との違いは「小学校期の塾代が安い」「公立進学が主流」「下宿代という追加コストがある」という点です。そして、都心と比べた「賃金格差」こそが、家計に占める教育費の割合をより重く感じさせる根本的な要因と言えるでしょう。
教育費の計画は、子どもの進路だけではなく、家族全体の働き方やライフプランと密接に関わっています。
👇noteです。無料メンバー登録で記事がアメブロ無料記事とそれ以外の無料記事が読めます。
あなたの経験をコメント機能で教えてください(掲載はされません)
この記事の内容について、あなたはどう感じましたか?
もしよろしければ、以下のようなご意見を伺えると、今後の記事作成の参考になります。
「この地域では、塾代よりも〇〇(例:習い事や部活の遠征費)の方が家計を圧迫している」
「地方でも、〇〇市(例:県庁所在地)は教育熱が高く、実際の出費は想像以上だった」
「自分が考える『教育費を捻出する工夫』は、〇〇(例:副業、食費節約など)だ」
あなたの具体的なお話から、次に書くべきリアルなテーマが見えてきます。






